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メダカのカルキ抜きおすすめの選び方|必要な量と待ち時間・入れすぎの目安

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屋外の睡蓮鉢へビーカーから水を注ぐ写真に、メダカ飼育のためのカルキ抜きという主題を重ねた表紙スライド

メダカのカルキ抜きの選び方|水換え前に整える安全な準備

THE AQUA LAB 所長(イラスト)

こんにちは。THE AQUA LAB、運営者の所長です。

屋外のトロ舟や睡蓮鉢でメダカを飼っていると、水換えのたびに「バケツ何杯分」という単位で水道水を用意することになりますよね。室内の小さな水槽なら数百ミリリットルで足りた準備が、屋外では一度に何十リットルにもなります。そうなるとカルキ抜きも「とりあえず数滴」では済まなくなり、どれをどれだけ入れればいいのかが急に分からなくなってしまうんです。

先に結論をお伝えします。メダカ用のカルキ抜きを選ぶときに見るところは二つで、ひとつは塩素を抜く以外に何を任せたいか、もうひとつは交換する水量あたり何ミリリットル要るかです。屋外の大きな容器では後者が効いてきますが、これは「どちらがお得か」という話ではありません。製品ごとに持たせている役割が違えば、必要な濃さも変わるというだけのことです。

使い方のほうも難しくはありません。塩素を中和する薬は入れてすぐ使えるタイプが多く、待ち時間より気をつけたいのは入れすぎと水温差のほうでした。屋外なら日なたを確保しやすいので、時間に余裕がある場面では汲み置きという昔ながらの方法も選択肢に入ってきます。

本文で使う数値は、水道局とメーカーが公開している資料に載っているものだけに絞りました。出どころも本文中に示していますので、読み終えるころには、自分の容器の水量に合わせて必要な量を言葉にできるようになっているはずですよ。

この記事で理解できること

  • 水道水に塩素が必ず入っている理由と、その濃さの決まり
  • 中和だけのタイプとメダカ用の多機能タイプで何が違うのか
  • 交換する水量から、1回に必要な量を割り出す考え方
  • 入れすぎ・水温差・足し水で失敗しないための手順
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メダカにカルキ抜きが必要な理由

メダカは環境の幅が広い魚ですが、それは水道水をそのまま注いでよい理由にはなりません。日本の水道水には衛生を保つための塩素が入っていて、季節や地域で濃さが動いても、ゼロになることはないからです。しかも厄介なことに、入っているかどうかは見た目やにおいでは判断できません。屋外のトロ舟や睡蓮鉢は水量が多いので、その水がごっそり入れ替わる場面を思い浮かべると、扱う塩素の量も相応に増えることが見えてきます。

この章では、まず水道水の塩素がどんな決まりのもとで入っているのかを確かめます。そのうえで、塩素がメダカ本体だけでなく水を支えているバクテリアにも効いてしまうこと、薬を使わない汲み置きや煮沸がどこまで代用になるのかを順に見ていきますね。先に一点だけ断っておくと、ここでの目的は塩素を怖がることではありません。どんな性質のものがどれくらい入っているのかを知って、淡々と外すための下ごしらえです。

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水道水に必ず入っている塩素の量

水道水の残留塩素が法令で1リットルあたり0.1ミリグラム以上と定められていることと、メダカとろ過バクテリアそれぞれへの影響を並べたスライド
水道水の塩素はメダカとバクテリアの両方に効く

水道水の塩素は、たまたま混ざっているものではありません。蛇口から出る水の残留塩素濃度を0.1mg/L以上に保つよう法令で定められているからで、「今日は薄いかもしれない」という当てずっぽうは成り立たないんですね。

残留塩素とは、消毒のために加えた塩素のうち、蛇口に届くまで使われずに残っている分のことです。東京都水道局によれば、この0.1mg/L以上という下限は1957年に定められた水道法施行規則の第17条第3号によるもので、いまも続いている決まりになります(出典:東京都水道局)。

とはいえ、濃ければよいというものでもありません。塩素が多いと味やにおいに影響するため、上限として1mg/L以下という水質管理目標値も置かれています。つまり蛇口の水は、濃さに幅こそあれ、塩素を含んだ状態で出てくると考えておくのが正確でしょう。

飼育の側から見ると、ここが肝心なところです。下限が決まっている以上、水道水は常に塩素入りだという前提で扱うほかありません。人が飲むぶんには問題のない濃度とされていますが、メダカはその水の中で一日中エラを動かして暮らしている、という違いがあります。

ついでに水質のほうにも触れておきます。水道水質基準ではpHの範囲が5.8〜8.6と決められていて、東京の水道水は7.5程度、おおむね中性に収まっているとされています。メダカに向かない水質ではありませんから、塩素さえ抜けば水換えの水として十分に使えるわけです。ただしこの数値は東京のもので、水源によって地域差があります。お住まいの地域の実測値は、各自治体の水道局が公開している水質データで確かめられますよ。

「うちの地域は塩素が少ないらしい」という話も、飼育の場ではときどき耳にします。ただ、少ないことと入っていないことは別ですよね。濃さには幅があるという前提に立つなら、同じ蛇口の水でも日によって違う可能性を考えておくほうが自然です。毎回きちんと外しておく。そのほうが結果として、判断に迷う場面が減ってくれます。

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塩素はメダカとバクテリアに効く

カルキ抜きは、メダカのためだけの道具ではありません。塩素は魚のエラや体表を刺激するだけでなく、水を支えているバクテリアにも同時に効いてしまうからです。魚のためであり、水のためでもあると考えておいてください。

ここでいうバクテリアは、ろ過バクテリアと呼ばれる目に見えない微生物のことです。メダカのフンや食べ残しから出るアンモニアを、害の少ない物質へ段階的に変えてくれる働きがあり、屋外の容器では底の砂利や壁面、水草の表面などに住みついています。ジェックスは、塩素が魚に有害なだけでなく、殺菌効果によって水づくりに大切なバクテリアにもダメージを与え、水質悪化のスピードを早めると説明しています(出典:ジェックス株式会社)。

水換えをしたのに翌日から様子がおかしい、という経験はないでしょうか。新しい水そのものが悪いのではなく、塩素を抜かずに注いだせいで、ろ過を担う住人まで一緒に減っている場合があります。きれいにしたはずなのに調子が落ちる、というちぐはぐさは、たいていここから生まれます。

同じジェックスは、水道水のままでは魚の飼育はできず、カルキ抜きは必須だとしています。屋外は水量が多く、日光や雨で条件も動きますから、ろ過の担い手が減った影響は少し遅れて表に出ることもあるでしょう。だから水換えのたびに淡々と抜いておきたいわけです。

整理すると、カルキ抜きは二重の意味を持つ道具ということになります。メダカを守る一手であり、水を回している見えない住人を守る一手でもある。この二本立てで捉えておくと、「メダカは丈夫だから多少は平気だろう」という判断に流れにくくなりますし、水換え後の不調を読み解くときの手がかりにもなりますよ。

おもしろいのは、この効いてしまう性質をあえて使う場面もあることです。メダカの卵に生えるカビを抑える目的で、卵だけを水道水で管理するという考え方があり、これは塩素の殺菌力を逆手に取った方法なんですね。ただしこれは卵の段階に限った話で、孵化が近づいたら針子への刺激を減らす管理へ切り替える必要があります。飼育水では避けたい作用が卵では味方になる、という話は、孵化前の切り替えも含めて卵のカビ予防に水道水を使う考え方でくわしく扱っています。

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汲み置きや煮沸で代用できるのか

結論から言うと、代用はできます。ただし条件つきで、しかも屋外のメダカ飼育とは相性のいい方法です。薬を使わずに塩素を抜くなら、まず候補になるのが汲み置きでしょう。

東京都水道局は、ハイポを使わない方法として、水道水を洗面器のように開放面の大きい容器に入れ、日なたに半日から1日置けば残留塩素をなくせると案内しています。ハイポというのは残留塩素を除去する薬品のことで、昔から水槽まわりで使われてきました。口の広い容器でふたをせずに置くのが条件なので、ペットボトルのような細い口の容器では期待しないほうがいいですね。

屋外飼育なら、この方法は思ったより現実的です。ベランダや庭に容器を置けるなら日なたは確保しやすく、翌日の足し水用に前もって汲んでおく、という使い方ができます。

そのかわり、置き場所の確保という宿題がついてきます。水を張った容器を日なたに広げるスペースが要りますし、夏は置きっぱなしのあいだに水温が上がってしまう。運ぶときの重さも含めて、無理なく続けられる量かどうかで線を引いてください。

弱点もはっきりしています。抜けたかどうかが見た目では分からないことです。天気や気温、容器の形で進み方が変わるので、曇りが続いた、置き場所が日陰だった、というだけで条件は崩れます。日なたに半日から1日というのは日射が期待できる前提の目安なので、日の短い冬や雨の続く時期は、同じ時間で同じようには進みません。ジェックスも、日光に当てる方法や沸騰させる方法に触れたうえで、きちんと抜けているか注意が必要なので、可能であれば残留塩素テスターでチェックすることをすすめていました。

汲み置きで塩素を抜くときに、そろえておきたい条件です。

  • 口が広く、開放面の大きい容器を使う
  • ふたをせず、日なたに置く
  • 半日から1日を目安に時間をとる
  • 心配なら残留塩素テスターで確かめる

煮沸のほうは、屋外の大きな容器には向きません。何十リットルもの水を沸かす手間が現実的ではありませんし、沸かした水を飼育水と同じ温度まで冷ますのにも時間がかかります。少量を扱う場面ならともかく、トロ舟や睡蓮鉢の水換えでは選びにくいでしょう。

そこで私は、使い分けで考えています。蒸発分を補う足し水のように前もって準備できる場面では汲み置き、急に換えたくなったときや雨続きで日なたが望めないときは中和剤、という具合です。どちらか一方に決めなくていいのが、屋外飼育の気楽なところかなと思います。

汲み置きで進めるなら、抜けたかどうかを目で確かめられる道具があると安心です。テトラのテスト試験紙6in1は、メーカーがpH・炭酸塩硬度・総硬度・亜硝酸塩・硝酸塩・カルキの6つを1度にチェックできるとしている試験紙で、カルキがその6つに含まれています。測り方と色の読み取りは、製品の説明書きに従ってください。

メダカ用カルキ抜きの選び方

カルキ抜きと一口に言っても、棚に並ぶボトルは中身がずいぶん違います。塩素を中和するところまでは共通していて、そこに粘膜の保護、重金属の無害化、ビタミンやミネラル、ろ過バクテリアを助ける成分などが足されているかどうかで枝分かれしている、と考えると整理しやすくなります。同じメーカーの中にもねらいの違う製品が何本か並んでいて、名前だけでは区別がつきにくいのが正直なところでしょう。

選ぶ軸は二つです。中和のほかに何を任せたいか、そして交換する水量あたり何ミリリットル要るか。屋外では後者の比重が上がりますし、1回に動かす水の量が多いぶん、ここを外すと買い直しになりやすいところでもあります。この章では、まずタイプ別の比較表で全体を見渡し、そこから「メダカ用」と書かれた製品の中身、大きな容器での量の見方、開封後の扱いまで順に確認していきましょう。

→ 横にスクロールできます

タイプ メーカーが挙げている働き 向いている場面
中和だけを重視するタイプ(テトラ コントラコロライン) 塩素の中和、速効性 急いで水換えしたいとき、大量の水を扱うとき
粘膜保護を兼ねるタイプ(テトラ アクアセイフ、キョーリン プロテクトX) 体表の保護、重金属の無害化 魚を迎える日、採集してきた魚を入れるとき
メダカ用として売られているタイプ(テトラ メダカの水つくり、ジェックス メダカ元気 はぐくむ水づくり) 塩素と重金属の無害化に加え、ビタミン・ミネラルなどメダカ向けの成分 日常の水換え、産卵期や稚魚がいるとき
ニゴリ対策を兼ねるタイプ(ジェックス コロラインオフ クリア) 天然酵素と麦飯石でニゴリの発生原因を抑える 水換えのたびに白く濁るのが気になるとき

表の並び順に優劣はありません。下へ行くほど働きが増えていくように見えますが、多ければ良いという意味ではなく、それぞれ想定している場面が違うだけです。自分がどの場面で使うのかを先に決めてから、対応する行を見てください。

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中和だけのタイプと多機能タイプ

中和のみ・粘膜保護を兼ねる・メダカ用として販売・ニゴリ対策を兼ねるという4タイプについて、主な働きと向いている場面を並べた表のスライド
中和のほかに何を任せたいかで選ぶ

どちらが優れているという話ではなく、役割の数が違うだけです。中和だけのタイプは仕事がひとつ、多機能タイプは複数の仕事を兼ねている。まずこの線を引いておきましょう。

中和だけを受け持つタイプは、塩素を無害化することに仕事を絞った製品です。テトラ コントラコロラインがこの系統で、メーカーが挙げている働きも塩素の中和と速効性が中心になります。役割がひとつしかないぶん、量あたりで扱える水の量が大きいものが多く、大量の水を相手にする日には動かしやすいでしょう。

多機能タイプは、中和に別の仕事を重ねた製品です。テトラ アクアセイフやキョーリン プロテクトXがここに入り、キョーリンは高分子ポリマーが傷ついた魚の体表を保護する粘膜保護剤だと説明しています。粘膜は魚の体をおおっているぬめりの層で、外からの刺激を受け止めている部分ですね。新しく購入した魚や採集してきた魚のように、粘膜に傷がついた個体に効果的だとされています。

選び分けの基準は、その日に何を心配しているかです。ふだんの水換えなら中和だけで足りる場面も多いですし、メダカを迎える日や採集個体を入れる日には保護をうたう製品の出番があります。同じ棚に並んでいても、想定している出番が違うということですね。

くり返しになりますが、役割の数で優劣が決まるわけではありません。任せたい仕事を先に決めて、それが書いてある製品を選ぶ。この順番で見ていけば、棚の前で迷う時間はずいぶん短くなりますし、いま必要のない機能を買い足す場面も減っていきます。

なお、水量が少ない容器では前提そのものが変わります。1匹を小さな容器で飼うようなときは、ごく少ない量を正確に量ること自体が課題になりますから、その考え方は1匹を小さな容器で飼う場合の選び方にまとめてあります。

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メダカ用と書かれた製品の中身

「メダカ用」と書かれていても、塩素を中和する力が特別に強いわけではありません。違うのは足してある成分で、産卵や稚魚の成長といったメダカで関心の高い場面に狙いが寄せてある、と読むのが実際に近いと思います。

テトラ メダカの水つくりは、水道水に含まれるカルキとクロラミン、それに重金属である亜鉛・鉛・カドミウム・銅を無害化するとされています。クロラミンは塩素とアンモニアが結びついた物質、重金属は配管などから溶け出すことのある金属のことですね。そこへ強力保護コロイドという天然植物エキスが加えられ、魚の体表を包んでエラと表皮を守る水に調整すると説明されています。

さらに、ビタミンB群がストレスを軽減し、ミネラルとビタミンを補充する、海藻抽出成分がろ過バクテリアを活性化してろ材や底砂への定着を促す、とも書かれています。保護コロイドという言葉は耳慣れませんが、体表をやさしく包む膜のような働きをする成分、という理解でよいでしょう。

ジェックスのメダカ元気 はぐくむ水づくりは、少し別の方向を向いています。天然由来成分のキトサンがメダカの産卵・成長をサポートするとされ、稚魚の成長と健康維持のためにビタミンとミネラルが配合されています。卵を採りたい時期や、針子を育てている最中には気になる設計ですね。

読み方としては、二段構えがおすすめです。まず塩素とクロラミン、重金属をどう扱うかという共通部分を確かめ、そのうえで足してある成分が自分の目的と合っているかを見る。産卵期に入るのか、稚魚を育てているのか、それとも成魚の維持が中心なのか。自分の季節に当てはめて読むと、「メダカ用」という表示も具体的な意味を持ってきます。

同じジェックスのコロラインオフ クリアは、天然酵素と麦飯石を配合し、ニゴリの発生原因を抑えるとされる製品です。狙いどころが違えば別の製品になる、というだけのことで、どれかが上位互換というわけではありません。なお、現行モデルや成分、使用量の表記は変更されることがあるので、購入前にメーカーの製品ページと製品裏面の表示を確認してください。

メダカ用として売られている製品の一例として、テトラのメダカの水つくりを挙げておきます。塩素とクロラミン、重金属の無害化に加えて、体表を守る成分やビタミン、ろ過バクテリアに働く成分を足したタイプですね。成分と使用量の表記は製品の裏面にもありますので、買う前に確かめておいてください。

もう一方の例が、ジェックスのメダカ元気 はぐくむ水づくりです。こちらはキトサンを配合し、稚魚の成長と健康維持を意識したビタミンとミネラルを足してある、とメーカーは説明しています。計量キャップが付いている点も、屋外でまとまった量を使うときには見ておきたいところでしょう。

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屋外の大きな容器は使う量で選ぶ

20リットルを交換する場合にメダカ向け成分入りは20ミリリットル、粘膜保護タイプは5ミリリットル必要という差を図で示したスライド
屋外は交換する水量あたりの必要量で見る

屋外の容器では、ボトルの大きさではなく交換する水量あたりの必要量で見るのが実際的です。1回に使う量が多いぶん、その差がそのまま手間とボトルの減り方に響いてきます。

数字で見てみましょう。テトラ メダカの水つくりは、メーカーの表で約10リットルに10ミリリットル、約30リットルに30ミリリットル、約60リットルに60ミリリットル、約150リットルに150ミリリットルとされています。1リットルあたり1ミリリットルという計算ですね。同じテトラでもアクアセイフは約10リットルに5ミリリットル、約60リットルに30ミリリットルで、1リットルあたり0.5ミリリットルになります。

キョーリン プロテクトXはもっと濃く、1ミリリットルで4リットル分に対応するとされています。1リットルあたりに直すと0.25ミリリットル。容量によってキャップの大きさも違い、29ミリリットルのボトルはキャップ1杯4ミリリットルで16リットル、500ミリリットルのボトルはキャップ1杯5ミリリットルで20リットル、業務用はキャップ1杯10ミリリットルで40リットルまで対応します。

これを「1回に交換する水量」の側から並べ直すと、次のようになります。

→ 横にスクロールできます

1回に交換する水量 テトラ メダカの水つくり キョーリン プロテクトX
12リットル 12mL 3mL
20リットル 20mL 5mL
40リットル 40mL 10mL
500mLボトル1本で20リットルの交換をするなら 25回分 100回分

この差は、お得さの比較ではありません。中身に持たせている役割が違えば、必要な濃さも変わります。メダカの水つくりは中和にビタミンやミネラルを重ねた設計ですし、プロテクトXは粘膜の保護を主眼に置いた製品です。1回に使う量の大小は、その設計の違いが表に出ているだけだと考えてください。

量が読めると、買い方も決まります。1回に20リットル換える運用なら、必要量はメダカの水つくりで20ミリリットル、プロテクトXで5ミリリットル。あとは1年でその水換えを何回するかを数えれば、選ぶべき容量の見当がついてきますよ。

◆所長のワンポイントアドバイス

屋外では、はかりを使わずに目分量で入れてしまう日がいちばん危ないと感じています。容器のそばに計量カップかキャップを置いておくだけで、入れすぎも入れ足りないもぐっと減りますよ。

1ミリリットルあたりの対応水量が大きいタイプの例が、キョーリンのプロテクトXです。粘膜保護と重金属の無害化を兼ねる製品で、容量ごとにキャップの容量と対応水量が違うため、自分の容器に合う容量を選ぶことになります。ここでも、使う量が少ないことは「お得」という意味ではなく、役割と濃度の設計が違うというだけの話です。

そもそも水換えの回数を減らせないか、という方向の工夫もあります。容器の大きさや飼っている数で成り立つ条件が変わりますので、気になる方は水換えを減らす設計が成り立つ条件ものぞいてみてください。

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開封後の期限と保管のしかた

大容量を買う前に、使い切れる量かどうかを先に考えてください。テトラは水質調整剤について開封後は約1年のうちに使うことを目安としつつ、1年以上たっても水質や魚に悪影響を与えることはない、という補足も出しています。

この二つはセットで覚えておくとよいと思います。期限の目安があるからといって、1年を過ぎた瞬間に捨てなければならない、という話ではありません。とはいえ、いつ開けたか分からないボトルを使い続けるのも落ち着かないので、開封日をボトルに書いておく習慣はおすすめします。

テトラ メダカの水つくりには100ミリリットル、250ミリリットル、500ミリリットルの容量があります。1回に20ミリリットル使うなら500ミリリットルのボトルで25回分ですから、水換えの頻度から逆算して、ちょうど使い切れる大きさを選ぶと無駄が出ません。

もうひとつ見ておきたいのが、計量のしやすさです。屋外では大きなバケツやジョウロを相手にしますから、キャップで量れる単位が大きいほど作業は単純になります。反対に、小さな容器を併用しているなら細かく量れるほうが助かる日もあるでしょう。どちらが正解ということはなく、手持ちの容器の顔ぶれで決まります。

保管で気をつけたいところをまとめます。

  • 直射日光と高温になる場所を避ける
  • 子どもの手の届かない場所へ置く
  • 屋外に置きっぱなしにせず、使うときだけ持ち出す
  • 保管方法と使用期限は製品の表示と取扱説明書に従う

屋外飼育でうっかりやりがちなのが、ボトルを容器のそばに置きっぱなしにすることです。手が届く場所にあるのは便利でも、夏の直射日光にさらされる置き方は向きません。使うときだけ持ち出して、ふだんは室内の涼しいところへ戻す。それだけで扱いが安定します。

メダカの水換え前にカルキ抜きを使う手順

製品が決まったら、次は使い方です。よく聞かれるのは「入れてから何分待てばいいですか」という質問なのですが、結論を先に言うと、待ち時間より先に押さえたいことが二つあります。水量に見合わない量を入れないことと、水温を合わせることです。どちらも難しい作業ではありませんが、順番を決めておかないと水を張ってから慌てることになりますし、水量の多い屋外の容器ほど、その差が手間になって返ってきます。

屋外のメダカ飼育では、この二つがとくに効いてきます。水量が多いぶん薬の量も増えますし、ホースから出る水の温度は季節と時間帯でまるで違うからです。この章では、待ち時間の実際、入れすぎたときに起きること、水温合わせと足し水の考え方を順に見ていきます。屋外ならではの足し水の扱いも、ここで一緒に整理しますね。最後によくある質問もまとめました。

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入れてからどれくらい待つのか

待ち時間は、製品によっては必要ありません。テトラは商品Q&Aで、添加後、直ちに魚を入れることができると案内しています。中和そのものが速く進むためで、しばらく置いてから使うといった手順は、少なくともこのタイプでは前提になっていないわけです。

ただし但し書きがあります。テトラは同じQ&Aで、カルキの中和は魚のためだけでなく水槽中の有益なろ過バクテリアのためにも重要だとしたうえで、水換えのときは水質調整剤を入れるだけでなく水温が急変しないよう注意するように、と書いています。すぐ入れられるのは塩素の話であって、水温は別問題ということですね。

流れとしては、新しい水を張った容器にカルキ抜きを入れ、軽くかき混ぜて全体へ行き渡らせてから使う、という順番が素直です。屋外の大きな容器では水が多いので、一か所に落としただけでは混ざりきらないこともあります。ひしゃくでも棒でもかまいませんから、ひと混ぜしてから注いでください。

汲み置きの場合は、この関係がひっくり返ります。塩素が抜けるまで半日から1日かかる代わりに、そのあいだに水温は置き場所の温度へなじんでいきます。時間はかかるが水温合わせは楽、中和剤は時間が要らないが水温は自分で合わせる。どちらも一長一短でしょう。

屋外の容器で水換えするときの、基本の流れです。

  • 新しい水を入れる容器を用意し、交換する水量をはかる
  • その水量に合わせてカルキ抜きを入れ、全体をひと混ぜする
  • 飼育水との温度差を確かめ、離れていれば時間をおいて近づける
  • 古い水を抜き、新しい水を静かに注ぐ

製品ごとに使い方の前提は違いますから、待ち時間の要不要も、最後はお手元の製品の表示で確かめてくださいね。

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入れすぎたときに起きること

多めに入れておけば安心という考え方が成り立たない理由と、容器の容量を一度はかっておくという対策を示したスライド
入れすぎによる失敗を防ぐ

多めに入れておけば安心、は成り立ちません。むしろ入れすぎのほうが、はっきりした形で不調に出ることがあります。これは感覚の話ではなく、公開されている相談の実例があるんです。

東京都水道局のよくある質問には、水槽を清掃して水道水を張り、ハイポを入れてから魚を入れたら、魚が弱って一部が死に、水が白く濁って変なにおいがした、という相談が載っています。回答は、白い濁りとにおいの原因はハイポを過剰に入れたことによるものと考えられる、というものでした(出典:東京都水道局 よくある質問)。

ハイポの使い方そのものが間違っているわけではありません。問題は量のほうです。水量に対して必要な分を超えて入れれば、余った薬剤は水の中に残ります。中和という反応は相手がなくなればそこで終わるので、それ以上入れても行き場がないわけですね。

市販のカルキ抜きでも考え方は同じで、だからどの製品にも水量あたりの使用量が書かれています。屋外の大きな容器では「たぶんこのくらい」で入れがちですが、水量を把握してから、それに見合う量を入れる。入れすぎを防ぐ方法としては、これがいちばん簡単です。

屋外で水量を押さえるコツは、いつも使うバケツやジョウロの容量を一度だけ確かめておくことです。何杯で何リットルかが頭に入っていれば、水換えのたびに量り直さなくても必要量が出せます。容器のほうも、満水でどのくらい入るのかをメモしておくと、換える量の見当がつけやすくなりますよ。

ただし、白く濁ったからといって必ず入れすぎが原因とも限りません。餌の量、生体の数、掃除のしかたなど、濁りの原因はほかにもあります。直前に何を変えたかを思い出しながら切り分けるのが近道で、その順番は白く濁ったときに見直す順番で整理しています。

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水温合わせと足し水の考え方

新しい水と飼育水の温度差は、2度以内を目安にしています。当ブログのほかの記事でも同じ基準を使っていて、屋外ではこの一手間がよく効きます。塩素を抜いた水でも、温度が離れていればメダカには負担になるからです。

屋外は、室内よりも温度が動きます。日が当たれば水温は上がり、朝晩には下がる。蛇口やホースから出る水も、冬はしびれるほど冷たく、夏はホースに残っていた水がぬるく出てくることがありますよね。同じ水道水でも、季節と時間帯で温度はまるで違います。

合わせ方は単純で、新しい水を張った容器をしばらく同じ場所に置き、温度が近づくのを待つだけです。温度計を2本用意して、飼育容器と新しい水の両方に入れておくと判断が早くなります。急ぐ場合も、一度に注ぎ込まず少しずつ入れるほうが安心でしょう。

見落とされやすいのが足し水です。夏は蒸発で水が減るため、補う機会が何度もあります。ここで「少しだから」と水道水をそのまま足せば、そのたびに塩素が入ってくることになります。飼育水と混ざって薄まりはしますが、薄まることと入れていないことは別ですよね。

ですから足し水でも、まず量を把握するところから始めてください。何リットル足すのかが決まれば、必要なカルキ抜きの量も決まります。足し水用のバケツを汲み置きで常備しておけば、毎回はかる手間そのものが減るので、屋外ではこのやり方も便利です。

どのくらいの頻度で、どれだけ換えるのかは、容器の大きさや飼っている数によって変わります。足し水と水換えは目的が別ものですから、両方の見当がついていると作業の迷いが減りますよ。回数と量の決め方は水換えの頻度と量の決め方で扱っています。

◆所長のワンポイントアドバイス

私は真夏の日中の水換えを避けるようにしています。水温が上がりきった時間帯は差が出やすいですし、作業する人間のほうも消耗しますから、朝か夕方に回すほうが結果として安全です。

屋外の容器では、水が緑がかってくることもあります。植物プランクトンが増えた状態で、青水やグリーンウォーターと呼ばれ、稚魚の餌になるためあえて作る人もいます。水換えのしかたは、この青水を残したいのか、いったん薄めたいのかでも変わってきますので、青水をわざと作るときの考え方も合わせて確認してみてください。

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メダカのカルキ抜きに関するよくある質問(FAQ)

井戸水や浄水器の水ならカルキ抜きは要りませんか

井戸水は、水道水と同じ決まりのもとで塩素を保持している水ではありません。ですから残留塩素を抜くという発想より先に、その水の性質そのものを確かめるところから始まります。浄水器を通した水は、機種や使い方によって塩素の除かれ方が変わりますので、飼育に使うつもりならお使いの浄水器のメーカー案内を確認してから判断してください。

違うメーカーのカルキ抜きを混ぜて使っても平気ですか

テトラは自社製品どうしの併用について問題ないとしています。ただしこれは同じメーカーの中での話で、メーカーをまたいだ組み合わせについては、それぞれの会社の案内を確認するのが筋でしょう。判断がつかないときは、1種類にしぼって使うほうが安心です。

稚魚(針子)の水換えでも同じ量でいいですか

使用量は水量に対して決められていますから、表示どおりの量を、その容器の水量に合わせて使います。表示に書かれていない加減を自己判断で行うのは避けたほうが無難です。むしろ気をつけたいのは水換えの量と温度差のほうで、針子の容器は水量が小さいぶん変化が大きく出ますよ。メダカ用として売られている製品の中には、稚魚向けにビタミンやミネラルを配合したものもあります。

カルキ抜きを入れた水は作り置きできますか

中和は入れた時点で進むので、作り置きという考え方自体は成り立ちます。ただ、屋外に置いた水にはほこりや落ち葉が入りますし、夏はボウフラが湧くこともあります。ふたのできる容器で、使う分だけ用意するのが扱いやすいでしょう。保存できる期間については製品ごとに案内が違いますから、表示を確認してください。

まとめ|メダカのカルキ抜きは量と手順で決める

ここまでの内容を、判断の順番でおさらいします。まず、水道水の塩素は必ず入っているものとして扱うこと。次に、抜く方法には中和剤と汲み置きがあり、屋外なら後者も現実的な選択肢になること。そのうえで製品を選ぶ軸は、中和のほかに何を任せたいかと、交換する水量あたり何ミリリットル要るかの二つでした。この並びは、そのまま買い物の順番であり、水換え当日の手順でもあります。

使うときの注意も二つです。水量に見合わない量を入れないこと、そして新しい水との温度差を2度以内に収めること。屋外のメダカ飼育は水量が多く、足し水の機会も多いぶん、この二つが積み重なって効いてきます。逆に言えば、量と手順さえ押さえておけば、道具選びで大きく外すことはそうありません。どちらも高い道具ではなく、確かめる習慣のほうで決まる部分かなと思います。

製品の選び方でひとつ補っておくと、たくさん使うことは欠点ではありません。1回に使う量の違いは、中身に持たせた役割の違いがそのまま出たものです。メダカ向けの成分を届けたいのか、粘膜の保護を重ねたいのか、それともまず塩素を抜ければいいのか。目的が決まれば、必要な量も自然に決まってきます。

ここで紹介した使用量や成分は、メーカーと水道局が公開している情報をもとにまとめたものです。製品はモデルチェンジしますし、表記が変わることもありますから、正確な情報は公式サイトをご確認ください。迷ったときの最終的な判断は、販売店やメーカーへ問い合わせるのが確実です。

水換えは、屋外飼育でいちばん回数の多い作業です。だからこそ、量をはかって、温度を合わせて、静かに注ぐ。この地味な手順が、そのままメダカの調子につながっていきます。次の水換えから、ひとつずつ試してみてくださいね。

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