PROFILE所長プロフィール

アクアシステムの底面フィルターの特徴と注意点まとめ

ⓘ 広告 ▰ ギア&レビュー
アクアシステム底面フィルターの特徴と型番選びを紹介するアイキャッチ画像

アクアシステムの底面フィルターおすすめ|型番別の選び方

THE AQUA LAB 所長(イラスト)

こんにちは。THE AQUA LAB、運営者の所長です。

「アクアシステムの底面フィルターって、実際のところどうなんだろう?」と気になって、このページにたどり着いたあなた。商品名がちょっとややこしくて、プロジェクトフィルターのSとPSの違いあたりで足踏みしているんじゃないかなと思います。その迷い、すごく分かりますよ。最初は「底面フィルターなんてどれも同じでしょ」と思ってしまいがちです。

アクアシステムの底面フィルターは、正式にはプロジェクトフィルターというシリーズで、ASP方式やプロジェクトソイルとセットで語られることが多いアイテムです。丸型パイプの側面に給水口を設けて目詰まりを防ぐ独特の構造が最大の売りなんですが、その分「ソイルでも本当に詰まらないの?」「水流が強すぎてメダカやエビに負担がかからない?」「金魚みたいにフンの多い魚でも使えるの?」と、不安の種も尽きないですよね。

さらに、30cm水槽ならどれ、60cm水槽ならどれ、といった水槽サイズ別の選び方や、エアーポンプが別途必要なのかどうか、日々の使い方や掃除の手間、そしてGEXや水作といった他社の安い底面フィルターとの違いまで、調べ出すとキリがないかも。値段もそれなりにするので、「失敗したくない」という気持ちが強くなるのも当然です。

この記事では、プロジェクトフィルターSからPS、プラス、645、945までのラインナップを整理しながら、口コミで見かける評判や、メダカ・エビ・水草・金魚といった用途別の向き不向き、さらにはポンプの掃除や交換時期といった長く使うためのコツまで、飼育現場で共有されている知見を交えてまるっと解説していきますね。情報を盛り込みすぎて少し長くなりますが、読み終わる頃には、あなたの水槽にぴったりの一台がきっと見えてくるはずですよ。

  • プロジェクトフィルターの構造とASP方式の仕組み
  • S・PS・プラスなど型番ごとの違いと選び方
  • 口コミから見えるメリットとデメリットの実際
  • メダカ・エビ・金魚など生体別の向き不向き
スポンサーリンク
スポンサーリンク

アクアシステムの底面フィルターの特徴と魅力

アクアシステムの底面フィルター(プロジェクトフィルター)は、プレートを敷くだけの一般的な底面式とは発想が違い、ソイルと組み合わせて底床全体をろ過に使う製品です。メーカーもASP方式での運用を推奨し、専用のプロジェクトソイルと一緒に使うよう強く勧めています。この前提を知らずに本体だけを見ると、価格の高さばかりが気になりやすくなります。

強みの中心は目詰まり対策の構造です。丸型パイプの側面に並ぶ縦のスリットが横向きに水を集めるため、上から沈むソイルの粒で吸水口がふさがれにくくなっています。ただし手入れが不要になるわけではなく、初期費用の高さやジョイント部の固さ、ソイルが崩れた際の底床の入れ替えといった弱点もあります。

この章では、製品の成り立ちとラインナップ、ASP方式を構成する要素とソイルとの関係、目詰まりしにくい構造の仕組み、口コミで評価されている水の透明度や頑丈さ、購入前に知っておきたい注意点の順に整理します。

スポンサーリンク

プロジェクトフィルターとはどんな製品か

プロジェクトフィルターは、ひとことで言うと「ソイルとの併用を前提に設計された底面ろ過システム」です。よくある薄っぺらいプレートを敷くだけの底面フィルターとは、ちょっと毛色が違うんですね。水槽の底床全体を、生物ろ過と物理ろ過を兼ねた巨大なリアクターとして使い倒す、という思想で作られています。だから「フィルター」というより「システム」と呼ぶ方がしっくりくるかなと思います。

メーカーであるアクアシステムも、この製品をろ過効率を最大限に考慮したASP方式推奨の底面フィルターと位置づけていて、プロジェクトソイルとの併用をおすすめしています(出典:株式会社アクアシステム公式サイト『プロジェクトフィルター』製品ページ)。つまり、単体で完結する製品というより、ソイルやバクテリア剤と組み合わせて真価を発揮する設計思想なんですね。

構造を支える3つのキーパーツ

プロジェクトフィルターの構造的な特徴は、大きく3つに整理できます。それぞれが地味ながら、長期安定にしっかり効いてくる存在です。

パーツ 役割 ここがポイント
中空の丸型パイプ 底床から水を回収する集水コア 側面の縦スリットから横方向に吸水し、目詰まりを防ぐ
ジョイント式プレート 底床を支える格子状の土台 枚数を増減して水槽サイズに合わせられる
拡散エルボー ろ過水を水槽へ戻す出口 流速を落として穏やかに還流させ、生体に優しい

この3つが組み合わさることで、長く安定したろ過環境を作れるわけです。とくに丸型パイプの発想は、後の「目詰まりしにくい理由」のセクションでじっくり掘り下げますね。

丸型パイプと側面スリット、格子状プレート、拡散エルボーによる目詰まり対策の構造説明

目詰まりを防ぐ3つの構造

ラインナップと、地味に大事なアップデート履歴

ラインナップは駆動方式と水槽サイズで分かれていて、エアーポンプで動かすエアリフト式の「S」と、水中ポンプが付属する「PS」「プラス」「645」「945」があります。同じシリーズでも、Sだけはエアーポンプが別売りという点は、最初につまずきやすいポイントなので覚えておいてくださいね。

細かい話ですが、このシリーズは過去に地味で重要なアップデートを重ねています。2017年4月には水中ポンプGF100に接続して使える「PS用シャワーパイプ」が登場し、水流を穏やかに拡散できるようになりました。さらに2019年10月には、PSに付属する水中ポンプGF100が50Hz/60Hzの共用モデルへと仕様変更されています。引っ越しで電源周波数が変わっても使い続けられるのは、長く付き合う道具として安心材料かなと思います。

プロジェクトフィルターのプレートはジョイント式なので、Sからプレートを1枚外せば、幅25cm程度の超小型水槽にもピッタリ合わせられます。逆に、プレートを買い足して連結すれば、90cmクラスの大型水槽まで規模を広げられる柔軟さも魅力。Sの高さは規格で20〜30cmほどなので、水槽の高さに合わせて吐出口の位置を調整できますよ。メーカーの組み立て動画では、吐出口を水槽の上端から2〜3cm低い位置に合わせるよう案内しています(出典:株式会社アクアシステム公式YouTube『プロジェクトフィルターS 組み立て』)。

スポンサーリンク

ASP方式とプロジェクトソイルの関係

底面フィルター、プロジェクトソイル、好気性バクテリアが連携して水質を維持する仕組みを示した図

ASP方式の循環システム

プロジェクトフィルターを語るうえで絶対に外せないのが、アクアシステムが提唱するASP方式という考え方です。これを理解しないまま製品だけ見ると、「なんでこんなに高いの?」となりがち。逆にここが腑に落ちると、価格の意味がスッと分かりますよ。

ASP方式は「5つの素子」のチームプレー

ASP方式は、ざっくり言うと5つの要素が役割分担して水質を立ち上げる仕組みです。メーカーのQ&Aでは、プロジェクトソイル・プロジェクトフィルター・CLC・バイオバランス・ミネラルバランスの5つが基本構成とされています(出典:株式会社アクアシステム公式サイト『ASP方式 Q&A』)。整理するとこんな感じ。

要素 分類 主な役割
プロジェクトフィルター ろ過装置 底床全体に通水し、酸素を行き渡らせる
プロジェクトソイル 底床材 多孔質構造でバクテリアの住処になる
CLC コンディショナー 水道水の塩素や重金属を中和・無害化
バイオバランス バクテリア剤 有機物やアンモニアを分解する好気性バクテリア
ミネラルバランス 栄養剤 微量元素を補給し、魚やバクテリア、水草を活性化

ASP方式でそろえるなら、フィルター単体ではなく周辺品も確認しておくと安心です。

プロジェクトフィルターは、プロジェクトソイルや水質調整剤と組み合わせる前提で語られることが多いシステムです。すでにカルキ抜きやバクテリア剤を持っている場合は無理に買い足す必要はありませんが、初めてASP方式に近い形で立ち上げるなら、必要なものを一度まとめて確認しておくと買い忘れを防げます。

価格や在庫、セット内容は変動するため、購入前に各ショップで最新情報を確認してください。

ASP方式の中心になるのが、専用設計の底床材です。多孔質の粒がバクテリアの住処になる前提で作られているため、底面フィルターと組み合わせて使うなら、必要な袋数を水槽サイズから逆算しておきましょう。

立ち上げに欠かせないのが、水道水の塩素や重金属を処理する調整剤です。すでに手持ちのカルキ抜きがあれば無理に買い足す必要はありませんが、同じシリーズでそろえたい場合の候補として確認してみてください。

有機物やアンモニアの分解を担うのがバクテリア剤です。立ち上げ直後は生物ろ過が働き始めるまで時間がかかるため、規定量と投入のタイミングを確認しながら、水質検査と併用する前提で使うと安心です。

ポイントは、フィルターとソイルがお互いの能力を引き出し合う関係にあるという点です。プロジェクトソイルは、一粒に0.1〜2ミクロン(マイクロメートル)の穴が無数にある構造で、バクテリアの住処になるとされています(出典:株式会社アクアシステム公式サイト『ASP方式 Q&A』)。ただ、ソイルをただ敷いただけだと水がうまく通らず、その能力をフルに発揮できないんですね。そこでプロジェクトフィルターで底床全体に通水させることで、ソイルの中までしっかり水と酸素が行き渡る、という相互補完の関係になっています。

立ち上がりの速さの裏にある「硝化」の仕組み

うまくハマると立ち上がりはかなり速く、メーカーのQ&Aでは、ASP方式ならセットしてから3〜5時間で透明になるとされています。従来の方式では水が白く濁り、魚を飼えるまで一週間ほどかかる、という説明と比べると、これはかなり魅力的ですよね(出典:株式会社アクアシステム公式サイト『ASP方式 Q&A』)。

そもそも生物ろ過のキモは「硝化」という反応にあります。これは、魚にとって猛毒のアンモニアを、硝化菌が酸素を使って段階的に処理していく流れのこと。具体的には、アンモニア態窒素が亜硝酸態窒素へ、さらに硝酸態窒素へと順に変換される好気的な反応で、この働きを担うのがアンモニアを分解する好気性バクテリアや亜硝酸酸化細菌といった硝化菌です(出典:農研機構(国立研究開発法人 農業・食品産業技術総合研究機構)プレスリリース『茶園土壌から新しい硝化菌を発見』)。底面フィルターが底床全体に酸素を送り込むのは、まさにこの硝化菌が気持ちよく働ける環境を作るためなんですね。

ただし、これは生体の数や餌の量が適切な場合の話。過密飼育だったり餌が多すぎたりすれば、いくらASP方式でも追いつきません。「魔法のシステム」ではないので、過信は禁物ですよ。

ソイルの厚みは「約5cm」が黄金比

ソイルの厚みについては、メーカーの製品ページやQ&Aに数値の目安が見当たりません。当サイトでは5cm前後を一つの目安にしていますが、これは公式の数値ではない点に注意してください。

厚みを変えると水の通り方や水草の根の張り方も変わるので、水の抜け具合や水草の様子を見ながら調整するのがおすすめです。メーカーは、ソイルは水が通ることで力を発揮するもので、ただ敷くだけではおすすめできないとしています(出典:株式会社アクアシステム公式サイト『ASP方式 Q&A』)。

なお、底床に何を選ぶかでろ過の方向性は大きく変わります。ソイルと大磯砂、それぞれの長所と短所を整理した底面フィルターの底砂選びの極意をまとめた記事も合わせて読むと、自分の水槽に合う底床が見えてきますよ。

生体に合わせて選べるプロジェクトソイルの種類

プロジェクトソイルは、飼いたい生体や育てたい水草に合わせて種類が分かれています。多孔質構造は共通でも、pHを調整する緩衝作用が違うんですね。主なものを整理すると、こんな感じです。

ソイルの種類 pHの目安 主な対象
プロジェクトソイル(標準) 弱酸性(6.7前後) 一般熱帯魚・シュリンプ・水草
プロジェクトソイル(特選細粒) 弱酸性(6.7前後) 前景草(キューバパール等)
プロジェクトソイル エクセル(終売) 弱酸性(6.5前後) 発色を重視するカラシン・アピスト
プロジェクトソイル プレミアム 弱酸性(6.7前後) 難飼育魚・プレミアムシュリンプ
プロジェクトソイル 水草 弱酸性(6.2前後) 有茎草中心の水草レイアウト
プロジェクトソイル めだか 中性〜弱アルカリ(7.2前後) 国産メダカ・日本の淡水魚
プロジェクトソイル プレミアム5.2 強めの弱酸性(5.2前後) ワイルドディスカス・南米野生種

※pHや硬度、寿命はあくまで一般的な目安です。製品はリニューアルされることもあるので、正確な情報は公式サイトをご確認ください。とくにディスカスやアルタムエンゼルのような低pHを好む魚には専用の5.2、メダカや金魚のような中性〜弱アルカリを好む生体にはめだか系、と使い分けるのが基本になります。

日々の管理は「足し水」が基本

ASP方式がうまく回ると、日々の管理は驚くほど楽になります。蒸発して減った分の水を、CLCで塩素を抜き、バイオバランスとミネラルバランスを加えた水で補う「足し水」だけで長期維持できる、というのが理想形です。

ただし、これは生体の負荷がシステムの分解能力以下に収まっている好条件のときだけ。魚が多かったり、フンの多い魚種だったり、餌をあげすぎたりすると、毒性の低い硝酸塩や有機スラッジが溜まっていくので、部分換水が必要になります(メーカーのQ&Aでも、魚の数が多い時や餌をあげすぎた時などは水換えが必要とされています)。換水のときはソイルをかき回すと粒が崩れるので、砂利クリーナーでガシガシやるのは避けて、プロホースなどで水と浮遊ゴミだけを上から優しく吸い出すのがコツですよ。

スポンサーリンク

ソイルでも目詰まりしにくい理由

底面フィルター最大の弱点といえば、やっぱり目詰まり。特にソイルは崩れると微粒子が出やすいので、「ソイル×底面」の組み合わせを怖いと感じる方は多いですよね。かつての平板タイプの底面フィルターでは、通水が止まって嫌な思いをしたという声も少なくありませんでした。プロジェクトフィルターが評価されているのは、まさにここに構造でガッチリ対策しているからなんです。

横方向から吸う「側面スリット」がカギ

カギになるのが、丸型パイプの側面に並んだスリット(給水口)です。メーカーは、時間とともに少しずつ摩耗するプロジェクトソイルを想定してスリットを側面に設け、細かくなったソイルが詰まるのを防いでいると説明しています(出典:株式会社アクアシステム公式サイト『ASP方式 Q&A』)。一般的な平板スリットのプレートだと、ソイルや砂利が重力で上から落ちてきて吸水口を塞いでしまい、通水が途絶えた場所が酸欠になって嫌気層ができる、という悪循環に陥りがちでした。嫌気層は硫化水素や雑菌の温床になるので、これはかなり厄介です。

でもプロジェクトフィルターは、ソイルが沈む向き(縦方向)とは違う横方向から水を吸い込む構造なので、底床が吸水口を直接塞ぎにくいんですね。重力で落ちてくる粒と、水を吸う向きが90度ズレている、というイメージ。この発想の転換のおかげで、均一で安定した集水を長期間キープできるわけです。シンプルだけど、よく考えられているなと感心します。

荷重を分散する格子状プレートと、水草育成への貢献

もうひとつの立役者が、頑丈な格子状のプレートです。一見すると素朴なメッシュですが、これがソイル全体の重さや生体の圧力を多点で支えてくれます。だからソイル同士が過度に圧縮されて泥状(ペースト状)になるのを防ぎ、底床の空隙、つまり水の通り道を健全に保てるんですね。

そしてこの格子の隙間は、水草の根がのびのび伸びられるフリースペースとしても機能します。根元に常に酸素と栄養を含んだ水が供給されるので、根張りが旺盛になりやすい。底床内の好気バクテリアの活性とあいまって、水草にとっても理想的な環境が育つわけです。これは見落とされがちですが、地味に大きなメリットかなと思います。

拡散エルボーが作る「優しい流れ」

集水パイプの上部に付く拡散エルボーは、ろ過された水を分散させて、水槽内に淀みなく穏やかに戻すための部品です(出典:株式会社アクアシステム公式サイト『ASP方式 Q&A』)。強い直接流を嫌うメダカやシュリンプ、レイアウト水槽にうれしい、穏やかな流れを作りやすくなります。

とはいえ、「絶対に目詰まりしない」わけではありません。どんなに構造が優秀でも、ソイルそのものが寿命で崩れたり、フンや食べ残しが溜まり続けたりすれば、通水性は確実に落ちていきます。「目詰まりしにくい=メンテ不要」ではないので、ここは正直にお伝えしておきますね。日々の管理と、定期的なメンテナンスはやっぱり必要です。

目詰まりを防ぐ具体的な掃除の手順や、リセットの判断基準については、底面フィルターの掃除と長期維持の極意を解説した記事で詳しくまとめているので、導入前に目を通しておくと安心ですよ。

スポンサーリンク

口コミや評判からわかるメリット

実際に使っているユーザーの口コミを眺めていると、評価されているポイントがいくつか見えてきます。実際の飼育例とも重なる部分が多いので、まとめておきますね。レビューは個別の環境に左右されるので鵜呑みは禁物ですが、傾向としてはかなり一貫しています。

とにかく褒められる「水の透明度」と長期安定

まず圧倒的に多いのが、水の透明度と長期安定への称賛です。生物ろ過がしっかり定着すると、まるで魚が宙に浮いているように見えるほどの透明感が、長期間キープできるという声が本当に多い。実際、専用ソイルとの相性の良さから、数年単位で大きなトラブルなく維持できているというベテランユーザーの報告も見かけます。日々の手入れも、減った水を足すだけで済む期間が長く、外部フィルターのような頻繁な掃除から解放される、という意見も目立ちますね。

「歪まない」頑丈なプラスチック構造

次に、プラスチックの作りが頑丈で歪まないという点。他社の薄型プレートと違って肉厚に成型されているので、比重の重い大磯砂や渓山砂利を8〜10cm以上厚く盛っても、プレートが歪んだりソケットが傾いたりしにくいんです。これは大型魚や金魚の水槽、あるいは海水水槽でかなり効いてきます。安いプレートだと重さで反ってしまうことがあるので、この剛性感は地味にありがたいポイント。

意外と知られていないのが、海水水槽との相性の良さです。中目のサンゴ砂と組み合わせると、目詰まりのリスクが少ない海水魚用の強力な底面ろ過システムとして優秀に働くという評価が、海水ユーザーからも寄せられています。淡水専用だと思っていた方は、ちょっと見直すかもしれませんね。

小型水槽への対応力と、拡張・カスタマイズ性

ジョイント式の強みで、小型水槽への適応力が高いのも魅力です。Sからプレートを1枚外すだけで幅25cm程度のコンパクトな水槽にフィットするので、小さな水槽から底面ろ過を始めたい方にも向いています。

さらに上級者向けですが、外部フィルター(エーハイムの2213や2217など)の吸水側にプロジェクトフィルターの立ち上げパイプを直結して、底面と外部のいいとこ取りをするハイブリッド運用も実践されています。パーツの汎用性が高く、塩ビ管などを使ってカスタマイズしやすいのも、長く遊べるシステムならではかなと思います。ただし、メーカーは他社製品との組み合わせについて動作確認を行っておらず、自社のポンプを使うよう案内しています(出典:株式会社アクアシステム公式サイト『ASP方式 Q&A』)。試す場合は、流量の調節が難しくなる点も含めて自己責任の範囲で慎重に行ってください。

外部フィルターの強い吸引力で底面から吸水する場合、ソイルの微粉やパウダー状のサンゴ砂がキャニスター内のインペラーに入り込んで異音や故障の原因になることがあります。対策として、立ち上げ時にプレート全体を不織布で包み、その上から立体的なマットをかぶせてから砂を盛る「多層バリア工法」を施すと、微粒子をプレート手前でトラップでき、ポンプやろ材の寿命を延ばせますよ。

ちなみに、連結する外部フィルター側でありがちなのが、良かれと思ってろ材を詰め込みすぎるパターンです。ろ材の入れすぎが招く故障のリスクと適正量の考え方は、別記事で詳しく解説しています。

アクアシステム底面フィルターの安定性や頑丈さと、初期費用やリセットの注意点を比較した画像

導入前に知るべき強みと弱み

スポンサーリンク

知っておきたいデメリットと注意点

もちろん、いいことばかりではありません。買ってから「こんなはずじゃ」とならないように、弱点もきちんとお伝えしておきますね。ここを納得できるかどうかが、購入判断の分かれ目かなと思います。むしろデメリットを理解して選んだ人ほど、長く満足して使えている印象です。

初期費用(イニシャルコスト)の高さ

一番のネックは、やはり初期費用の高さです。ワンコインから買える他社の普及品と比べると、価格はかなり上の部類。しかも30cmキューブ水槽などでは、付属のプレート2枚だと底面の半分強しかカバーできないことがあって、全面に敷き詰めようとすると別売りのプレートやジョイントパーツを買い足す必要が出てきます。メーカーのサイトの価格(税込)では、S本体が2,563円、追加の底面プレートは1枚748円なので、全面に敷くと本体だけのときより費用がかさみます(出典:株式会社アクアシステム公式サイト『プロジェクトフィルター』製品ページ)。コスパ重視の人にとっては、ここが一番引っかかるポイントかも。

ジョイント部の「固さ」と分解時の負傷リスク

次に、ジョイント部の固さ。これは諸刃の剣なんです。稼働中の通水圧やエアーの振動、生体の接触でパーツが浮いてこないよう、結合部がかなりタイト(しまりばめ)に作られているんですね。組んでしまえばガッチリ一体化して水中でもびくともしない頼もしさがあります。

ところが、リセットや丸掃除のときに分解しようとすると、これが固すぎて外れない。とくにエルボー部分は曲者で、力任せにやるとプラスチックが割れたり、外れた拍子に手を強打して怪我をしたりするリスクが、実際に何度も指摘されています。分解は焦らず、ぬるま湯で少し温めるなどして慎重に、が鉄則ですよ。

また、せっかく分解したからと本体もろ材も一気に洗い込むのは逆効果で、定着したバクテリアを失って水質が崩れやすくなります。フィルター掃除の適切な頻度と洗いすぎを避ける手順は、別記事にまとめています。

エアリフト式のSを選ぶ場合は、エアーポンプの選び方に注意してください。メーカーの組み立て動画では、エアーポンプは水槽のサイズに合ったものを選び、水槽より高い位置に置くよう案内しています(出典:株式会社アクアシステム公式YouTube『プロジェクトフィルターS 組み立て』)。静音性だけで選んで吐出量が足りないと、水が十分に汲み上がらないことがあります。ただし強すぎると吐出口から「ペラペラ」という耳障りな水跳ね音が出やすいので、エアーコックで流量を絞る微調整が必要になることも覚えておいてくださいね。

ソイル運用ならではの「リセット」という宿命

もうひとつ、これは底面フィルター全般の話でもありますが、ソイルを使う場合はソイルの寿命に伴うリセットが避けられません。メーカーのQ&Aでは、プロジェクトソイルは崩れてきたら交換、目安は半年から1年(プレミアムは半年から1年半)とされていて(出典:株式会社アクアシステム公式サイト『ASP方式 Q&A』)、そのタイミングで底床をまるごと入れ替える大掛かりな作業が必要になります。レイアウトを頻繁に変えたい人や、リセットの手間をかけたくない人には、この点が大きなハードルになるかなと思います。後ほど触れますが、これを克服する「砂利を使う運用」もありますよ。

失敗しないアクアシステムの底面フィルターの選び方

型番は、まず水槽サイズで候補を絞り、次に飼う生き物と手持ちの道具に合わせて駆動方式を決めると迷いにくくなります。エアリフト式のSは本体とは別にエアーポンプが要りますが、送る空気の量を絞れば流れを弱くできます。PSは付属の水中ポンプで動くので、ほかに機器をそろえなくても運用でき、水を回す力も強めです。

サイズ選びでは、大型のモデルになるほど流れは強まり、設置や底床のリセットも大がかりになるので、大きめを選べば安心とはいえません。さらに、底床を掘り返す習性のある生き物には不向きな点や、他社の定番品との価格差に納得できるかどうかも、購入前に確かめておきたいところです。

この章では、全型番の違いとSとPSの選び分け、水槽サイズ別の候補、エアーポンプまわりに必要な小物と水流の抑え方、メダカやエビ、水草、金魚の水槽での向き不向き、GEXや水作などとの比較を順に取り上げ、最後に選ぶときの判断軸をまとめます。

スポンサーリンク

S・PS・プラスなど型番の違い

まずは全型番を一覧で見比べてみましょう。駆動方式と付属ポンプ、プレート枚数、そして想定サイズの違いが、選ぶうえでの軸になります。

型番 駆動方式 適合サイズの目安 付属ポンプ プレート枚数
プロジェクトフィルターS エアリフト式 30〜40cm なし(エアーポンプ別売) 2枚
プロジェクトフィルターPS 水中ポンプ式 30〜40cm GF100(Hz共用) 2枚
プロジェクトフィルター プラス 水中ポンプ式 45〜60cm GF300 4枚
プロジェクトフィルター プラス645 水中ポンプ式 大型水槽向け GF1000 8枚
プロジェクトフィルター プラス945 水中ポンプ式 大型水槽向け(ポンプ2台) GF1000×2基 12枚

※価格やプレート枚数、ポンプ構成は変更されることがあります。購入前に必ず最新の製品情報をご確認くださいね。

型番で迷ったら、まずはS・PS・プラスを比較するのが近道です。

横幅30〜40cmならSまたはPS、45〜60cm水槽ならプラスが主な候補になります。大型水槽向けの645・945はろ過力が高い反面、設置やリセットの手間も増えるため、最初の一台としては水槽サイズに合ったモデルから選ぶのがおすすめです。

価格や在庫、付属品はショップや時期によって変わるため、購入前に各ショップで確認してください。型番で検索すると、サイズ違いや後継モデルも比較しやすくなります。

30〜40cm水槽向けにあたるのが、エアリフト式のタイプです。エアーポンプが別売りになる代わりに、エアー量で水流を細かく絞れるのが特徴なので、手持ちのポンプがあるかどうかを含めて検討してみてください。

同じ30〜40cm向けでも、ポンプ込みで一式そろえたいならこちらが候補になります。水中ポンプが付属する構成なのでエアーポンプを別に用意せずに始められる点が、初めての一台として選ばれる理由です。

45〜60cmクラスまで広げるなら、プレート枚数とポンプ出力が上がるモデルが対象になります。設置面積が増えるぶんリセットの手間も増えるため、水槽サイズに合う型番かどうかを確認して選びましょう。

初心者が一番迷う「SとPSの違い」

プロジェクトフィルターSはエアリフト式、PSは水中ポンプ式であることを比較した説明画像

プロジェクトフィルターSとPSの違い

初心者の方が一番迷うのがSとPSの違いだと思います。名前が一文字違いなので、本当にややこしいですよね。ざっくり言うと、こういう住み分けです。

Sは「エアーポンプで動かすエアリフト式」。別途エアーポンプが必要になる代わりに、エアー量で水流を細かく調整できて、水中ポンプの振動音がありません。一方PSは「水中ポンプGF100が最初から付いている」タイプで、エアーポンプなしで完結し、循環力もしっかり確保できます。シャワーパイプも付属。

整理すると、静かさと弱水流を取るならS、手軽さと循環力を取るならPS、という選び方になります。すでにエアーポンプを持っているならS、一式まるごと揃えたいならPS、と考えると分かりやすいかも。

SとPSで迷う場合は、飼う生体と手持ちの道具で決めると失敗しにくいです。

メダカや稚エビのように弱い水流を好む生体なら、エアー量を調整しやすいSが候補になります。一方、エアーポンプを持っておらず、ポンプ付きでシンプルに始めたいならPSが扱いやすいです。

弱い水流を保ちたい生体を中心に考えるなら、エアー量で調整できるエアリフト式が扱いやすい形式です。エアーポンプやコックを別に用意する前提になるので、手持ちの機材と合わせて確認してみてください。

中型〜大型はプラス・645・945

水槽が大きくなると、プラス、645、945と段階的にグレードが上がります。プラスは45〜60cmクラス向けで、プレート4枚とGF300のセット。645はプレート8枚とパワフルなGF1000(メーカーの目安は50〜100リットルの水槽)のセット。945はプレート12枚で、GF1000を2基使う大型水槽向けの本格仕様です(出典:株式会社アクアシステム公式サイト『プロジェクトフィルター』製品ページ)。大型になるほどろ過のパワーは絶大ですが、その分ポンプの管理やリセットの手間、価格も跳ね上がっていきます。

PSと水中ポンプGF100は、2019年10月以降のモデルから50Hz/60Hzの共用になっています。引っ越しが多い方や、東日本・西日本どちらでも使いたい方には地味にうれしいポイント。一方、プラス・645・945は50Hz用と60Hz用が分かれているので(出典:株式会社アクアシステム公式サイト『プロジェクトフィルター』製品ページ)、購入時はお住まいの地域の周波数の確認を忘れずに。

スポンサーリンク

水槽サイズ別のおすすめモデル

水槽サイズごとにS、PS、プラス、大型プラスの選び方をまとめた診断画像

水槽サイズ別の最適モデル

「自分の水槽だと結局どれになる?」を、サイズ別にズバッと整理しておきますね。メーカー公式でも、横幅30〜40cm程度にはS・PS、45〜60cm程度にはプラスが推奨されています。迷ったらまずこの基準で候補を絞るのが正解かなと思います。

30cm前後の小型水槽

30cmキューブなどの小型水槽なら、SかPSが中心です。メダカやエビ、小型熱帯魚を水流弱めで飼いたいならS、ポンプ付きで手軽に循環させたいならPSがしっくりきます。小型水槽はソイルの量も少なくて済むので、初めての底面ろ過にも向いていますよ。ただ、前述のとおりプレート2枚では底面を完全に覆えないこともあるので、敷き詰めたいなら追加プレートを検討してくださいね。

45〜60cmの中型水槽

60cm規格水槽を含む45〜60cmクラスは、ろ過面積を広く取れるプラスが本命。水草水槽や小型魚の群泳、エビ水槽など、しっかり安定させたい中型水槽で頼りになります。60cm水槽はアクアリウムの王道サイズなので、長く本格的に楽しみたいならプラスは堅実な選択かなと思います。

60×45cm・90×45cmの大型水槽

さらに大きな水槽では645、945と上がっていきます。メーカーの規格表には645・945の水槽サイズの記載がないので、付属のGF1000の目安(1台で50〜100リットルの水槽)を手がかりに選んでください。大型水槽は水量が多いぶん水質が安定しやすい一方、底面ろ過のメンテやリセットは一仕事。底床管理に慣れた中〜上級者向けと考えてください。

ここで注意したいのが、大きいモデルほど水流が強くなり、設置やリセットの手間も増えるという点。「とりあえず大は小を兼ねるで大きいの買っとこ」という発想だと、水流が強すぎて生体が落ち着かなかったり、メンテが大変で持て余したりすることがあります。あくまで水槽サイズに合ったものを選ぶのが、結果的に管理を楽にするコツですよ。

スポンサーリンク

水流の強さとエアーポンプの要否

底面フィルター選びで地味に重要なのが、水流とエアーポンプまわりの話です。ここを軽視すると、生体に負担をかけたり、思ったより費用がかさんだりします。ここでつまずいてしまう方がとても多いので、しっかり解説しますね。

エアリフト式(S)の場合に必要なもの

Sはエアーポンプとエアチューブが別途必要です。さらに、停電時などに水槽の水が逆流するのを防ぐ逆流防止弁もあると安心。水流の強さはエアー量で決まるので、エアーコックで絞れば弱めにもできる柔軟さがあります。メダカやベタ、稚エビなど、強い流れが苦手な生体にはこの調整幅が本当にありがたいんですね。

プロジェクトフィルターSを選ぶなら、本体以外の小物も忘れずに確認しましょう。

Sはエアーポンプ別売りなので、本体だけでは動きません。エアーポンプ、エアーチューブ、逆流防止弁、エアーコックを一緒に確認しておくと、立ち上げ当日に「つなげない」「水流を調整できない」という失敗を防げます。

水槽サイズや設置場所によって必要な吐出量は変わるため、静音性だけでなく、吐出量や調整しやすさも見て選ぶと安心です。

エアリフト式で最初に必要になるのがエアーポンプです。吐出量が水槽サイズに合っているかに加えて、エア量を絞れる構造かどうかも、弱い水流で運用したい場合の判断材料になります。

あわせて用意しておきたいのが逆流防止弁です。停電などでポンプが止まったときに水が逆流するのを防ぐ小物で、効きどころが大きい割に見落とされやすいため、設置本数に合わせて確認しておくと安心です。

ポンプと本体をつなぐエアーチューブも忘れやすい消耗品です。長さに余裕があると設置場所を選びやすく、劣化したときの交換もしやすくなります。内径が手持ちの器具に合うかを確認して選んでください。

エアリフトの心臓部「プラストン」の深度管理

エアリフト式で意外と見落としやすいのが、パイプの下部に入れるエアストーンのセット位置です。これ、知らないと「なんか水が上がらない」とハマるやつ。

エアストーンから出た泡がパイプ内を上昇する力で水を引き上げるのがエアリフトの仕組みなので、エアストーンはパイプのなるべく低い位置にセットするのが基本です。中ほどに浮いていると、泡が水を引き上げる距離が短くなり、汲み上げる力が落ちてしまいます。泡が小さく不規則になったり、藻類でエアストーンが黒ずんで詰まってきたら、新しいものに交換するサインですよ。

水中ポンプ式(PS・プラス以上)の水流対策

水中ポンプ式は循環力が強いぶん、小型水槽では水流が強く感じることがあります。PSにはシャワーパイプが付属していて、吐出を分散させて流れをやわらげられるので、これを活用するのがおすすめ。吐出口の向きを壁やガラス面に当てて流速を殺す、という定番テクも効きます。また、PSに付属する水中ポンプGF100は流量調節機能付きなので、まずはポンプ側で流量を絞ってみるのも手です(出典:株式会社アクアシステム公式サイト『プロジェクトフィルター』製品ページ)。

水流を弱める際、外部フィルターのように吸水側を絞るのは厳禁ですが、底面の水中ポンプ式では吐出側の工夫が基本になります。水流対策の考え方そのものは、メダカも安心な水流を弱める対策の記事が参考になりますよ。

水中ポンプの掃除は「冷水」が絶対ルール

水中ポンプ(GFシリーズ)を長く使うために、これだけは絶対に覚えておいてほしいことがあります。それは分解清掃のとき、お湯は使わず水で洗うということ。

一部の販売店の案内では、ポンプのマグネット部分の潤滑剤がお湯で変質するおそれがあるとして、お湯ではなく水で洗うよう勧めています。メーカーの公式動画では、ポンプだけを引き抜いてカバーとインペラー(羽根車)を外し、ブラシなどで汚れを落としてから、通電して正常に動くかを確かめる手順が紹介されています(出典:株式会社アクアシステム公式YouTube『プロジェクトフィルター用ポンプ お手入れ方法』)。なお、パイプやシャワーパイプといった機械的に動かない部品は、お湯で藻類を熱殺菌してもまったく問題ありません。

水中ポンプには寿命があります。メーカーの公式動画では、異音がする・水の出が悪いときは掃除をして、それでも改善しない場合はポンプの交換を検討するよう案内しています(出典:株式会社アクアシステム公式YouTube『プロジェクトフィルター用ポンプ お手入れ方法』)。突然ポンプが止まるとろ過が止まってしまうので、当サイトでは2年前後を一つの目安に、早めの交換や予備の用意を考えておくことをおすすめしています(メーカーが定めた年数ではありません)。安全のため、掃除や交換の際はコンセントから必ずプラグを抜き、周囲のホコリも拭き取ってトラッキング火災を予防してくださいね。

スポンサーリンク

メダカやエビ水槽での向き不向き

メダカ、エビ、水草、金魚やカメに対する底面フィルターの相性と注意点をまとめた画像

飼育生体別の相性と運用アドバイス

同じ底面フィルターでも、飼う生体によって向き不向きはハッキリ分かれます。あなたの水槽の主役に合わせて、チェックしてみてくださいね。ここを間違えると、せっかくのシステムも台無しになっちゃうので。

メダカ水槽:相性は良好、ただし水流に注意

メダカ水槽には、相性は良好です。底面の生物ろ過は水質を安定させてくれるので、メダカの健康維持に役立ちます。ただし水流の強さだけは要注意で、稚魚がいるなら流されにくいエアリフト式(S)の弱め設定が安心かなと思います。水質を中性〜弱アルカリに保ちたいなら、プロジェクトソイルめだかのような専用ソイルを選ぶと、産卵や稚魚育成にも向いた環境を作れますよ。

エビ水槽:水質安定が魅力、急変には敏感

エビ水槽も、水質が安定しやすいという点で好相性です。エビは水質の変化に弱い生き物なので、底床全体でろ過する安定感は心強い味方。ただ、ソイルの劣化による急な水質変化には敏感なので、寿命管理は丁寧に行いたいところです。稚エビの吸い込みを心配する声もありますが、吐出口の形と稚エビの関係について、メーカーの資料には記載が見当たりません。稚エビが多い時期は、エアー量を絞って流れを弱めにしておくと安心です。

水草水槽:根張り抜群、栄養管理がカギ

水草水槽では、格子の隙間に根が伸びやすく、根元に常に水と酸素が供給されるため、根張りが旺盛になりやすいのが強みです。底面フィルターと水草は、実はかなり好相性なんですよ。ただし栄養系ソイルや底床肥料を使う場合は、栄養過多によるコケの発生に気をつけたいところ。CO2添加を併用する本格的な水草水槽でも問題なく使えますが、底床内の通水があるぶん、肥料分が流れやすい点は頭に入れておくといいかなと思います。

金魚水槽:パワーは魅力だが、汚れ対策が必須

金魚は、生物ろ過のパワーや酸素供給の面では相性が良い反面、なんといってもフンが多くて底床が汚れやすいのが悩みどころ。底面フィルター単体に頼りきりにせず、物理ろ過の補助を考えた方が安定しやすいです。

ここで金魚や水棲カメの飼育で検討したいのが、ソイルの代わりに砂利を使う運用です。メーカーのQ&Aでも、プロジェクトフィルターはプロジェクトソイル以外の砂でも非常に優秀な働きをするとされています。ただし、細かい砂利はポンプの動作不良の原因になるので使わないよう注意されています(出典:株式会社アクアシステム公式サイト『ASP方式 Q&A』)。砂利はソイルのように崩れてリセットが必要になることがないので、フンの多い大型金魚やカメの長期飼育でも、管理の見通しを立てやすくなります。

注意してほしいのが、ソイルを激しく掘り返す生体には向かないという点です。底砂をかき回す習性の底棲魚や甲殻類、そして体長15cm以上の中大型シクリッドなどは、ソイルを砕いてペースト化させてしまいます。これは側面スリットの目詰まりに直結するうえ、シクリッドの場合はプレートが露出するほど底床を掘り返して濾過経路そのものを破壊することも。こうした生体には、ソイルでの底面フィルター運用自体が不向きと考えてくださいね。

金魚での具体的な使いこなしや掃除のコツは、底面フィルターでの金魚飼育のメリットと掃除術の記事でじっくり解説していますよ。

スポンサーリンク

他社の底面フィルターとの比較

「正直、GEXや水作の安いやつじゃダメなの?」という疑問、当然湧きますよね。これ、すごく自然な悩みです。結論から言うと、価格を取るか、ソイル運用の作り込みを取るかで答えが変わります。主要な他社製品との違いを整理してみました。

製品 主な特徴 アクアシステムとの違い
GEX マルチベースフィルター S・Lの2サイズ。薄型スリムでサイズ調整可 安価・薄型寄り。ソイル専用設計ではない
水作 ボトムフィルター 薄型プレートのエアリフト式。すっきり設置 コスパ重視。ASP方式が前提ではない
ニッソー バイオフィルター 定番品で入手性が高い 価格重視の比較対象になりやすい
コトブキ ボトムボックス ボックスタイプの底面系 見た目や接続方式で比較されやすい

他社の定番品は、安くてシンプル、薄型で設置しやすいのが魅力。とにかくコストを抑えて底面ろ過を試したいなら、十分に選択肢になります。プレートが薄いぶん底床を薄くしたい人にも向いていますね。一方でプロジェクトフィルターは、ソイルの目詰まり対策や、プロジェクトソイルとの一体運用を前提に作り込まれているのが差別化ポイント。長期維持を見据えて、底床の安定性を重視する人ほど、この構造の恩恵を感じやすいかなと思います。

予算重視なら、他社の定番底面フィルターも比較しておくと納得して選べます。

アクアシステムはソイル運用や長期安定を重視する人に向いていますが、まず底面ろ過を試したいだけなら、GEX・水作・ニッソー・コトブキの定番品も候補になります。価格だけでなく、水槽サイズ、底床の厚み、エアリフト式かどうかも見比べてみてください。

価格や在庫は変動するため、購入前に各ショップで確認してください。

まず比較対象になりやすいのが、薄型でサイズ調整ができる定番品です。底床を厚くしたくない場合や、まず底面ろ過を試してみたい場合の入口として、対応する水槽サイズを確認しておきましょう。

エアリフト式でシンプルに組みたいなら、薄型プレートのタイプも候補になります。構造が単純なぶん設置とリセットがしやすく、コストを抑えて底面ろ過を体験したい人が選びやすい形です。

入手性を重視するなら、長く売られている定番品も見ておくと比較しやすくなります。価格帯の基準がつかめるので、アクアシステム製との差額が自分にとって見合うかを判断する材料になります。

こんな人にはアクアシステムが向いている

ここまでの内容をふまえて、向いている人・向いていない人を整理しておきますね。

向いている人 向いていない人
ソイル水槽で底面ろ過を使いたい とにかく安く済ませたい
ASP方式で水質を安定させたい 底床を頻繁にレイアウト変更したい
構造や目詰まり対策にお金を払える ベアタンクや薄い底床で管理したい
長期維持・底床管理に慣れている 掃除やリセットの手間を避けたい

要するに、「安さ最優先」なら他社、「ソイルでの長期安定にこだわる」ならアクアシステム、という棲み分けがしっくりくるかなと思います。どちらが優れているという話ではなく、あなたの優先順位次第ですね。

購入前によくある質問

初心者でもプロジェクトフィルターは使えますか?

使えます。ただし、最初から大型水槽で645や945を選ぶより、30cm前後の水槽でSまたはPSから始める方が失敗しにくいです。とくに「水流調整に自信がない」「エアーポンプをまだ持っていない」という場合は、ポンプ付きのPSを候補にすると準備がシンプルになります。一方で、メダカや稚エビのように弱い流れを好む生体を中心にするなら、エアー量を絞りやすいSの方が扱いやすい場面もありますよ。

ASP方式なら、立ち上げた当日に魚を入れても大丈夫ですか?

立ち上がりが早いのは魅力ですが、いきなり多くの生体を入れるのはおすすめしません。水が透明に見えても、アンモニアや亜硝酸が完全に安定しているとは限らないからです。最初は少数の丈夫な生体から始め、餌を控えめにしながら数日〜1週間ほど様子を見ると安心です。心配な場合はアンモニア・亜硝酸・pHを試験紙や試薬で確認してから本格投入してくださいね。

ソイルが崩れてきたら、洗って再利用できますか?

粒が潰れて泥っぽくなったソイルは、基本的に交換を考えた方が安全です。洗うと一時的に濁りは取れても、粒の強度や通水性は戻りません。底面フィルターでは底床そのものがろ材になるので、ソイルの崩れを放置すると目詰まりや酸欠の原因になります。指でつまんで簡単につぶれる、底床から細かい粉が舞う、水の抜けが悪くなった、というサインが出たらリセットを検討しましょう。

予算を抑えたい場合でも、アクアシステムを選ぶ意味はありますか?

ありますが、目的次第です。単に「底面フィルターを試してみたい」だけなら、GEXや水作などの安価な定番品から始めるのも十分アリです。一方で、ソイルを厚めに敷いて長期維持したい、プロジェクトソイルと組み合わせてASP方式に近い運用をしたい、目詰まりしにくい構造に価値を感じる、という場合はプロジェクトフィルターを選ぶ理由があります。価格差は「見た目」ではなく、底床管理の安定性に払うコストと考えると判断しやすいですよ。

立ち上げ直後の不安が強い場合は、水質を目で確認できる道具があると安心です。

水が透明でも、アンモニアや亜硝酸、pHが安定しているとは限りません。特に初めてASP方式や底面フィルターを使う場合は、試験紙や試薬で水質の変化を見ながら、少しずつ生体を増やす方が安全です。

検査結果はあくまで目安ですが、「なんとなく不安」のまま生体を入れるより、状態を確認してから進める方が失敗を減らしやすくなります。

スポンサーリンク

あなたに合うアクアシステムの底面フィルター選びのまとめ

水槽サイズ、水流と機材、生体に合う底床の順にアクアシステム底面フィルターを選ぶ手順を示した画像

最適な底面フィルターを選ぶ3つの手順

ここまで、アクアシステムの底面フィルターについて、構造から型番選び、用途別の向き不向き、メンテナンスのコツまで一気に見てきました。かなりのボリュームでしたが、お疲れさまです。最後に、選ぶときの判断軸をギュッとまとめておきますね。

選び方の優先順位は、おおむねこの順番がおすすめです。

  • まず水槽サイズで候補を絞る(30〜40cmはS・PS/45〜60cmはプラス)
  • 静かさ・弱水流ならS、手軽さ・循環力ならPS
  • 飼う生体の水流耐性と、合うプロジェクトソイルを選ぶ
  • 掃除やリセットの手間、初期費用を許容できるか確認する
  • 金魚やカメなら、細かすぎない砂利での運用も検討する

長く使うために忘れたくないこと

ポンプ掃除ではお湯を使わないこと、プラストンを深く設置すること、底床を掘る生体を避けることを示した注意画像

長期維持のための3つのルール

導入後も気持ちよく使い続けるために、メンテナンスのポイントをおさらいしておきます。水中ポンプは異音や水の出の悪さを感じたら掃除し、改善しなければ交換を考えること、エアリフト式ならエアストーンをパイプの低い位置にセットすること。そして砂利運用でも、年に1回はプレート内部に溜まったスラッジを落とす「丸掃除」をしてあげると、嫌気的なポケットができるのを防げます。この辺りを押さえておけば、トラブルはぐっと減るはずですよ。

プロジェクトフィルターは、側面スリットによる目詰まりのしにくさと、ソイルとの一体運用という強みを持った、長期維持向けの底面フィルターです。ただ、その強みばかりに目を奪われず、底床が厚めに必要になること、初期費用が高めなこと、ソイルが崩れれば結局は目詰まりすることといった現実的な注意点も、同じくらい大事な判断材料だと考えてくださいね。両面を理解したうえで選べば、きっと「買ってよかった」と思えるはずです。

最後にもう一度だけ整理すると、横幅30〜40cmならS/PS、45〜60cmならプラスが候補です。

弱い水流を重視するならS、ポンプ付きで手軽に始めたいならPS、60cm水槽でしっかりろ過面積を取りたいならプラスを中心に比較してみてください。予算重視なら他社の定番底面フィルターも候補に入れると、納得して選びやすくなります。

価格や在庫、付属品、仕様は変動するため、購入前に各ショップや公式情報を確認してください。

60cm水槽でろ過面積をしっかり取りたい場合の中心になるのが、プレート枚数の多いモデルです。設置とリセットの手間は増えますが、底床全体に通水させたい構成を組みやすい型番として確認してみてください。

なお、本文で触れた価格やラインナップ、周波数の仕様、ソイルの寿命などは変更されたり、飼育環境によって変わったりします。数値はあくまで一般的な目安として捉えていただき、正確な情報は公式サイトをご確認のうえ、最終的な判断は専門家にご相談ください。あなたの水槽と生体にぴったりの一台が見つかることを、心から願っています。それでは、所長でした。

スポンサーリンク

COMMENTS

この記事へのご質問・コメント

質問・コメントを書く

記事の内容についてのご質問は、この欄からどうぞ。いただいたコメントは、所長が確認してから公開されます。

CAPTCHA


← トップページへ戻る
アクアリウムに必須の持ち物完全ガイド
START HERE / COMPLETE GUIDE

アクアリウムに必須の持ち物完全ガイド

必須器具から便利グッズ、日々の水質管理やトラブル対策まで。アクアリウムを長く楽しむために必要な持ち物を、ひとつのガイドにまとめました。 完全ガイドを見る