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メダカの越冬に発泡スチロールの蓋は必要?正しい塞ぎ方と冬の管理法

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発泡スチロール容器の中を泳ぐメダカを背景に、越冬に蓋は必要かという記事タイトルを示した表紙スライド

メダカの越冬に発泡スチロールの蓋は必要?塞ぎ方と冬の管理を整理しました

THE AQUA LAB 所長(イラスト)

こんにちは。THE AQUA LAB、運営者の所長です。

秋が深まってくると、屋外でメダカを飼っている方から必ず出てくるのが「冬はどうすればいいのか」という悩みですよね。発泡スチロールの容器がいいらしい、蓋をしたほうがいいらしい、といった話はあちこちで見かけるけれど、じゃあ全部塞いでしまっていいのか、どのくらい空けるのか、氷が張ったらどうするのか。そのあたりが分からないまま冬に入るのは不安だと思います。

先に結論をお伝えしますね。発泡スチロールの容器と蓋は、メダカの越冬でとても心強い味方になります。ただし蓋は全面を塞がず、一部を空けておくのが基本です。完全に密閉してしまうと、空気の出入りが止まって酸欠のリスクが出ますし、光が入らなくなって水の中の環境も崩れやすくなります。守りたいのは水温であって、水を外界から遮断することではないんですよね。

この記事では、発泡スチロールが越冬に向いている理由から、蓋で防げること、密閉してはいけない理由、どのくらい空ければいいのかという具体的な目安まで整理します。あわせて、水深の確保、氷が張ったときの対応、餌やりと水換えの止めどき、青水や落ち葉の役割といった、蓋以外の条件にも触れていきます。冬の管理は、やることを増やすより「何をやらないか」を決めるほうが大事だったりします。読み終えるころには、この冬の準備が具体的に決まるはずですよ。

  • 発泡スチロールが越冬に向いている理由
  • 蓋で防げることと、密閉してはいけない理由
  • どのくらい空けておけばいいかの目安
  • 水深・氷・餌やりなど蓋以外の越冬条件

メダカの越冬に発泡スチロールの蓋は有効

まずは蓋の話から入ります。冬の屋外で何が起きているのかを押さえると、蓋がどんな役割を果たすのかがはっきりします。そして、なぜ全面を塞いではいけないのかも見えてきます。ここを理解しないまま「蓋をすればいい」と覚えてしまうと、かえって危ない管理になってしまうことがあるんですよね。

結論|蓋は全面を塞がず一部を空ける

発泡スチロール容器の水面が半分だけ蓋で覆われ、残りが開いている状態を示したスライド
蓋は一部を空けて使う

結論から言いますね。発泡スチロール容器に蓋をするなら、水面の一部が開いた状態を保ってください。目安としては、水面の3割から半分ほどが開いていれば十分です。全面をぴったり覆うのは避けたほうがいいと私は考えています。

理由は3つあります。ひとつは空気の出入りです。水中の酸素は主に水面から取り込まれるので、水面を完全に塞ぐと供給が細くなります。冬は水温が低くて水に溶ける酸素の量自体は多いのですが、密閉した容器の中で落ち葉や有機物が分解されれば酸素は消費されていきます。

ふたつめは光です。屋外飼育では、水中の植物プランクトンが光合成をして酸素を出し、水質の安定にも一役買っています。光を完全に遮ると、この働きが止まります。冬でも晴れた日には水温が上がり、メダカが水面近くまで浮いてくることがありますが、真っ暗な容器ではその機会も失われます。

3つめは、状態を確認できなくなることです。全面を覆ってしまうと、中の様子が見えません。水が減っていないか、氷の張り方はどうか、メダカが底で落ち着いているか。冬こそ、そっと覗ける隙間が要ります。

発泡スチロールの蓋の使い方をまとめると、こうなります。

  • 全面を密閉せず、水面の3〜5割ほどを開けておく
  • 目的は保温であって、外界からの遮断ではない
  • 北風が当たる側を覆い、日が差す側を空けると効率がいい
  • 雪の予報があるときだけ一時的に広く覆うのは可

容器の大きさや設置場所によって最適な割合は変わります。あくまで目安としてお考えください。

発泡スチロールが越冬に向く理由

そもそも、なぜ発泡スチロールなのか。理由は素材の構造にあります。

発泡スチロールは、その体積のおよそ98%が空気でできています。小さな独立した気泡が無数に集まった構造になっていて、この気泡が空気の対流を抑え込みます。空気は熱を伝えにくい物質ですが、動くと熱を運んでしまいます。動かない空気を細かく閉じ込めているからこそ、高い断熱性能が生まれるわけですね(出典:発泡スチロール協会「発泡スチロールの特性」)。

数字で見ると、一般的な発泡スチロールの熱伝導率はおおむね0.033〜0.040W/(m・K)程度とされています。値が小さいほど熱を伝えにくいという意味です。プラスチック容器や陶器の睡蓮鉢と比べると、外気の冷たさが水に届くまでの時間がかなり長くなります。

他の容器と比べてみると違いが分かりやすいと思います。プラスチックの衣装ケースやトロ舟は、素材自体が薄く、熱を通しやすいので外気の影響を受けやすくなります。陶器の睡蓮鉢は厚みがあるぶん多少はましですが、素材としては熱を伝えます。しかも重量があるので、冬に置き場所を変えたくなったときに動かせません。その点、発泡スチロールは断熱性が高いうえに軽く、寒波の前に日当たりのいい場所へ移すといった対応も取りやすいんですよね。見た目の好みでは睡蓮鉢に軍配が上がりますが、冬を越すという一点に絞れば発泡スチロールが扱いやすいと思います。

屋外飼育で怖いのは、実は絶対的な寒さよりも1日のうちの水温の上下です。昼は日が当たって水温が上がり、夜は放射冷却で一気に下がる。この振れ幅が大きいほど、メダカの体力は削られます。発泡スチロールは、この振れ幅を小さくしてくれます。冬を越すというのは、寒さに耐えることであると同時に、変化の少ない環境で静かに過ごすことでもあるんですよね。

容器そのものの選び方については、トロ舟・睡蓮鉢・発泡スチロールを比較した記事で詳しく整理しています。通年での使い勝手も含めて考えたい方は、あわせて読んでみてください。

蓋をすると防げる3つのこと

では、蓋には具体的にどんな効果があるのでしょうか。大きく3つに分けられます。

ひとつめは、水面からの熱の逃げを抑えることです。容器の側面や底が断熱されていても、水面が開いていればそこから熱は逃げていきます。特に風のある夜は、水面から熱が奪われる速度が上がります。蓋を部分的にかけるだけでも、この放熱をかなり抑えられます。

ふたつめは、氷が厚く張るのを防ぐことです。水面が外気に直接さらされていると、冷え込んだ朝には氷が張ります。薄い氷なら問題にはなりませんが、厚く張って容器の底まで凍ってしまうと、メダカは生きられません。蓋で覆われた部分は凍りにくくなるので、氷が張るとしても部分的で薄いものにとどまりやすくなります。

3つめは、雪や落ち葉、雨の直撃を避けられることです。大雪が積もると水温が急に下がりますし、雪解け水が入れば水質も変わります。落ち葉が大量に入れば、分解の過程で酸素が使われます。冷たい雨が直接降り込むのも、水温の急変につながります。

蓋の役割 防げること 効きやすい場面
放熱を抑える 夜間の急な水温低下 風が強い夜・晴れて冷え込む夜
凍結を抑える 厚い氷が張ること 朝の冷え込みが厳しい地域
降り込みを防ぐ 雪・落ち葉・冷たい雨の流入 木の下や吹きさらしの設置場所

効果の出方は地域の気候や容器の設置場所によって変わります。

ひとつ補足しておくと、蓋は水温を上げる道具ではありません。あくまで、下がる速さと振れ幅を抑えるためのものです。何日も冷え込みが続けば、断熱していても水温は少しずつ外気に近づいていきます。「蓋をしたから凍らない」ではなく、「蓋をしたぶん、凍りにくくなる」という理解が正確ですね。この違いを押さえておくと、寒波の予報が出たときに水深や設置場所も一緒に見直せるようになります。

全面を密閉してはいけない理由

ここは繰り返しになりますが、大事なところなのでもう少し掘り下げますね。「保温効果を最大にしたいから、いっそ全部覆ってしまおう」と考えたくなる気持ちは、とてもよく分かります。ただ、それをやると別のリスクが立ち上がります。

いちばんの懸念は酸欠です。密閉された容器では、水面での気体のやり取りが著しく減ります。冬の水は冷たいので酸素を多く溶かし込めるとはいえ、容器の底には落ち葉や食べ残し、フンなどの有機物がたまっています。これらが微生物によって分解されるときには酸素が使われます。供給が止まった状態で消費だけが続けば、水中の酸素は減っていきます

次に、光の遮断です。屋外の飼育水には植物プランクトンが含まれていて、光が当たれば光合成をして酸素を出します。いわゆる青水(グリーンウォーター)の状態なら、その働きはさらに大きくなります。完全に光を遮ると、この供給源も止まります。

もうひとつ見落としやすいのが、水温が上がらなくなることです。冬でも日中に日が差せば水温は少し上がります。この「わずかに暖かい時間」が、メダカにとっては大切です。全面を塞いだ容器では、日射による加温が入りません。冷えを防ぐつもりが、暖まる機会まで奪ってしまうことになります。

密閉に近い状態で管理していると、異変に気づくのが遅れます。冬は水面が静かで、メダカも底でじっとしているため、状態の変化が見えにくい季節です。蓋を使う場合も、数日に一度は必ず中を確認してください。水が濁っていないか、水位が下がっていないか、底のメダカの姿勢に異常がないか。判断に迷う症状が出たときは、購入した販売店や、詳しい方に相談することをおすすめします。

どのくらい空けておけばいいのか

通常の冬、厳しい冷え込み、大雪の予報という三つの状況ごとに蓋で覆う割合の目安を並べたスライド
状況別に覆う割合の目安

では具体的にどのくらい空ければいいのか。目安をお伝えしますね。

基本は、水面の3割から半分ほどが開いた状態です。60cm程度の発泡スチロール容器なら、片側20〜30cmほどを覆い、残りを開けておくイメージになります。覆う側は、北風が当たる方向や、日が当たりにくい側にすると効率がいいですね。日が差す側を開けておけば、日中の加温と光の確保が両立できます。

寒冷地で冷え込みが厳しい場合や、大雪の予報が出ているときは、一時的に広く覆っても構いません。ただしその場合も、完全な密閉は避けて、数センチでも隙間を残してください。板を少しずらして置く、四隅に薄い板を挟んで浮かせる、といった方法で隙間は作れます。

状況 覆う割合の目安 ポイント
通常の冬(関東平野部など) 水面の半分ほど 北側を覆い、南側を開ける
厳しい冷え込み・寒冷地 7〜8割まで 必ず隙間を残す。全面密閉はしない
大雪・強い寒波の予報 一時的に広く覆う 通過後は元の状態へ戻す
暖かい日が続くとき 3割程度まで減らす 光と空気の出入りを優先

地域の気候差が大きい部分なので、数値はあくまで出発点としてお使いください。

ひとつ覚えておいてほしいのは、蓋は固定するものではなく、天気に応じて動かすものだという点です。冬のあいだずっと同じ状態にしておく必要はありません。寒波が来る前に広げ、暖かい日が続けば戻す。この調整ができると、越冬の安定感はぐっと上がりますよ。

蓋に使える素材と作り方

蓋そのものは、特別なものを買わなくても用意できます。いくつか選択肢を挙げておきますね。

いちばん手軽なのは、発泡スチロールの板です。ホームセンターや100円ショップで手に入りますし、容器のサイズに合わせてカッターで切れます。断熱性がそのまま蓋の性能になるので、保温を重視するならこれが第一候補かなと思います。軽いので、風で飛ばないように石や板を重しとして載せてください。

次に、すのこや木の板です。隙間が自然にできるので、空気の出入りを確保しやすいのが利点です。断熱性は発泡スチロールに劣りますが、雪や落ち葉の直撃を防ぐ役割は果たします。

透明な波板やアクリル板を使う方法もあります。光を通しながら降り込みを防げるので、青水を維持したい場合には向いています。ただし密閉度が高くなりやすいので、必ず端を浮かせて隙間を作ってください。

意外と大事なのが、風で飛ばない工夫です。発泡スチロールの板は軽いので、強い北風の日には簡単にめくれます。石やレンガを載せる、板の上に細い角材を渡す、容器の縁に紐をかけて固定する。方法は何でも構いませんが、重しが水中に落ちない位置に置くことだけ注意してください。落ちた拍子に水がはねたり、底の泥を巻き上げたりすると、静かに過ごしているメダカを驚かせてしまいます。

もうひとつ、蓋の大きさは容器よりわずかに小さめに切るのがコツです。ぴったりのサイズにすると、雨や雪で濡れたときにはまり込んで外しにくくなりますし、隙間がなくなって密閉に近づきます。数センチ小さく作って、開ける側にずらして置く。この形なら、覆う範囲の調整も片手でできますよ。

発泡スチロールの容器そのものを持っていない場合は、魚屋さんやスーパーで使われている箱を譲ってもらえることもあります。使う前に中をよく洗い、洗剤成分が残らないようにしっかりすすいでから、数日間水を張って様子を見ると安心です。容器の状態や素材によっては水質に影響が出ることもあるので、いきなりメダカを入れるのは避けてくださいね。

蓋にする板を手に入れるなら、断熱材として売られている発泡スチロールの板が扱いやすいです。厚みが数種類あるので、寒い地域なら厚めのものを選ぶと保温性が上がります。カッターで切れるので、容器より数センチ小さいサイズに合わせておくと、ずらして隙間を作る使い方がしやすくなりますよ。板1枚では足りない大きさの容器なら、複数枚を並べても構いません。サイズと厚みを確認してから選んでください。価格や在庫は変動するため、購入前に各ショップでご確認ください。

メダカの越冬は発泡スチロールの蓋だけで決まらない

蓋の話をここまでしてきましたが、実は越冬の成否を分けるのは蓋だけではありません。水深、氷への対応、餌やりと水換えの止めどき、そして水の状態。この4つが揃って初めて、蓋の効果が生きてきます。むしろ冬の管理は、手を出さずに我慢することのほうが多いんですよね。ここからは、蓋以外の条件を順に見ていきます。

水深は15cm以上を確保する

氷が張った容器の断面で、氷の下に水深が保たれメダカが泳いでいる様子を示したスライド
水深の確保と氷への対応

越冬でいちばん大事な条件を1つだけ挙げるなら、私は水深を選びます。水深が浅い容器は、どれだけ断熱しても底まで凍るリスクが残るからです。

目安としては、最低でも15cm、できれば20cm以上あると安心です。水量が多いほど水温は変化しにくくなりますし、表面が凍っても下に泳げる層が残ります。メダカは冬になると水温の安定した底のほうでじっとして過ごすので、その空間を確保してあげるイメージですね。

逆に、水深10cmに満たない浅い容器は、冬越しには向きません。夏場は水温が上がりやすく、冬は凍りやすい。1日の水温変化も大きくなります。もし浅い容器で飼っている場合は、冬に入る前に深さのある容器へ移しておくことをおすすめします。移動は水温が下がりきる前、できれば秋のうちに済ませておくと負担が少ないですよ。

水量の目安も添えておきますね。メダカ1匹あたり1リットル程度が一般的な目安とされていますが、冬は水質の変化を抑えたいので、余裕を持たせておくほうが管理は楽になります。過密な状態は、酸素の消費も、水の汚れも早めてしまいます。

容器のサイズと水量の関係も見ておきますね。よく使われる発泡スチロール箱は、外寸で50〜60cm、深さ25〜30cmほどのものが多いです。水深を20cm取れば、内寸にもよりますがおおむね20〜30リットル前後の水量になります。この水量があると、外気温が氷点下まで下がっても水温が急落しにくくなります。逆に、10リットルに満たない小さな容器は、水温も水質も動きやすいので冬越しには不利です。

また、容器を地面に直接置くか、少し浮かせるかでも変わります。土の上なら地熱の影響で底が冷えにくくなりますが、コンクリートやタイルの上では冷たさが伝わりやすくなります。発泡スチロールの板やレンガを敷いて数センチ浮かせるだけでも、底面からの冷えを和らげられますよ。

いま使っている容器の深さが足りない場合は、冬に入る前に買い足しておくと安心です。メダカ用として売られている発泡スチロール箱なら、深さがしっかりあるものを選べます。魚屋さんの箱を譲ってもらう方法もありますが、サイズや厚みを選べる点では専用品のほうが扱いやすいですね。購入するときは、外寸だけでなく深さの表記も確認してください。価格や在庫は変動するため、購入前に各ショップでご確認ください。

氷が張っても慌てて割らない

冬の朝、容器に氷が張っているのを見つけると驚きますよね。でも、慌てて割らないでください。これは覚えておいてほしいポイントです。

薄い氷が水面に張っている程度なら、その下には水があり、メダカは問題なく過ごせています。むしろ氷の層が外気を遮る役割を果たすこともあります。ここで棒などを使って氷を叩き割ると、その衝撃が水中に伝わってメダカにストレスを与えます。底で静かにしている個体を無理に驚かせることになるので、避けたほうが賢明です。

問題になるのは、容器の水が底まで完全に凍ってしまう場合です。こうなるとメダカは生き延びられません。ただ、水深が十分にあって発泡スチロールの容器を使っていれば、全面が底まで凍る状況はかなり限られます。心配な地域では、蓋を広めに使い、日当たりのよい場所へ容器を移しておくといった準備が有効です。

どうしても氷を取り除きたい場合は、ぬるま湯を氷の上に少しずつかけて溶かす方法があります。熱湯は水温を急変させるので使わないでください。基本は「割らない・触らない・様子を見る」で大丈夫です。冬に凍った容器のメダカがどう過ごしているのかについては、底でじっとしているのが冬眠か危険なサインかを見分ける記事で詳しく扱っています。

餌やりと水換えは止める

冬の管理で、いちばん我慢が必要なのがここです。結論としては、水温が下がりきったら餌やりも水換えも止めます。

メダカは水温が15℃を下回ると活動が鈍り、餌を食べる量が減っていきます。10℃を下回るころには餌への反応が目に見えて悪くなり、底でじっとするようになります。この状態で餌を与えると、食べ残しが底にたまって水を汚しますし、口にしたとしても代謝が落ちているため消化しきれず、体調を崩す原因になります。

目安としては、水温が10℃を下回ったら餌を止める、と覚えておくと分かりやすいと思います。晩秋から少しずつ量と回数を減らしていき、自然に止める形が理想ですね。冬のあいだ、よく晴れて水温が上がった日にメダカが水面近くまで浮いてくることがありますが、そこで慌てて餌を与える必要はありません。どうしても与えるなら、ごく少量にとどめてください。

秋の減らし方も具体的にしておきますね。水温が20℃を下回るころから、1日2回与えていたなら1回に、量も食べきる範囲まで落としていきます。15℃前後になったら2〜3日に1回程度、しかもごく少量に。10℃を切ったら止める、という段階を踏むと、メダカの側も無理なく冬のモードに入れます。急に止めるより、少しずつ減らすほうが体調を崩しにくいと考えています。与える時間帯は、水温が上がる昼前後がよいですね。

水換えも同じ考え方です。冬の水は生き物にとって安定した環境になっているので、そこへ新しい水を入れると水温も水質も動いてしまいます。蒸発して水位が下がったときに足し水をする程度にとどめ、全体を換えるのは春を待ちましょう。足し水も、汲み置きしてカルキを抜き、できるだけ水温を合わせたものを、少量ずつ静かに加えてください。

室内に取り込んでヒーターを使う選択肢もあります。加温すればメダカは活動を続け、餌も食べ、条件によっては冬でも繁殖します。ただし、屋外で冬を越させる場合と管理の考え方がまったく変わるので、どちらかに決めて一貫させるのがコツです。中途半端に暖めたり止めたりを繰り返すのがいちばん負担になります。ヒーターを使うかどうかの判断は、冬の室内飼育と繁殖で変わる使い分け方をまとめた記事も参考にしてみてください。

ここまで何度か「水温を目安に」と書いてきましたが、そのためには水温計が要ります。冬の管理は水温で判断する場面が多いので、ひとつ用意しておくと迷いが減りますよ。屋外なら、水に浮かべるタイプか、センサーを水中に沈めて表示部を外に出すデジタルタイプが見やすいです。最高・最低水温を記録できるものなら、朝いちばんの冷え込みがどこまで下がったかも把握できます。価格や在庫は変動するため、購入前に各ショップでご確認ください。

青水と落ち葉が助けになる

最後に、冬の水そのものについてです。屋外の越冬では、透明な水よりも、うっすら緑がかった青水(グリーンウォーター)のほうが有利だとよく言われます。

理由はいくつかあります。まず、植物プランクトンが光合成をして酸素を供給してくれること。次に、水が色づいていることで日光を吸収し、水温が上がりやすくなること。そして、餌を止めている冬のあいだ、メダカが微量ながら口にできるものが漂っている状態になることです。

ただし、青水も濃すぎるとよくありません。極端に濃い状態では、夜間に植物プランクトンが酸素を消費しますし、急激に崩れると水質が一気に悪化します。うっすら向こうが透けて見える程度が扱いやすい濃さかなと思います。蓋で光を完全に遮ると青水は維持できないので、この点でも全面密閉は避けたいところです。

冬のあいだに青水を新しく作るのは難しいので、秋のうちに用意しておくのが現実的です。屋外で日が当たる場所に置いてあれば、夏から秋にかけて自然に色づいてくることが多いですね。透明な状態のまま冬に入った場合でも、それだけで越冬できないわけではありません。青水は有利な条件のひとつであって、必須のものではないので、無理に濃くしようとしなくて大丈夫です。むしろ、慌てて何かを足すほうがリスクになります。

落ち葉についても触れておきますね。適量の落ち葉は、メダカの隠れ場所になり、微生物の住処にもなります。ただし大量に入ると分解に酸素を使い、水を汚します。入れるなら少量にとどめ、堆積しすぎたら取り除いてください。木の下に容器を置いている場合は、蓋で降り込みを防ぐ意味も大きくなります。

なお、ここで挙げた内容は一般的な飼育環境を前提にした目安です。地域の気候、容器の設置場所、飼っている品種によって最適な管理は変わります。判断に迷うときは、購入した販売店や、地域でメダカを飼っている方に相談してみてください。用品の使い方については、メーカーが公表している取扱説明書や公式サイトの情報をご確認いただくのが確実です。

メダカの越冬と発泡スチロールの蓋についてよくある質問

蓋はいつからいつまでかけておけばいいですか?

明確な日付があるわけではなく、水温を目安にするのが分かりやすいと思います。最低水温が10℃を下回るようになったら準備を始め、朝の冷え込みが厳しくなる時期に合わせて覆う範囲を広げていく形ですね。春は、日中の水温が安定して10℃を超えるようになったら少しずつ戻していきます。地域によって時期は大きく変わるので、カレンダーではなく水温計を基準にしてください。急に全部外すのではなく、段階的に減らすほうが負担が少ないです。

発泡スチロールの容器は屋外で何年くらい使えますか?

使用状況によりますが、屋外に置きっぱなしにすると紫外線で少しずつ劣化していきます。表面が粉を吹いたようになったり、角が欠けたりしてきたら交換の目安です。劣化した破片が水中に混ざるのは避けたいので、状態は定期的に確認してください。直射日光が強く当たる場所では劣化が早まるので、日除けを兼ねた板を側面に立てかけるといった工夫も有効です。長く使いたい場合は、厚みのあるしっかりした箱を選ぶと持ちがよくなります。

ベランダでも屋外越冬はできますか?

できる場合が多いですが、条件の確認が必要です。ベランダはコンクリートの照り返しで日中の水温が上がりやすく、夜は冷え込みやすいため、1日の変化が大きくなりがちです。発泡スチロール容器で断熱し、床から少し浮かせて置くと変化を抑えられます。また、風の通り道になっている場合は放熱が早まるので、風上側を覆うと効果的です。避難経路や排水の妨げにならない場所へ設置すること、集合住宅では規約を確認することも忘れないでくださいね。

冬のあいだ、水草やホテイアオイはどうすればいいですか?

ホテイアオイは寒さに弱く、屋外では冬に枯れてしまうことがほとんどです。枯れたまま入れておくと分解で水を汚すので、傷んだものは取り除いてください。一方、マツモやアナカリスのような沈む水草は、水中で越冬できることが多いです。冬のあいだは成長が止まりますが、隠れ場所として役立ちます。枯れた葉や崩れた部分だけをこまめに取り除き、株ごと引き抜くような大掛かりな手入れは春まで待つほうが無難です。

まとめ|メダカの越冬と発泡スチロールの蓋の使い方

整理しますね。メダカの越冬に発泡スチロールの容器と蓋は有効です。体積の98%ほどが空気という構造のおかげで断熱性が高く、1日の水温の振れ幅を小さく抑えてくれます。蓋を使えば、夜間の放熱、厚い氷の発生、雪や落ち葉の降り込みを防げます。

ただし、蓋は全面を塞がないでください。水面の3割から半分ほどを開けておくのが基本です。密閉すると空気の出入りが減って酸欠のリスクが出ますし、光が入らず植物プランクトンの働きも止まります。日中に水温が少し上がる機会も失われてしまいます。北側を覆って南側を開ける、寒波の前だけ広げる、といった調整ができると理想的ですね。

そして、蓋以外の条件も忘れないでください。水深は最低15cm、できれば20cm以上。氷が張っても割らずに様子を見る。水温が10℃を下回ったら餌やりを止め、水換えも春まで待つ。青水はうっすら緑がかった程度を保ち、落ち葉は入れすぎない。冬の管理は、手を加えるより静かに保つことが中心になります。

準備は秋のうちに済ませておくのがおすすめです。冷え込んでから容器を移したり水深を変えたりするのは、メダカにとって負担になりますからね。ここで挙げた数値はいずれも一般的な目安なので、お住まいの地域の気候や設置場所に合わせて調整してください。用品の使い方は、メーカーが公表している情報を確認していただくのが確実です。判断に迷う症状が出たときは、購入した販売店や詳しい方にご相談ください。静かな冬を越えた春、元気に泳ぎ出すメダカを見られるといいですね。

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