ベタの餌の量は何粒が正解?頻度とあげすぎないコツ
こんにちは。THE AQUA LAB、運営者の「所長」です。美しいヒレと愛嬌のある仕草で私たちを魅了するベタですが、飼い始めの時期に最も頭を悩ませるのが、毎日の食事管理ではないでしょうか。特にベタの餌の量は何粒あげればいいのか、1日に何回あげるのが正解なのかといった疑問は、多くの飼い主さんが通る道です。パッケージの表示通りにあげているのに便秘になったり、逆に足りているのか不安になったりすることもありますよね。また、餌のあげすぎは食べ残しによる水質の悪化や、消化不良による転覆病などのリスクにもつながります。この些細に見える「量」のコントロールこそが、実はベタを長生きさせるための最も重要な鍵なのです。
- 1回あたりの適切な粒数と1日の給餌頻度
- 食べ過ぎが引き起こす転覆病や消化不良のリスク
- 季節や年齢に合わせた食事量の調整方法
- 餌を食べてくれない時の原因と対策
初心者が悩むベタの餌の量は?基本の粒数と頻度
ベタの健康を守る上で、まず押さえておきたいのが「基本のルール」です。彼らは胃袋がとても小さく、私たちが思っている以上にデリケートな消化器官を持っています。「欲しがるだけあげる」のではなく、適切な量を管理してあげることが、飼い主としての愛情表現だと私は考えています。ここでは、多くの愛好家の間で実践されている、安全で健康的な給餌の目安についてお話しします。
1日何回あげる?推奨される頻度と時間帯
結論から言うと、成魚のベタには「1日2回、朝と夜」に分けてあげるのがベストです。これには、ベタの野生下での習性と、体の構造的な理由が深く関係しています。
まず、野生のベタ(Betta splendens)は、タイの浅い水域で暮らす「待ち伏せ型」の捕食者です。彼らは一度に大量の食事をするのではなく、水面に落ちてくる昆虫やボウフラなどの小さな獲物を、一日を通して少しずつ捕食して生活しています。そのため、彼らの胃腸は一度に大量の食物を処理するようには進化しておらず、少量をこまめに消化するスタイルに適応しているのです。
この自然なリズムを水槽内で再現するためには、1回の食事をドカンと与えるのではなく、時間を空けて分割して与えるのが最も理にかなっています。1日1回でも飼育自体は可能ですが、空腹時間が24時間近くなると、次に餌を食べた時に急激に血糖値が上がったり、慌てて食べて空気を飲み込んでしまったりするリスクが高まります。逆に、1日2回に分けることで、胃腸への負担を分散させ、栄養の吸収効率を高めることができるのです。
具体的な時間帯についてですが、私は以下のようなリズムを推奨しています。
理想的な給餌スケジュール例
- 1回目(朝): 照明を点灯してベタが完全に目覚め、活発に泳ぎ出してから(点灯後30分~1時間後)。
- 2回目(夜): 照明を消す少なくとも2~3時間前。
特に重要なのが「夜の給餌時間」です。魚は寝ている間(暗い間)、代謝が落ちて消化活動が緩やかになります。消灯直前に餌をあげてすぐに寝かせてしまうと、お腹の中に餌が残ったままになり、消化不良を起こす原因になりかねません。人間も寝る直前にステーキを食べると胃もたれしますよね?それと同じかなと思います。もし、お仕事などで帰宅が遅くなり、消灯直前になってしまう場合は、その日の夜はあえて餌を抜くか、極少量にとどめるという判断も、ベタの健康を守るためには必要です。
1回の目安は何粒?眼球サイズと粒数の関係

「じゃあ、1回に何粒あげればいいの?」という疑問ですが、ここで重要な目安となるのが「ベタの眼球の大きさ」です。これは世界中のベタ愛好家の間で共有されている、非常に分かりやすく、かつ理にかなった指標です。
給餌量の黄金ルール
一般的に、ベタの胃の大きさは「片方の眼球と同じくらいのサイズ」と言われています。
ベタを正面や横からじっくり観察してみてください。あのクリッとした可愛い目玉、実はそれほど大きくありませんよね。彼らの胃袋の容量は、物理的にその程度のサイズしかないと考えられています。もちろん、胃は伸縮性のある臓器なので多少は広がりますが、無理に広げることは内臓への大きな負担となります。
具体的に、市販されている標準的な小粒のベタ用ペレット(例:キョーリン ひかりベタ アドバンスなど)であれば、1回あたり「2~3粒」が適正量です。これを朝晩2回で、合計4~6粒ということになりますね。「えっ、たったそれだけ?」と驚かれる方も多いかもしれません。
よく餌のパッケージ裏面に「1回6~10粒」と書かれていることがありますが、正直なところ、運動量が限られる小型水槽(〜5リットル程度)での飼育ではこの量は多すぎるケースがほとんどです。メーカーの推奨量は、水流があり、広い水槽で活発に泳ぎ回っている、代謝が最大化された状態を想定した「上限値」だと捉えておく方が安全です。
特に、ショーベタと呼ばれるヒレの長い品種(ハーフムーンなど)は、泳ぐのに多くのエネルギーを使う一方で、ヒレの重さで運動量自体はそれほど多くないこともあります。逆に、ヒレの短い「プラカット」などは運動量が多いので、もう少し食べられることもあります。
重要なのは「パッケージの数字」よりも「目の前のベタの体型」を見ることです。上から見た時に、お腹が自然な流線型を描いているのが理想です。食後にポンとお腹が出るのは正常ですが、次の給餌の時間になってもお腹が膨らんだままだったり、常にパンパンの状態だったりするのは、明らかに与えすぎのサインです。まずは少なめ(2粒程度)からスタートして、痩せてくるようなら1粒増やす、といった「引き算」ではなく「足し算」のアプローチで調整するのが、失敗しないコツですよ。

餌やりの時間は何分?2分で食べきれる量
粒数以外にも「時間」で管理する方法があります。それは「2分以内に食べきれる量」を守ることです。これは、餌の量だけでなく、ベタの食欲や体調を測るバロメーターとしても非常に有効なテクニックです。
ベタは本来、食欲旺盛な魚です。健康な個体であれば、水面に餌が落ちた瞬間、迷わず飛びついてパクパクと食べ始めます。もし、ベタが餌を見つけてから食べ終わるまでに2分以上かかるようなら、それは「量が多すぎる」か、あるいは「体調が悪くて食欲が落ちている」可能性が高いです。また、ダラダラと食べ続けることは、水質の観点からも良くありません。
食べ残しはすぐに撤去!
もし2分経っても餌が残っていたら、すぐにスポイトなどで取り除いてください。「あとで食べるかもしれないから」と放置するのは絶対にNGです。残った餌は、水温の高いベタ水槽では驚くほどの速さで腐敗し、水を汚し始めます。
具体的には、食べ残しが分解される過程で、魚にとって猛毒となる「アンモニア」が発生します。特に、フィルターのろ過能力が低い小さな容器や、立ち上げて間もない水槽では、わずか1〜2粒の食べ残しが、致命的な水質悪化(アンモニアスパイク)を引き起こすことも珍しくありません。ベタが水面で口をパクパクさせて苦しそうにしている原因の多くは、実はこの「食べ残しの放置」による水質悪化だったりします。
また、この「2分ルール」にはもう一つの意味があります。それは「満腹中枢への配慮」です。ベタは本能的に「あるだけ食べる」傾向がありますが、胃袋の限界を超えて詰め込むこともあります。短時間でサッと切り上げることで、腹八分目の健康的な状態を維持させることができるのです。もし、勢いよく食べて「もっと!」とねだられても、2分(あるいは規定の粒数)でスパッと終わらせる自制心が、飼い主には求められます。

食べ過ぎは病気の元?肥満や転覆病のリスク
ベタ飼育で最も避けたい、しかし最も頻発するトラブルの一つが「転覆病(てんぷくびょう)」です。これは、魚が平衡感覚を保てなくなり、意図せず水面に浮いてしまったり、逆に底に沈んで浮かび上がれなくなったり、体が横や逆さまになってしまう症状の総称です。
この転覆病の大きな原因の一つとして、「乾燥した餌の食べ過ぎによる胃の物理的な圧迫」が挙げられます。ベタの体の中では、消化を行う「胃」と、浮力を調整する「浮き袋(鰾)」が非常に近い位置に存在しています。乾燥したペレットフードは、水分を含むとスポンジのように膨張する性質があります。もし、ベタが乾燥したままのペレットを胃の限界ギリギリまで食べてしまうとどうなるでしょうか?
胃の中で餌が水分を吸って急激に膨らみ、パンパンになった胃袋が隣にある浮き袋を物理的にギュウギュウと圧迫してしまいます。その結果、浮き袋が正常に膨らんだり縮んだりできなくなり、ベタは自分の浮力をコントロールできなくなって、転覆してしまうのです。
また、恒常的な食べ過ぎは「肥満」を招きます。内臓脂肪が蓄積すると、臓器を圧迫するだけでなく、脂肪肝などの深刻な疾患につながり、ベタの寿命を縮める直接的な原因になります。「もっと欲しい!」と言わんばかりに激しくダンスをしておねだりしてくる姿は本当に可愛く、ついつい「あと1粒だけ…」とあげたくなってしまいますよね。私もその気持ちは痛いほど分かります。
しかし、そこで心を鬼にして適量を守ることが、結果的にベタを苦しみから守り、長く一緒に過ごすための本当の愛情なのです。もし転覆の兆候(食後に体が傾くなど)が見られたら、まずは数日間の「絶食」を行い、お腹の中を空っぽにしてあげることが最初の治療ステップになります。
消化不良を防ぐには?粒を水に浸すメリット

ここで、私が実践している消化不良や転覆病を防ぐための、少しマニアックですが非常に効果的なテクニックをご紹介します。それは「プレソーキング(事前の浸漬)」です。
これは、乾燥ペレットをベタに与える前に、一度水に浸して柔らかくしてから与えるという方法です。先ほどお話しした通り、乾燥餌は胃の中で膨らむリスクがありますが、あらかじめ外で水を吸わせて膨らませてしまえば、胃の中での急激な体積変化を防ぐことができます。
プレソーキングの具体的な手順
- 給餌の数分前、ペットボトルのキャップや小さな容器に飼育水を少し汲みます。
- その中に、今回あげる分のペレットを入れます。
- 2〜5分程度待ちます。粒が水を吸って少し大きくなり、芯まで柔らかくなればOKです。
- スポイトで水ごと吸って与えるか、ピンセットで粒をつまんで与えます。
このひと手間を加えるだけで、餌は水分を含んで消化しやすい状態になり、胃腸への負担が劇的に軽減されます。特に、消化能力が落ちてきた高齢のベタや、便秘になりやすい個体、あるいはもともと消化器官が弱い個体(ダブルテールなど、体が短い品種は内臓が詰まっているためリスクが高いと言われます)には非常に有効な対策です。
ただし、注意点もあります。あまり長時間(例えば30分以上など)水に浸けすぎると、ペレットに含まれている水溶性のビタミンやミネラルが水中に溶け出してしまい、栄養価が下がってしまう可能性があります。また、ボロボロに崩れて食べにくくなり、水を汚す原因にもなります。あくまで「芯が柔らかくなる程度(数分間)」にとどめるのが、栄養と消化のバランスを取るポイントです。
状況別に見直すベタの餌の量と与え方のコツ
基本の量は「2~3粒」とお伝えしましたが、これはあくまで「健康な成魚」かつ「標準的な環境」での目安です。実際には、与えている餌の種類、季節による水温の変化、ベタの年齢(ライフステージ)によって、柔軟に量を調整する必要があります。「マニュアル通りにいかない」のが生き物飼育の面白いところであり、難しいところでもありますね。
餌の種類で量は変わる?ペレットと赤虫
ベタの餌には、主食となる人工飼料(ペレット)以外にも、おやつとして人気の「冷凍アカムシ」や、稚魚や便秘対策に使われる「ブラインシュリンプ」などがあります。これらは栄養価も消化の良さも全く異なるため、それぞれの特徴に合わせて量と頻度を使い分けることが大切です。
| 餌の種類 | 特徴と役割 | 与え方の目安と注意点 |
|---|---|---|
| 人工飼料(ペレット) | 栄養バランスが計算された完全食。日々の主食。 | 【毎日】
1回2~3粒、1日2回。 これだけで終生飼育が可能。 |
| 冷凍アカムシ | 嗜好性が高く、タンパク質と脂肪分が豊富。食いつき抜群。 | 【週1~2回】
おやつとして1回につき数本。 主食にすると栄養が偏り、水を汚しやすい。 |
| ブラインシュリンプ | 消化が良く、繊維質を含むため便通改善に効果的。 | 【不定期・稚魚期】
便秘気味の時や、食欲がない時の導入食として。 稚魚には主食として与える。 |
| 乾燥アカムシ | 手軽だが、浮力が強く空気を飲み込みやすい。栄養価は冷凍に劣る。 | 【たまに】
おやつ程度。与えすぎるとガス溜まりの原因になりやすいので注意。 |
よくある失敗例として、「ベタが喜んで食べるから」という理由で、冷凍アカムシだけを毎日あげてしまうケースがあります。アカムシは人間で言うところの「霜降りステーキ」のようなものです。美味しくてカロリーも高いですが、そればかり食べていてはビタミンやミネラルが不足し、栄養バランスが崩れてしまいます。また、脂肪分が多いため肥満になりやすく、食べ残しや排泄物が水を強烈に汚します。
基本は栄養バランスの優れたペレットを主食にしつつ、週に一度の「ご褒美」や、ちょっと元気がない時の「スタミナ食」としてアカムシを活用する。このメリハリこそが、ベタの健全な体を維持する秘訣です。
冬や低水温時は量を減らして消化を助ける

ベタは「変温動物」です。私たち人間(恒温動物)と違い、自分で体温を一定に保つことができません。そのため、周りの水温が下がると体温も下がり、それに伴って内臓の動きや代謝(消化能力)もガクンと落ちてしまいます。
ベタの適正水温は25℃~28℃ですが、この温度帯であれば消化酵素が活発に働き、食べたものをスムーズにエネルギーに変えることができます。しかし、水温が20℃近くまで下がると、消化機能は著しく低下します。この状態でいつも通りにお腹いっぱい餌を食べてしまうと、胃の中で消化が進まず、餌が腐敗してガスが発生したり、深刻な消化不良を起こしたりするリスクが高まります。
「ヒーターを入れているから大丈夫」と思いがちですが、注意したいのが「冬場の明け方」です。エアコンを切った真冬の夜間や明け方は、室内温度が極端に下がるため、ヒーターのパワーが追いつかずに水温が数度下がってしまうことがあります。このタイミングで、まだ水温が上がりきっていない朝一番に餌をあげてしまうのは危険です。
寒い時期の具体的な対策
- 水温計の確認: 餌をあげる前に必ず水温計をチェックする癖をつけましょう。もし23℃を下回っているようなら、餌やりは控えます。
- 時間帯の変更: 朝一番ではなく、気温が上がって水温が安定してくるお昼や夕方に給餌時間をずらすのも有効です。
- 量を減らす: 冬場は全体的に代謝が落ち気味になるので、普段3粒あげているなら2粒にするなど、控えめな給餌を心がけます。
「低水温時の餌やりは命取りになる」という言葉があるくらい、変温動物にとって温度と消化の関係はシビアです。迷ったら「あげない勇気」を持つことも、立派な飼育テクニックですよ。
餌を吐き出す・食べない時の原因と対処法
「せっかく高い餌を買ってきたのに、ベタが口に入れてすぐに『ペッ』と吐き出してしまった…」という経験、ありませんか?ショックを受けるかもしれませんが、これにはいくつかの明確な理由があります。魚の気持ちになって原因を探ってみましょう。
まず考えられるのが「物理的に食べにくい」ケースです。
特に若い個体やメスのベタは口が小さいため、ペレットの粒が大きすぎたり、硬すぎたりすると、口には入るけれど飲み込めずに吐き出してしまうことがあります。また、何度も口に入れては吐き出す動作を繰り返している場合は、餌を噛み砕いて小さくしようと頑張っている最中かもしれません。
この場合は、指やスプーンの背でペレットを少し砕いて小さくしてあげるか、先ほど紹介した「プレソーキング」でふやかしてあげると、すんなり食べてくれることが多いです。
次に多いのが「味への飽き・嗜好性の問題」です。
ベタは意外とグルメで、個体によっては「このメーカーの餌は嫌い」「ずっと同じ味で飽きた」と意思表示することがあります。今まで食べていたのに急に吐き出すようになった場合は、飽きている可能性があります。
対処法としては、2種類以上の異なるメーカーの餌を用意し、日替わりや朝晩でローテーションさせるのがおすすめです。また、嗜好性の高い「ガーリックエキス(魚用)」を餌に染み込ませたり、食いつきの良いアカムシの解凍汁にペレットを浸して匂いをつけたりするのも、食欲を刺激する裏技です。
最後に、最も注意すべきなのが「病気や体調不良」による拒食です。
餌に見向きもしない、物陰に隠れてじっとしている、エラや体に異常があるといった場合は、餌の好き嫌いではなく病気のサインかもしれません。特に水質悪化(アンモニア中毒)は食欲減退の主要因です。
「食べないな?」と思ったら、まずは無理に餌を勧めず、水質検査や水換えを行って環境を整え、1〜2日様子を見るのが鉄則です。健康なら数日の絶食で死ぬことはありませんが、水が悪い状態で無理に食べさせるとトドメを刺すことになりかねません。
稚魚や老魚の給餌量は?成長段階別の管理
ベタの一生の中で、必要な栄養量や食事のスタイルは劇的に変化します。成長段階(ライフステージ)に合わせたケアをしてあげることで、生存率や寿命が大きく変わってきます。
【稚魚期(生後~3ヶ月頃)】:成長のための飽和給餌
この時期は、体を作るために莫大なエネルギーを必要とします。代謝が極めて高く、半日食べないだけで餓死のリスクがあるほどです。
そのため、稚魚期には「1日3~5回」、ブラインシュリンプや高栄養の稚魚用フードを「お腹がパンパンになるまで」与える必要があります。これを「飽和給餌(ほうわきゅうじ)」と呼びます。ただし、食べ残しは水を強烈に汚すので、給餌のたびにスポイトで底のゴミを吸い出し、新鮮な水を足してあげるという、こまめなメンテナンスとセットで行う必要があります。
【老魚期(2歳~)】:内臓を労る介護食
ベタも2歳を超えると、人間でいうお年寄りになります。泳ぐスピードが落ち、ヒレも少し垂れ下がり、消化機能や視力も衰えてきます。
若い頃と同じ量の硬いペレットを与えていると、消化不良を起こしやすくなります。この時期に入ったら、給餌量を少し減らす(例:1回2粒にする)か、消化に良い「プレソーキングした柔らかい餌」や「冷凍アカムシ」メインに切り替えてあげましょう。
また、目が見えにくくて餌を空振りしてしまう場合は、ピンセットで口元まで餌を持って行ってあげる「介助給餌」が必要になることもあります。ゆっくりとした老後をサポートしてあげるのも、飼い主の温かい役割ですね。
週に一度は絶食日!内臓を休ませる重要性
最後に、ベタを健康に長生きさせているベテラン飼育者の多くが実践している習慣をご紹介します。それは「週に1回の絶食日(断食)」を設けることです。
「毎日ご飯をあげないなんて、お腹が空いて可哀想…」と心が痛むかもしれません。しかし、自然界のベタは毎日決まった時間に満腹になれるわけではありません。獲物が捕れない日もあれば、水温が低くて動かない日もあります。彼らの体は、もともと飢餓にはある程度強くできていますが、飽食(食べ過ぎ)には適応していません。
あえて週に1日、餌を完全に抜く日を作ることで、以下のようなメリットがあります。
- 消化器官の休息(デトックス): 胃腸に残っている未消化物を完全に排出し、内臓を休ませることができます。
- 便秘の解消: 新たな食べ物が入ってこないことで、腸の蠕動運動が整い、溜まっていたフンが出やすくなることがあります。
- 水の浄化: 排泄物が減るため、水の汚れを抑えることができます。
おすすめのタイミングは「水換えをする日」です。水換えはベタにとって少なからずストレスがかかるイベントです。その前後に食事をすると、消化不良を起こすリスクがあります。「水換えの日は餌なしの日」と決めておけば、メンテナンスによる事故も防げますし、ルーティンとして忘れにくいので一石二鳥ですよ。
ベタの餌の量を守って健康に長生きさせよう
ベタの餌の量は、正解が一つではありません。基本の「1回2~3粒、1日2回」をスタート地点にしつつ、その子の体調、体型、年齢、そして季節に合わせて、飼い主さんが微調整してあげることが何より大切です。
毎日の餌やりは、単なる作業ではなく、ベタとのコミュニケーションの時間であり、健康状態をチェックする一番のチャンスです。「今日はすごい勢いで飛びついてきたな」「ちょっとお腹が膨らみすぎかな?」と観察しながら、その子にとってのベストな量を見つけてあげてくださいね。適切な食事管理ができれば、ベタはもっと美しく、ヒレを大きく広げ、そして長く私たちの目を楽しませてくれるはずです。
さあ、今日の餌やりから、愛魚の「お腹」をじっくり観察することから始めてみませんか?
※本記事の情報は一般的な飼育基準に基づきますが、生体の状態には個体差があります。最終的な判断は専門家にご相談いただくか、日々の観察を最優先にしてください。


