メダカが底で動かない!原因と対策

こんにちは。THE AQUA LAB、運営者の「所長」です。
普段は元気に泳ぎ回っているメダカが、水槽の底でじっと動かない姿を見つけると、本当に心配になりますよね。「もしかして星になる前兆なの?」「一匹だけ様子がおかしいけど、病気だろうか…」と不安になるかと思います。特に、水換え後に突然動かなくなったり、寒い時期になってから底に沈んでいたり、買ってきたばかりなのに元気がないと、原因がわからず焦ってしまいます。
この行動には、単なるストレスや冬眠のような生理現象から、酸欠やいじめ、あるいは深刻な病気のサインまで、さまざまな理由が考えられます。この記事では、メダカが底で動かない時に考えられる原因を一つひとつ整理し、私なりの対処法や予防策をまとめてみました。皆さんの大切なメダカを元気にするためのヒントになれば嬉しいです。
- メダカが本当に星になっているかの見分け方
- 病気ではない生理的・環境的な原因
- 水質悪化や病気の具体的な症状と対策
- メダカを長生きさせるための予防管理法
メダカが底で動かない緊急診断
メダカが底で動かない時、まず最悪の事態を考えてしまいますが、慌てないでください。まずは落ち着いて、メダカがどんな状態にあるのかを正確に把握することが大切です。ここでは、緊急時に確認すべきことをまとめました。
メダカの生死の見分け方と星になる前の兆し
「動かない!」と思っても、まだ生きている可能性は十分にあります。低水温や病気で、死んだように動かなくなっているだけかもしれません。

ステップ1:触らずに観察する
まずは水槽の外から、最低でも数分間、じっくりと観察してください。エラや口がかすかに動いていれば、呼吸しています。非常にゆっくりとした動きの場合もあるので、見逃さないように注意が必要です。また、目が白く濁っていないかも重要なチェックポイントですね。
ステップ2:そっと刺激を与える
観察しても全く動きがない場合、網やスポイトなどで、体に直接触れないようにごくごく優しく水流を当ててみます。生きていれば、ヒレをわずかに動かしたり、体を震わせたり、何らかの反応があるはずです。
ステップ3:「星になる」兆候を確認する
もし、以下の兆候が複数見られる場合、残念ながら「星になった」と判断せざるを得ません。
- 上記の方法で刺激を与えても、全く反応がない。
- 体が硬直している(特に弓なりに反っている)。
- 目が白く濁っている。
- 体色が明らかに白っぽく抜けて、透明感を失っている。
- 腐敗の兆候(鱗が剥がれ落ちそう、異臭がするなど)が見られる。
星になってしまった個体は、水質悪化や病原菌の蔓延を防ぐため、発見次第、速やかに水槽から取り出してあげてください。
見逃したくない「死ぬ前兆」
「底で動かない」という状態は、多くの場合、突然起こるわけではありません。その前に、メダカが発している危険なサインを見逃している可能性があります。
- 水面での口パク(鼻上げ): 苦しそうに水面で口をパクパクさせる行動です。これは水中の酸素が不足している(酸欠)か、エラ病で正常に呼吸ができていないサイン。体力が尽きると、水面に上がる力もなくなり、底に沈んでしまいます。
- 痩せ細り: 頭だけが大きく見え、背中が反ったように痩せている状態。いじめや老衰で餌を食べられていないか、病気で栄養を吸収できていない(内部疾患)可能性があります。慢性的な問題が進行し、最終的に体力が尽きて動けなくなった結果と言えます。
これらのサインは、問題が数日前、あるいは数週間前から進行していたことを示しています。
緊急の応急処置と隔離の判断

まだ生きていることを確認できたら、すぐに応急処置に移ります。弱った個体をそのままにしておくと、他のメダカに突かれて体力を消耗したり、病気が蔓延したりする恐れがあります。
まずは、その個体を元の水槽の水ごと、別の小さな容器(1〜2リットル程度のプラケースやバケツでOK)に優しく移して「隔離」します。
隔離時のポイント
隔離先の水は、必ず元の水槽の水を使います。弱っている個体にとって、新しい水は水質や水温の違い(PHショックや水温ショック)で、さらなる負担になってしまう可能性があるからです。
隔離したら、容器にはフタ(空気穴を開けたもの)をして飛び出しを防ぎます。もし「鼻上げ」の症状も併発しているようなら、酸欠の可能性が高いです。隔離した容器、そして元の水槽の両方にエアレーション(エアストーン)を設置して、しっかりと酸素を供給してあげましょう。
ただし、弱っているメダカに強すぎる水流は禁物です。エアレーションの勢いは、水面がかすかに揺らぐ程度に弱く調整してください。
隔離後の餌やりは、メダカが少しでも泳ぐ様子を見せるまで待ちます。動かない状態で餌を与えても、食べ残しが水を汚すだけになってしまいます。
冬眠?寒い時期の動きと水温

もし季節が秋や冬で、水温がぐっと下がってきた時期なら、それは病気ではなく「冬眠(越冬)」と呼ばれる生理的な状態かもしれません。
メダカは変温動物なので、水温がおおむね10℃を下回ると活動が極端に鈍くなり、エネルギーを消費しないよう、水底でじっと動かなくなります。これは寒さを乗り切るための正常な反応なので、心配いりません。
見分け方としては、体表がキレイで痩せてもおらず、一匹だけでなく他のメダカも全体的に動きが鈍くなっているはずです。室内飼育でも、暖房のない玄関や北側の部屋など、水温が下がりやすい場所では同様の状態になることがあります。
冬眠中の注意点
この状態のメダカに餌を与えるのは絶対にNGです。水温が低いと消化酵素が働かず、食べたものが腸で腐敗してしまい、それが原因で星になってしまいます。水温が10℃(目安として15℃以下)になったら、餌やりはストップしてください。
屋外飼育の場合は、水が底まで凍結しないよう、十分な水深(最低でも10cm以上)を確保し、落ち葉や隠れ家(流木など)を入れておくと、メダカが安心して冬を越せます。
買ってきたばかりのメダカが動かない
ペットショップや通販で「買ってきたばかり」のメダカが、新しい水槽の底で動かない、というのもよくあるケースです。
これは、長時間の輸送によるストレスや、新しい水槽の環境(水質や水温)にまだ慣れていないことが原因ですね。特に、導入時の「水合わせ」が不十分だったり、省略してしまったりすると、環境の急変に耐えられず、ショック症状を起こしてしまいます。
こういう時は、慌てて薬を入れたり、塩水浴をしたりするのは逆効果になることもあります。まずはメダカが新しい環境に順応するための時間をあげることが最優先です。
導入後2〜3日は照明を少し暗めにして、水槽を叩いたり人影で驚かせたりしないよう、そっと見守るのが一番ですね。環境に慣れて元気に泳ぎ始めるまでは、餌やりも控えた方がいいです。だいたい翌日か翌々日あたりから、ごく少量を試しに与えてみるくらいで十分かなと思います。
水合わせは、元の水(袋の水)と新しい水槽の水を、スポイトや点滴用のチューブで少しずつ混ぜて、30分〜1時間ほどかけてゆっくり水質に慣らしていく作業です。これはメダカの負担を最小限にするために、非常に重要なプロセスです。
ストレスやいじめが原因か
水槽全体ではなく「一匹だけ」が、いつも水草の物陰や水槽の隅で動かない場合、それは他の個体からの「いじめ」が原因かもしれません。
メダカにも縄張り意識や力関係(序列)があって、特にオス同士や、産卵期にオスがメスをしつこく追い回すことがあります。いじめられた個体は強いストレスを感じ、安心して餌も食べられなくなり、徐々に衰弱して底に隠れるようになってしまいます。
いじめは、過密飼育(水量の割にメダカが多すぎる)、オスの比率が高い、隠れ家が少ないといった環境で発生しやすいです。
この場合の対策は、まず原因個体を特定すること。最も手っ取り早いのは、いじめているボス個体を隔離するか、いじめられている個体を隔離して(別の水槽で)休ませることです。隔離して体力が回復すれば、元の水槽に戻せることもあります。
また、水草(マツモやアナカリスなど)や流木、土管といった隠れ家を大幅に増やして、縄張り意識を分散させる(レイアウトを変更する)のも有効な手段ですね。
「隠れている」か「沈んでいる」か
この違いは非常に重要です。健康なメダカがストレスを感じた時は、敵から身を守るために、水草や流木の「物陰に隠れ」ようとします。
もし、何もない水槽の底(開けた場所)で力なく沈んでいる場合、それは「隠れる」という行動すらできないほど体力が消耗している「病気」や「極度の衰弱」の可能性が非常に高いです。この場合は、病気の治療を視野に入れる必要があります。
メダカが底で動かない時の病気と対策
水温も問題ない、いじめも見られない。それでもメダカが底で動かない場合、水質環境の悪化や、病気の可能性を疑う必要があります。ここからは、より深刻な原因とその対策について解説しますね。
水換え後に動かないのは水質悪化?

よかれと思って行った「水換え」の後に、メダカが底で動かなくなってしまった…。これは飼育者にとって一番ショックな状況かもしれませんが、原因は「水質の急変」による「ショック症状」です。
これは「水質悪化」が原因なのではなく、「水質が急に良すぎる(または変わりすぎる)水になった」ことが原因です。特に危険なのが以下の2つです。
PHショック
古い飼育水(フンや餌の食べ残しで酸性に傾いていることが多い)と、新しく入れる水道水(中性〜弱アルカリ性)のPH(酸性・アルカリ性の度合い)が大きく違うと、メダカは深刻なダメージを受けます。特に、長期間水換えをサボっていた水槽に、いきなり大量(半分以上など)の水換えをすると発生しやすいです。
症状としては、激しく暴れ回る、水槽から飛び跳ねる、平衡感覚を失ってひっくり返る、といった行動が見られ、最終的に底で動かなくなります。一度発症すると回復は非常に困難です。
水温ショック
冬場に冷たい水道水をそのまま入れたり、お湯で温度調整したつもりが熱すぎたり…。人間にとってはわずかな温度差でも、変温動物のメダカにとっては大きなストレスです。この急激な温度変化がメダカの体力を奪い、免疫力を低下させ、病気の引き金になります。
ショックを防ぐ正しい水換えの手順
水換えは、水質悪化の「解決策」であると同時に、やり方を間違えればメダカを弱らせる「原因」にもなるんです。このパラドックスを防ぐには、以下の基本を守ることが重要です。
- 水温をきっちり合わせる: 新しい水は、必ず水槽の水温と同じ温度にしてから入れます。
- 量を制限する: 一度の水換えは、全体の1/3程度までに留めます。
- 水はゆっくり加える: 特に久しぶりの水換えでは、点滴のようにゆっくり時間をかけて加える(水合わせ)のが理想です。
- 同時作業の禁止: 水換えと、ろ過フィルターの掃除を同時に行ってはいけません。水を浄化するバクテリアが激減し、水質が不安定になるためです。
酸欠やPHショックの危険なサイン

「水換え後」以外でも、日々の飼育環境そのものがメダカを苦しめていることがあります。代表的なのが「酸素不足(酸欠)」です。
夏場の高水温(水温が上がると酸素は水に溶けにくくなります)や、過密飼育、水の汚れ(水面に油膜が張る)、ろ過フィルターの停止、水草が少なすぎることなどが原因です。初期症状は水面での「鼻上げ」ですが、酸欠状態が続くとメダカは体力を消耗し、やがて水面まで上がる力もなくなり、底に沈んでしまいます。
もう一つは、目に見えない毒素による「水質悪化」です。特に「餌の与えすぎ」は、メダカ飼育における最大の失敗要因の一つだと私は思っています。
食べ残しやフンが腐敗すると、猛毒のアンモニアが発生します。これがメダカのエラや粘膜を傷つけ、体力を奪い、免疫力を下げます。その結果、水中に常に存在する常在菌にも感染しやすくなり、あらゆる病気の原因になります。この「餌のやりすぎ→水質悪化→免疫力低下→病気」という負の連鎖が、メダカを星にしてしまう最も多いパターンかもしれません。
餌は「1〜2分で食べきる量」を1日1〜2回が基本です(水温が高い夏場は回数を増やしても良いですが、1回の量は少なく)。これが水質悪化を防ぐ一番の近道だと、私は思っています。
一匹だけ動かない場合の病気診断
水槽全体ではなく「一匹だけ」が底で動かない。この「一匹だけ」という観察結果は、原因を切り分けるための最強の診断ツールです。
原因の切り分け方
- 「全体」が動かない場合: 原因は「環境全体」にあります。
- → セクション2.1(低水温・冬眠)
- → セクション3.3(PHショック、水温ショック)
- → セクション3.1(深刻な酸欠、高水温)
- 「一匹だけ」が動かない場合: 原因は「その個体」にあります。
- → セクション4(病気)
- → セクション2.4(いじめによる衰弱)
- → セクション5.1(産卵後の疲労)
- → 寿命(老衰)
「一匹だけ」の場合は、まずその個体を隔離して、体をじっくり観察してください。体に異常はありませんか?
例えば、体に白い点や綿(わた)がついていないか? ヒレが溶けたり、ボロボロになっていないか? ウロコが松ぼっくりのように逆立っていないか? 目が飛び出していないか?
これらのサインは、特定の病気を示している可能性が高いです。以下は、視覚的な症状から病気を推測するための早見表です。
| 視覚的な症状 | 疑われる病名 | 原因の分類 | 危険度 |
|---|---|---|---|
| 体に白い「点」(1mm程度) | 白点病 | 寄生虫 | 高(伝染力強) |
| 体に白い「綿(わた)」 | 水カビ病 | 水カビ(真菌) | 中(ケガが要因) |
| ヒレが溶ける・白くなる・ボロボロ | 尾ぐされ病 | 細菌 | 高(伝染力あり) |
| 鱗(うろこ)が逆立つ、体が膨れる | 松かさ病 | 細菌 | 極高(治療困難) |
| 目が飛び出している | ポップアイ | 細菌 | 高(環境起因) |
| エラが腫れる、呼吸が異常に速い | エラ病 | 細菌・寄生虫 | 高(呼吸困難) |
塩水浴や薬浴による治療法
病気の兆候を見つけたら、すぐに治療を開始します。基本は「隔離」した状態で行います。
塩水浴(0.3%〜0.5%)
これはメダカの体力回復を助けるための、最も基本的な治療法です。メダカの体液の塩分濃度(約0.9%)に近い塩水で泳がせることで、浸透圧の調整にかかる負担を減らし、メダカ自身の免疫力・治癒力を高めるのが目的です。
- 濃度: 0.3%〜0.5%(水1リットルに対し、食塩ではない「粗塩」または「天然塩」を3〜5g)
- 手順: まず別の容器で塩を完全に溶かしてから、隔離水槽にゆっくり加えます。
- 期間: 1週間〜2週間を目安に、メダカの様子を見ながら行います。
- 注意: 蒸発で水が減ると塩分濃度が高くなるため、減った分の「真水」を足します。水換えは数日に一度、同じ濃度の塩水で行います。
初期の尾ぐされ病や、なんとなく元気がない程度の症状であれば、塩水浴だけで回復することも多いですね。
薬浴
塩水浴で改善しない場合や、白点病や松かさ病など、原因がハッキリしている場合は、専用の「魚病薬」を使います。薬浴は絶対に隔離水槽で行ってください。元の水槽(本水槽)で使うと、水草が枯れたり、水をキレイにしてくれる「ろ過バクテリア」が死滅してしまい、水槽環境が壊滅的なダメージを受けます。
薬浴中はろ過バクテリアが機能しないため、水質が悪化しやすくなります。エアレーションは必須で、こまめな水換え(薬を規定量追加)が必要になることもあります。使用する薬は、症状に合わせて選び、必ず説明書の用法・用量を守ってください。
【最重要】治療の致命的な分岐点
病気の診断は慎重に行ってください。なぜなら、病気によって「やってはいけない治療法」があるからです。
例えば、「白点病」(寄生虫)の治療では、水温を28度程度まで「上げる」ことが非常に有効です。寄生虫が高水温に弱いからです。
しかし、「ポップアイ」や「松かさ病」の原因であるエロモナス菌は、25℃以上で活性化する性質があります。もし、これらの病気を白点病と誤診して「加温」した場合、病気の進行を劇的に早め、メダカを星にしてしまうことになります。
このように、治療法を間違えると逆効果になるため、症状の正確な見極めが非常に重要です。判断に迷う場合は、観賞魚の専門家や獣医師に相談することも検討してください。
なお、観賞魚の医薬品使用に関しては、法律で定められたルールがあります。適切な使用を心がけることが重要です。(出典:農林水産省『水産用医薬品について』)
産卵後にメスが動かない理由
春から秋(水温が20℃以上になる時期)の産卵期に、メスが底で動かなくなることもあります。
これは、毎日の産卵によって体力を極端に消耗していることが原因です。産卵はメスにとって本当に大きな負担なんです。さらに、オスが次の産卵のためにメスをしつこく追い回す(求愛行動)ことで、メスは休む暇もなく、さらに弱ってしまうことがあります。
この場合は、病気ではありませんが、放置すると衰弱死につながりかねません。
対策としては、そのメスを隔離して、オスに追われない環境でゆっくり休ませてあげるのが一番です。体力回復のために、ミジンコやブラインシュリンプのような栄養価の高い餌(活き餌や冷凍餌)を与えるのも効果的ですね。
また、産卵期は水が汚れやすい(餌を多く与えがち、フンも増える)ため、元の水槽の水質管理(こまめな水換え)も通常以上に丁寧に行い、メスにかかるストレスを減らしてあげることも大切です。
メダカが底で動かない問題の予防策
これまで見てきたように、メダカが底で動かなくなる原因は様々ですが、その多くは日々の「予防管理」で防ぐことができます。
結局のところ、メダカ飼育の核心は「いかにストレスを与えないか」という点に尽きると思います。メダカが許容できるストレスの閾値を超えさせないこと。これが全てです。
適切な飼育環境の維持(水換えとろ過)
水質悪化は万病の元です。定期的な水換え(週に1回、1/3程度)を怠らないことが基本です。そして、水換えの際は必ず「水温合わせ」と「水合わせ(ゆっくり水を加える)」を徹底し、PHショックや水温ショックという「水換えによるストレス」を防ぎます。
また、飼育数と水量に見合ったろ過フィルターを適切に管理することも重要です。過密飼育は「水質悪化」「酸欠」「ストレス」「病気の蔓延」の全ての原因となるため、絶対に避けてください。「水1リットルに1匹」がよく言われる目安ですね。
日常の管理(餌やりと日光)
「餌の与えすぎ」は、先にも述べた通り、水質悪化の最大の原因です。1〜2分で食べきる量を、1日1〜2回に留める。これが水質を維持する最も確実な方法です。
また、メダカの健康維持には適度な日光浴が重要だと感じています。日光浴はメダカの体調を整え、ビタミンDの生成を助けると言われています。室内飼育でも、窓際で日光が当たる時間を設けるか、観賞魚用の照明を使って日照時間(1日8〜10時間程度)を管理してあげると良いですね。
季節の管理(夏と冬)
メダカは日本の気候に適した魚ですが、極端な暑さと寒さは苦手です。
- 夏: 高水温による「酸欠」や「水質悪化」に最大限注意します。「すだれ」や「冷却ファン」で水温の上昇(30℃以上)を防ぎ、必要に応じてエアレーションを強化します。
- 冬: 屋外飼育では、メダカが安心して「冬眠」できるよう、水深を保ち、落ち葉や隠れ家を入れます。水温が下がったら(10℃以下目安)、餌は一切与えません。
「メダカが底で動かない」というサインは、その原因が冬眠(生理的)であれ、PHショック(環境的)であれ、病気(病理的)であれ、最終的には「メダカが許容できるストレスの限界を超えた」結果として現れたSOSです。
このサインを見逃さず、原因を冷静に突き止め、メダカにとって快適な環境を維持してあげること。これが、メダカの行動から予測し、元気なメダカを育てる一番確実な方法だと、私は考えています。
この記事で紹介した病気の症状や治療法は、あくまで一般的な目安であり、特定の治療効果を保証するものではありません。メダカの体調や飼育環境によって最適な対処法は異なります。
症状が改善しない場合や、ご自身の判断に不安がある場合は、お近くの観賞魚専門店や、魚病の診断が可能な獣医師に相談してください。


