メダカにフィルターは必要?なしで飼う条件と注意点
メダカを飼いはじめるとき、フィルターを買うべきか迷いますよね。
屋外の睡蓮鉢では何も入れずに元気に泳いでいるのを見かけますし、ショップでは「メダカにフィルターはいらない」という説明を受けることもあります。
その一方で、室内の水槽が白く濁ってしまった、という話も聞く。
どちらが正しいのか、判断がつかないところだと思います。
先に結論をお伝えします。
少ない数を屋外で飼うなら、フィルターなしでも成立します。
ただし室内で、ある程度の数を飼うなら、あったほうが圧倒的に管理が楽になります。
つまり必要かどうかではなく、どこまで手をかけるかとの引き換えで決まる話なんですね。
この記事では、なしで飼える条件を整理したうえで、ろ過のしくみ、メダカに向くフィルターの種類、そして使うときの注意点までを順番に扱っていきます。
読み終わるころには、自分の飼い方に合う答えが出せるはずですよ。
- フィルターなしで飼える条件と、その場合に必要になる手間
- ろ過が水をきれいにするしくみと、ろ材の役割
- メダカに向くフィルターの種類と、それぞれの向き不向き
- 水流を弱める工夫と、掃除でやってはいけないこと
メダカにフィルターは必要か
まずは判断の軸から整理していきましょう。
ここが決まらないと、機種を見比べても意味がありません。
なしで飼える条件は3つです。①水量に対して数が少ない ②水草が入っている ③こまめに水換えができる。ひとつでも欠けるなら、フィルターを入れたほうが安定します。
なしで飼える条件は3つ

メダカは水質の変化に比較的強い魚です。
もともと田んぼや用水路のような、流れの弱い環境で暮らしてきました。
だからろ過装置がなくても、条件が整えば十分に飼えます。
1つ目の条件が飼育数です。
成魚1匹あたり水1リットルという目安がよく使われますが、フィルターなしならもう少し余裕を持たせたいところ。
1匹あたり2〜3リットルを確保できれば、水が汚れるスピードはかなり遅くなります。
2つ目が水草です。
水草は汚れの最終形である硝酸を栄養として吸収してくれます。
マツモやアナカリスのように成長の速い種類なら、吸収量も期待できます。
3つ目が水換えです。
ろ過で処理できないぶんは、人の手で外に出すしかありません。
週に1回、3分の1程度を習慣にできるなら、フィルターなしでも十分に回ります。
ここで見落としがちなのが、餌の量です。
汚れのもとをたどれば、そのほとんどはフンと食べ残し。
つまり餌の量が、そのまま水の汚れる速さを決めています。
5分ほどで食べ切れる量に抑えられているなら、フィルターなしのハードルはぐっと下がります。
逆に食べ残しが底に溜まっているようなら、フィルターを入れても追いつきません。
機材より先に、給餌量を見直す。
これがいちばん効く対策かもしれませんね。
逆に言えば、この3つのどれかが欠けたときに水が崩れます。
数を増やした、水草が枯れた、忙しくて水換えを飛ばした。
心当たりがあるなら、フィルターは保険として効いてきますよ。
もうひとつ、屋内か屋外かという条件も効いてきます。
屋外では風で水面が動き、雨で水がかき混ぜられ、日光で植物プランクトンが育ちます。
この自然の働きが、フィルターの代わりを部分的に果たしてくれるわけです。
対して室内は、水面がほとんど動きません。
酸素の入り口が狭く、水も対流しにくい。
同じ数を同じ水量で飼っていても、室内のほうが条件は厳しくなります。
屋外で成立していたやり方を、そのまま室内に持ち込まない。
これは覚えておいてほしいところです。
冬に室内へ取り込んだ容器で急に水が崩れる、という話は、この違いが原因であることが少なくありません。
あると管理が楽になる理由
では、フィルターがあると何が変わるのか。
いちばん大きいのは、水質が崩れるまでの余裕が生まれることです。
ろ材に住みついた細菌が汚れを分解し続けてくれるので、多少の変動を吸収してくれます。
餌を少し多く与えた日があっても、すぐには白濁りになりません。
この「多少の失敗を許してくれる」性質が、初心者ほどありがたいところだと思います。
もうひとつが、水の動きです。
フィルターが動いていれば、水面が揺れて酸素が溶け込みます。
止水の容器では、夏の高水温期に酸欠になりやすい。
ろ過と酸素の供給が同時にできるのは、実は大きな利点です。
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| 環境 | フィルターの必要度 | 理由 |
|---|---|---|
| 屋外・少数・水草あり | 低い | 風と水草で成立しやすい |
| 室内・少数・水草あり | 中 | 水面が動かないぶん不利 |
| 室内・数が多い | 高い | 汚れの発生量が処理を超える |
| 稚魚を育てている | 中〜高 | 餌が多く水が汚れやすい |
| 水換えが週1回未満 | 高い | 手作業の代わりが要る |
フィルターを使わずに水換えの回数を減らす、という考え方もあります。
水草と底床を使って自然に近い循環をつくる方法はメダカ水槽を水換え不要に近づける記事で扱っています。
フィルターを入れない選択をするなら、こちらの設計を先に理解しておくと失敗が減ります。
フィルターが水をきれいにするしくみ
選び方に入る前に、ろ過の中身を押さえておきましょう。
ここが分かると、製品の説明書きが読めるようになります。
用語だけ知っていても選べませんが、役割を知っていれば選べます。
ろ過は3種類に分かれる
ろ過とひとことで言っても、実は役割が3つに分かれています。
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| 種類 | やること | 担うもの |
|---|---|---|
| 物理ろ過 | フンや食べ残しを絡め取る | スポンジ・ウールマット |
| 生物ろ過 | アンモニアを分解する | ろ材に住む細菌 |
| 化学ろ過 | 色や匂いを吸着する | 活性炭・ゼオライト |
このうち、メダカ飼育でいちばん大事なのが生物ろ過です。
フンや食べ残しから出るアンモニアは、魚にとって強い毒性があります。
これを細菌が亜硝酸へ、さらに別の細菌が硝酸へと変えていく。
この流れが回っている状態を、水槽が立ち上がったと表現します。
物理ろ過も無駄ではありません。
目に見える汚れを絡め取ってくれるので、水が澄んで見えますし、分解の負担も減ります。
ただし、絡め取っただけでは水槽の外に出ていません。
スポンジに溜まった汚れは、いずれ分解されて水に戻ります。
化学ろ過は、活性炭などで色や匂いを吸着するものです。
効果は分かりやすいのですが、吸着できる量には限りがあり、しばらくすると効かなくなります。
常用するというより、必要なときに使う補助と考えたほうがいいですね。
3つの中でどれを重視するかは、水槽の状態で変わります。
立ち上げたばかりなら、生物ろ過を育てることが最優先です。
この時期に活性炭を入れると、細菌の餌になるはずのアンモニアまで吸着してしまい、立ち上がりが遅れることがあります。
安定してから、水が黄ばんできたときに入れる。
そのくらいの位置づけで十分だと思います。
物理ろ過は、掃除の手間と引き換えの関係です。
目の細かいマットを入れれば水は澄みますが、そのぶん目詰まりも早くなります。
メダカ水槽なら、そこまで細かくする必要はありません。
スポンジ1枚で十分に用は足りますよ。
ろ材が細菌の住み家になる
生物ろ過を担う細菌は、水の中を漂っているわけではありません。
ろ材や底床、ガラス面といった、何かの表面に張りついて暮らしています。
つまり表面積が大きいほど、住める細菌の数が増えるということです。
多孔質のセラミックろ材が使われるのは、この理由になります。
見た目は小さな石でも、内部に無数の穴があって表面積が稼げるんですね。
スポンジも同じです。
細かい網目のひとつひとつが住み家になるので、物理ろ過と生物ろ過を同時にこなせます。
ここから導ける結論があります。
ろ材を洗いすぎると、ろ過能力そのものが落ちます。汚れているように見えても、そこにいるのは水をきれいにしてくれる細菌です。水道水で洗えば塩素で死んでしまいますし、強くもみ洗いすれば剥がれ落ちます。洗うなら飼育水で、軽くすすぐ程度に。掃除のつもりが立ち上げのやり直しになる、というのは本当によくある失敗です。
細菌が十分に増えるまでには時間がかかります。
条件がよくても2週間、遅ければ2か月ほど。
だからフィルターを入れた初日から効くわけではない、という点も知っておいてください。
すでに立ち上がっている水槽があるなら、そのろ材を少し分けてもらうと立ち上がりが早くなります。
細菌が働くための条件も知っておくと役に立ちます。
まず酸素です。
アンモニアを分解する細菌は酸素を必要とするので、水が流れていない場所では働きが鈍ります。
フィルターが止まるとろ材の中が酸欠になるのは、このためですね。
次に水温です。
低い水温では細菌の活動も鈍くなり、分解のスピードが落ちます。
冬に立ち上げが遅いのは、この影響が大きいところです。
そして、餌になるアンモニアが供給され続けること。
魚を入れずに水だけ回していても、細菌は増えません。
だから立ち上げでは、少数の魚から始めるか、ごく少量の餌を落として発生源をつくる、という方法が使われます。
いずれにしても、時間はかかります。
薬剤で完全に短縮できるものではない、という点は押さえておいてください。
メダカに向くフィルターの種類
ここからは具体的な種類の話です。
メダカ選びの軸ははっきりしていて、水流が穏やかであることが最優先になります。
ろ過能力の高さより、まず水流の弱さ。
この優先順位を間違えなければ、選択肢は自然と絞られていきます。
スポンジフィルターが第一候補
メダカにいちばん向いているのがスポンジフィルターです。
エアーポンプの力で水を吸い込み、スポンジでろ過するしくみになっています。
強みは3つあります。
まず水流が穏やかなこと。
ポンプで水を押し出すのではなく、泡が上がる力で水を動かすので、流れが強くなりません。
次に、稚魚が吸い込まれにくいこと。
吸い込み口がスポンジそのものなので、小さな個体が巻き込まれる心配がほとんどありません。
そして、ろ材の交換が要らないこと。
スポンジを飼育水ですすげば、細菌を残したまま使い続けられます。
稚魚を育てている水槽なら、なおさら向いています。
実際に稚魚向けとして使われる製品の特徴はツインブリラントフィルターを扱った記事にまとめてあります。
難点があるとすれば、見た目とエアーポンプの音でしょうか。
水槽の中にスポンジの塊が入るので、レイアウトにこだわる方には気になるかもしれません。
音についても、ポンプの置き方でかなり変わります。
硬い床や棚に直置きすると振動が伝わって響きます。
タオルやスポンジを敷く、あるいは吊るす。
それだけでかなり静かになりますよ。
見た目が気になる場合は、背面や角に寄せて水草で隠すという手もあります。
黒いスポンジを選べば、暗い背景に溶け込んで目立ちにくくなります。
サイズも複数あるので、水槽の容量に合ったものを選んでください。
大きすぎると場所を取りますし、小さすぎるとろ過が足りません。
製品に書かれた適合水量を目安にしてもらえれば大丈夫です。
稚魚がいる水槽なら、吸い込み口を持たないタイプが安心です。
下は本文でも触れた、稚魚向けとしてよく使われるスポンジフィルターです。
エアーポンプが別に必要になる点だけ、購入前に確認しておいてくださいね。
投げ込み式は最初の1台に向く
投げ込み式も、エアーポンプで動くタイプです。
水槽の中に沈めて使う一体型で、安価で設置も簡単。
最初の1台としては、いちばんハードルが低い選択肢だと思います。
中にろ材が入っているものが多く、物理ろ過と生物ろ過を両方こなします。
製品によっては、スポンジを外して底面フィルターとして使えるものもあります。
投げ込み式を選ぶときは、交換用のろ材が別売りされているかを見てください。
本体ごと買い替える設計だと、そのたびに細菌もリセットされます。
ろ材だけ交換できるタイプなら、半分ずつ替えて細菌を残すという運用ができますよ。
弱点は、ろ過容量が小さめなことです。
数が多い水槽では処理が追いつかない場合があります。
その場合は、2台使うか、容量の大きいタイプへ切り替えるかを検討してください。
設置の位置にも注意点があります。
投げ込み式は水中に沈めて使うので、水位が下がると本体が露出します。
そうなると空気を吸って音が出ますし、ろ過も止まってしまいます。
蒸発しやすい季節は、水位のチェックを習慣にしてください。
それから、エアーポンプは水面より高い位置に置くのが基本です。
低い場所に置く場合は、逆流防止弁を必ず入れてください。
停電したときに水がチューブを伝ってポンプへ流れ込むのを防げます。
数百円の部品ですが、これがないとポンプを壊すことがあります。
投げ込み式は、水槽サイズに合わせて本体の大きさを選びます。
下は小型水槽向けのSサイズで、交換用のろ材が別に用意されている定番のシリーズです。
容器の水量に対して大きすぎないか、寸法もあわせて見てみてください。
スポンジ式も投げ込み式も、動かすにはエアーポンプが要ります。
下は小型水槽向けの静音タイプで、設置方法を選べるものです。
対応する水量と、逆流防止弁が付属するかどうかを確認して選んでみてください。
底面と外掛けはどう考えるか

ほかの選択肢も見ておきましょう。
底面フィルターは、底床全体をろ材として使う方式です。
表面積が大きいので生物ろ過の能力は高く、水流も穏やかになります。
ただし底床を掘り返す掃除ができなくなりますし、水草を植え替えるレイアウトとは相性がよくありません。
使い方の実際は底面フィルターで飼育を楽にする記事にまとめているので、検討する方は読んでみてください。
底面を使うなら、底床の種類にも条件があります。
粒の細かい砂は隙間をふさいでしまい、水が通りません。
大磯砂のように、ある程度の粒があるものを選ぶことになります。
ソイルも崩れて目詰まりしやすいので、相性はよくないとされています。
設置は水槽の立ち上げ時に行うのが基本です。
あとから入れようとすると、底床をいったん全部出すことになりますから。
この点も、選ぶ前に知っておきたいところですね。
外掛け式は、水槽の縁に掛けて使うタイプです。
設置が簡単で見た目もすっきりしますが、排水が滝のように落ちるため水流が強くなりがちです。
メダカに使うなら、水流を弱める工夫が前提になります。
上部式や外部式は、ろ過能力の高さが魅力です。
ただしメダカ用としては大がかりで、水流も強め。
種類ごとの能力差は金魚のフィルターを比較した記事で整理していますので、大きめの水槽を考えている方は参考になると思います。
→ 横にスクロールできます
| 種類 | 水流 | ろ過能力 | メダカへの向き |
|---|---|---|---|
| スポンジ | 穏やか | 中 | ◎ 稚魚にも使える |
| 投げ込み式 | 穏やか | 小〜中 | ◯ 最初の1台に |
| 底面 | 穏やか | 中〜大 | ◯ 底床の掃除に制約 |
| 外掛け | やや強い | 中 | △ 水流対策が前提 |
| 上部・外部 | 強い | 大 | △ 大型水槽向け |
この表で見ると、メダカ向けの選択肢は上の3つに絞られます。
もちろん、外掛けや上部が使えないわけではありません。
水流を弱める工夫さえできれば、ろ過能力の高さは大きな武器になります。
水量が少ないほどスポンジや投げ込み式、水量に余裕があるなら底面という並びですね。
予算の目安も添えておきます。
スポンジフィルターと投げ込み式は、本体だけなら千円台から。
ただしどちらもエアーポンプが別に要るので、合わせて2千円から3千円ほどを見ておくと安心です。
底面フィルターは、底床の量も必要になるぶん初期費用が上がります。
導入コストで選ぶなら、投げ込み式が入り口になると思いますよ。
ランニングコストも見ておきましょう。
エアーポンプで動くタイプは消費電力が小さく、24時間動かしても電気代の負担は限られます。
ろ材やスポンジの交換も、頻度が低いぶん大きな出費にはなりません。
上部式や外部式はモーターで水を回すので、そのぶん電力を使います。
とはいえ、どれも家電の中では小さい部類です。
電気代を理由にフィルターを避ける必要はない、と考えていただいて大丈夫だと思います。
むしろ効いてくるのは、手間のほうです。
掃除や交換の頻度、置き場所の確保、音への慣れ。
ここを許容できるかどうかで選ぶほうが、実態に合った判断になります。
使うときの注意点
最後に、導入したあとの話です。
ここを外すと、せっかく入れたフィルターが逆効果になります。
水流を弱める工夫が要る
メダカは強い水流が苦手な魚です。
流れの中で泳ぎ続けると体力を消耗しますし、隅に追いやられて出てこなくなることもあります。
稚魚なら、そもそも流されてしまいます。
対策はいくつかあります。
- エアー調整弁で吐出量を絞る
- 排水口を壁面に向けて流れを散らす
- 浮き草や水草でクッションをつくる
- 吐出口にスポンジを付けて勢いを落とす
目安としては、水面が軽く揺れる程度で十分です。
ボコボコと泡立てたり、水面に波が立つほど流したりする必要はありません。
水流の強さを確かめるコツもあります。
メダカが自分の意志で好きな場所にいられているか、を見てください。
流れに逆らって泳ぎ続けている、あるいは隅に固まって動かない。
こうした状態なら強すぎるサインです。
同じ「水流に弱い魚」であるベタでの考え方はベタのフィルター選びを扱った記事が参考になります。
弱め方の具体的な手段は共通しているので、あわせて読むと選択肢が増えますよ。
もうひとつ、置き場所でも水流は変わります。
水槽の中央に置けば流れが全体に広がりますが、隅に寄せれば流れの弱い場所が残ります。
メダカが逃げ込める「よどみ」を意図的につくっておくと、負担がぐっと減ります。
流木や石でついたてをつくるのも有効です。
水草を密に植えた一角があれば、そこが避難場所になりますね。
水槽全体を均一に流す必要はありません。
むしろ流れの強い場所と弱い場所があるほうが、魚は自分で快適な位置を選べます。
もっとも、よどみが多すぎると汚れが溜まる場所にもなります。
掃除のときにそこだけスポイトで吸っておく、といった運用でバランスを取ってください。
掃除のしすぎがいちばん危ない

フィルターを入れたあとで最も多い失敗が、掃除のしすぎです。
先ほども触れましたが、ろ材には細菌が住んでいます。
きれいにしようとして水道水で洗えば、塩素で細菌が死んでしまう。
その結果、フィルターがあるのにアンモニアが検出される、という事態になります。
正しいやり方はこうです。
水換えのときに抜いた飼育水を使い、その中でスポンジを軽く押して汚れを出す。
もみ洗いや、真っ白になるまで洗うのは避けてください。
頻度も、月に1回程度で構いません。
むしろ洗わなすぎて困ることは、目詰まり以外にほとんどありません。
流量が保たれているなら、そのまま放っておくくらいで大丈夫です。
流量が落ちてきたと感じたときが目安になります。
それと、ろ材とスポンジを同時に全部替えないこと。
交換が必要なときも、半分ずつにして細菌を残してください。
もうひとつ、フィルターは止めないことも大事です。
電源を切ると水が流れなくなり、ろ材の中の細菌が酸欠になります。
数時間で影響が出ることもあるので、掃除以外では動かし続けてください。
もし長時間止まってしまったら、再稼働の前にろ材を確認します。
嫌なにおいがするようなら、内部で腐敗が進んでいる可能性があります。
その状態でいきなり回すと、溜まった汚れが一気に水槽へ流れ出ます。
飼育水で軽くすすいでから戻す、という手順を踏んでください。
停電のあとも同じです。
短時間なら問題ありませんが、半日以上止まっていた場合は一度確認してから再開したほうが安全ですね。
それと、旅行などで長期間家を空けるときも止めないでください。
餌は与えなくても構いませんが、ろ過だけは動かし続ける。
これが留守中の水質を保つ最低条件になります。
日々の水換えや餌の考え方とあわせて管理したい方は、メダカのクリアウォーター維持ガイドもどうぞ。
掃除の順番にも工夫の余地があります。
ろ材の掃除と水換えを同じ日にやると、水質が一度に大きく動きます。
細菌が減った状態で水も入れ替わるので、立て直しに時間がかかるんですね。
ろ材を洗ったら、水換えは数日ずらす。
この一手間だけで、白濁りのリスクがかなり下がります。
白濁りが出てしまったときの対処にも触れておきます。
多くの場合、細菌のバランスが崩れて一時的に増殖している状態です。
ここで水を大量に替えると、かえって立て直しが遅くなることがあります。
餌を止めて、少量の水換えにとどめ、フィルターは動かし続ける。
数日で落ち着くことがほとんどです。
ただし、においが強い場合は別の問題が起きている可能性があります。
底床に食べ残しが溜まっていないか、死んだ個体が隠れていないかを確認してください。
底床の掃除も同じ考え方です。
底床にも細菌が住んでいるので、一度に全面をかき回さないでください。
水槽を半分ずつ、2回に分けて掃除するくらいが安全です。
それから、ろ材の交換時期についても触れておきます。
スポンジやウールマットは、目に見えて崩れてきたら交換のサインです。
セラミックろ材は基本的に長持ちしますが、砕けて目詰まりを起こすようなら入れ替えを検討してください。
いずれの場合も、全部を一度に替えないこと。
これだけは守ってください。
メダカのフィルターに関するよくある質問(FAQ)
屋外の容器にもフィルターを入れたほうがいいですか?
基本的には不要です。屋外は水量が多く、風で水面が動き、日光で水草や植物プランクトンも育つため、自然に近い循環が生まれます。ただし密度が高い場合や、稚魚を大量に育てている容器では話が変わります。電源の確保や雨の浸入といった屋外特有の問題もあるので、入れるなら屋外対応の製品かどうかを確認してください。
フィルターを入れれば水換えは不要になりますか?
不要にはなりません。生物ろ過で分解された最終形の硝酸は、細菌では処理できず水槽内に蓄積していきます。水草がいくらか吸収しますが、追いつかなければ濃度が上がり続けます。この硝酸を外に出す唯一の方法が水換えです。フィルターがあれば頻度は下げられますが、ゼロにはならないと考えてください。
稚魚が吸い込まれてしまいます。どうすればいいですか?
吸い込み口にスポンジを付けるのがいちばん手軽です。市販の吸水口カバーもありますし、余ったスポンジを輪ゴムで留めるだけでも効果があります。根本的に避けたいなら、吸い込み口を持たないスポンジフィルターへの変更を検討してください。稚魚専用の容器を分けるという選択もあります。育て方の基本は針子の記事にまとめています。
フィルターから変な音がするようになりました。
まず水位を確認してください。蒸発で水位が下がると、空気を巻き込んで音が出ることがあります。次にろ材の目詰まり。流れが悪くなるとモーターに負担がかかります。エアーポンプ式なら、本体を硬い床に直置きしていないかも見てください。タオルを敷くだけで振動音がかなり減ります。それでも改善しない場合は、部品の劣化を疑ってください。
冬もフィルターは動かし続けるべきですか?
室内で加温している水槽なら、通年で動かし続けて問題ありません。屋外で越冬させている場合は、水流がメダカの負担になるため止めるという判断もあります。ただし止めるとろ材の細菌が減るので、春に再稼働させるときは立ち上げ直しに近い状態になると考えてください。屋外なら、そもそも冬はフィルターを使わない運用のほうが素直かもしれません。
まとめ
メダカにフィルターが必要かどうかは、飼い方との引き換えで決まる話でした。
なしで飼える条件は3つ。
水量に対して数が少ないこと、水草が入っていること、そしてこまめに水換えができること。
この3つが揃っていれば、屋外でも室内でも成立します。
逆にどれかが欠けるなら、フィルターが保険として効いてきます。
ろ過には物理・生物・化学の3種類があり、いちばん大事なのは細菌が担う生物ろ過でした。
細菌はろ材の表面に住んでいるので、洗いすぎればろ過能力ごと失われます。
飼育水で軽くすすぐ、半分ずつ交換する、電源を切らない。
この3つが管理の要点になります。
種類としては、水流の穏やかなスポンジフィルターが第一候補。
手軽さなら投げ込み式、ろ過能力を求めるなら底面という選び方になります。
外掛けや上部を使うなら、水流を弱める工夫が前提です。
そして、フィルターを入れても水換えがゼロになるわけではありません。
最終形の硝酸を外に出せるのは、水換えだけですから。
飼育環境や個体によって結果は変わりますし、生き物を扱う以上どんな方法でも保証はできません。
数値は一般的な目安として受け取っていただき、製品ごとの適合水量や使い方は各メーカーの公式情報をご確認ください。
最後に、判断の順番をまとめておきますね。
まず、いま飼っている数と水量を数える。
次に、水草が入っているか、水換えを週1回できるかを確認する。
この3つが揃っているなら、フィルターなしという選択も現実的です。
揃っていない、あるいはこれから増やす予定があるなら、入れておいたほうが安心。
入れると決めたら、水流の穏やかなタイプから選ぶ。
この順番で考えると、売り場で迷う時間がぐっと短くなります。
迷ったときや、すでに水が崩れているときは、購入したショップや専門家へ相談することも検討してみてくださいね。




