こんにちは。THE AQUA LAB、運営者の「所長」です。
アクアリウムを始めたいなと思って「水槽 安い ホームセンター」と調べてみたものの、結局どこのホームセンターが一番安いの?と迷っていませんか。

コーナンやDCM、カインズなど色々あるし、初心者向けの安い水槽セットも多いですよね。でも、金魚やメダカ、あるいは熱帯魚を飼うのにどれを選べばいいか、ネット通販のチャームと比べてどうなのか、情報が多すぎて困ることもあるかなと思います。
私自身、趣味で水草水槽(これが専門分野です)を運営している傍ら、こうしたエントリーモデルの動向も気になってよくチェックしています。この記事では、そんな疑問を解決するために、主要なホームセンターの安い水槽、特に初心者向けのセット内容や60cm水槽の価格まで、私の視点で比較しまとめてみました。ぜひ参考にしてみてください。
- ホームセンター各社のPB水槽セットの違い
- 「本当に安い」水槽セットの見極め方
- ネット通販(チャーム)との価格比較
- 目的別(金魚・メダカ・熱帯魚)の選び方
安い水槽はホームセンター?徹底比較
「安い水槽」を探しにホームセンターのアクアコーナーに行くと、本当に驚くほど低価格な水槽セットがズラリと並んでいますよね。その安さの秘密は、各社がしのぎを削って開発している「プライベートブランド(PB)」にあります。これらは、アクアリウムという趣味への「入口」として戦略的に価格設定されています。ここでは、そのPBセットがなぜ安いのか、そして初心者にとって本当に「最適」なのはどれなのかを、じっくり深掘りしてみます。
初心者に最適な水槽セットとは?
「一番安い水槽が欲しい」と思った時、実は2つの「安さ」の側面があるかなと思います。ここを間違えると、「安物買いの銭失い」になりかねないので注意が必要ですね。
1. 購入時の価格(棚札価格)の安さ
ひとつは、「購入時の価格(棚札価格)が最も安い」こと。レジで支払う金額が一番低い、文字通りの「最安値」です。とにかくハードウェア(水槽本体やフィルター)を安く揃えたい、というニーズにはこれが応えます。
2. 総初期投資の安さ
もうひとつが、より重要な「趣味を始めるための総額(総初期投資)が最も安い」ことです。
アクアリウムって、水槽とフィルターだけでは残念ながら始められません。最低限、以下のような備品が追加で必要になります。
水槽セット以外に必要になるもの(一例)
- カルキ抜き(中和剤): 日本の水道水に含まれる塩素を除去するために必須です。
- 魚の餌: もちろん必要ですね。
- 底砂(砂利など): 見た目だけでなく、水をきれいにするバクテリアの住処にもなります。
- 水換え用のバケツ・ポンプ: メンテナンスに必須。100円ショップのものでも代用可能です。
- 水温計: 魚の健康管理に。
- (熱帯魚の場合)水槽用ヒーター: これが数千円します。
これらを別々に買い揃えると、結局「安い水槽セット」本体と同じくらいの追加出費になってしまった、なんてことは本当によくある話です。
ですから、特に初心者の場合、後者の「総初期投資」をいかに抑えられるか、買い忘れなくスタートできるか、という視点でセットを選ぶのが、結果的に「安くて失敗しない」賢い選択になるかもしれませんね。
オールインワンセットの中身を解説

先ほどの「総初期投資」という観点で、私が「これは初心者に優しいな」と特に注目しているのが、DCMの「おさかな水槽セット」です。
このセット、一見すると他のPBセットより少し高め(Sサイズで約2,700円台、Mサイズで約3,400円台)に見えるかもしれません。しかし、その同梱内容が本当に充実しているんです。
DCMセットの同梱品(Mサイズ例)
- 水槽、フタ、フィルター、ポンプ(これは基本)
- 金魚の主食(餌)
- カルキ抜き
- 水の汚れを分解するバクテリアの素
- プランツ(人工水草)
- バックスクリーン
- お魚飼育BOOK
アクアリウムを始めるために最低限必要な「消耗品」が、ほぼすべて同梱されているのが分かりますか?特に「カルキ抜き」「バクテリア」「餌」は、絶対に必要になるものです。これらが最初から入っているのは、右も左もわからない初心者にとって、本当にありがたい配慮だと思います。
「バクテリアの素」は、水槽の立ち上げ(魚が住める環境を整えること)をサポートしてくれますし、「お魚飼育BOOK」も、ネット情報が溢れる今だからこそ、基本が体系的にまとまった冊子が手元にあると安心感が違います。
「買い忘れ」のリスクがなく、これを買ってくればすぐに(もちろん水作りという準備期間は必要ですが)始められる。この「利便性」と「安心感」を含めると、実質的なコストパフォーマンスは最強クラスかなと感じます。
金魚飼育におすすめの安い水槽

ホームセンターの安いPBセットの多くが、「金魚・メダカ用」と銘打たれているのには明確な理由があります。それは、これらの魚種が「水槽用ヒーター」を必須としない(=無加温飼育が可能)からです。
金魚やメダカは日本の気候にも適応できる「広温性」の魚。一方、熱帯魚の多くは水温を25℃前後に保つ必要があり、そのための「水槽用ヒーター」が必須です。
アクアリウム用品の中で、ヒーターは比較的高価(数千円)で、電気代もかかるアイテム。これをセット内容から堂々と除外できるため、劇的に価格を下げられるわけですね。
したがって、お祭りの金魚すくいの金魚や、ペットショップで一目惚れした金魚を飼い始める場合、DCMやコーナンの安価なPBセットは最適な選択肢のひとつと言えます。
金魚は大きくなります!
ただし、注意点がひとつ。金魚は適切な環境で飼育すると、想像以上に大きく成長します(種類にもよりますが)。小型のセットはあくまで「飼い始め」用と割り切り、成長に合わせて将来的に60cm水槽など、より大きな水槽へのステップアップが必要になるかもしれない、ということは頭の片隅に置いておくと良いですね。
メダカ飼育は専用水槽がいい?

メダカ飼育も、もちろん金魚用セットで問題なく始められます。横から泳ぐ姿を眺めるのも楽しいものです。
ただ、メダカの魅力のひとつは、上から眺める「上見(うわみ)」にあります。色とりどりの背中の模様や、水面をスイスイと泳ぐ姿は、上から見てこそ楽しさが倍増する面もあります。
そのため、必ずしもガラス水槽セットにこだわる必要はありません。最近はホームセンターでも、メダカ専用の飼育鉢(睡蓮鉢のようなもの)や、安価なプラスチック製の飼育ケース(タライのようなもの)が非常に充実しています。
メダカ飼育の安価な選択肢
- プラスチック製の小型飼育セット: フィルター付きで安価なものも多いです。
- メダカ専用の飼育鉢: 陶器製から軽量なプラスチック製まで様々。カインズの「じょうろでキレイメダカ鉢」のように、水換えが簡単な工夫がされた商品もあります。
- いわゆる「タライ」: 30L以上の大容量でも安価なものが多く、ベランダなどでビオトープ(水生植物と生体の小世界)として楽しむのに最適です。
特にベランダや屋外でビオトープのように楽しみたい場合、ガラス水槽セットよりもこれらの専用品のほうが安価で、かつメダカの飼育にも適している(水量が確保でき、水温変化が緩やかになる)ことが多いですね。
安い水槽で熱帯魚は飼える?

「安い水槽セットで、キラキラした熱帯魚を飼いたい!」と思うかもしれません。その気持ち、すごくわかります。でも、先ほどお話しした通り、多くの熱帯魚は水温を25℃前後に保つ「水槽用ヒーター」が必須です。
ホームセンターの安いPBセットには、基本的にヒーターは同梱されていません。これを別途購入すると、数千円の追加コストがかかってしまいます。
ヒーターの追加コストに注意
熱帯魚を飼育する場合、水槽セット本体の価格+ヒーター代(数千円)が初期費用として必要になります。また、冬場の電気代(地域や部屋の断熱性によりますが)もランニングコストとして考慮する必要があります。
……と、ここで諦めるのは早いです。アクアリウムは奥が深いもので、実は、「ヒーターが無くても飼育できる(=無加温飼育が可能な)熱帯魚」もいるんです。
もちろん、真冬に水が凍るような環境はNGですが、現代の一般的な室内(冬場でも室温が安定して18℃以上を保てるような部屋)であれば、無加温で飼育しやすい熱帯魚たちがいます。
代表的なのは、以下の魚種ですね。
- アカヒレ: 「コッピー」の名前でも売られています。非常に丈夫で、低温にも強い(5℃程度まで耐えるとも言われます)最強の入門魚です。
- プラティ: 種類が豊富で、卵ではなく子供を産む(卵胎生)姿も楽しめます。
- モーリー: プラティと同様に丈夫で飼いやすい魚です。
- ベタ(条件付き): 「闘魚」として有名ですが、冬場でも室温が常に安定して高め(20℃以上推奨)に保てる部屋であれば、ヒーター無しで飼育できる可能性もあります。
これらの魚種を選べば、コーナンやDCMの安いヒーター無しセットをそのまま利用して、熱帯魚飼育をスタートできます。これは初期コストを抑えるための、非常に賢い選択だと思いますよ。
水槽が安いホームセンターとネットの違い
ここまでは主に「小型のスターターセット」の話をしてきました。アクアリウムの「最初の第一歩」としては、ホームセンターのPBセットが非常に強力な選択肢であることが分かりましたね。では、もう少し本格的なサイズ、例えばアクアリウムの「標準サイズ」と言われる「60cm水槽」ではどうでしょうか?ここでは、各社の具体的なPB商品と、ネット通販の代表格「チャーム」との価格差を比較してみます。結論から言うと、買うものが変われば「買うべき場所」も変わってきます。
コーナンの水槽はとにかく安い?
「棚札価格の安さ」を追求するなら、やはりコーナンのPB「LIFELEX おさかな水きれいセット」は外せません。まさに「価格リーダー」ですね。
特に約10Lの「300」モデルは、実店舗で2,000円を切る価格(オンラインでは1,958円+送料)で販売されていることも。これは、水槽・フタ・エアーポンプ・ぶくぶくフィルターという「ハードウェア」の価格としては、市場の最安値帯と言っていいでしょう。
ただし、DCMセットと違って消耗品(餌やカルキ抜き)は一切入っていません。これが「玄人好み」と私が呼ぶ理由です。
初心者がコーナンセットを買う場合の追加購入リスト
もし初心者がこのセットを選ぶなら、以下のものを別途購入する必要があります。
- カルキ抜き(必須)
- 魚の餌(必須)
- 底砂
- 水温計
- (必要なら)バクテリアの素、網、バケツ…
これらを追加すると、総額ではDCMセットと逆転する可能性が非常に高いです。
すでに消耗品を持っているベテランのサブ水槽や、魚の治療・隔離用の水槽として、あるいは「フィルターは自分で選びたいから、とにかくハコだけ安く欲しい」という人向けの、割り切った選択肢とも言えるかもしれません。
DCMは初心者向けセットが充実
DCMの「おさかな水槽セット」は、前述の通り「バリューリーダー」です。Sサイズ(約10L)で約2,700円台、Mサイズ(約15L)で約3,400円台。
コーナンと比べると700円〜1,000円ほど高く見えますが、餌やカルキ抜き、バクテリア、飼育BOOKまで全部入っていることを考えると、初心者が「結局安かった」「楽だった」となるのは、間違いなくDCMのセットかなと思います。
付属のフィルターは「ぶくぶく」と呼ばれる「投げ込み式フィルター」が基本です。これは構造が非常にシンプルで、エアーポンプで空気を送ることで水を循環させ、ろ過と酸素供給(エアレーション)を同時に行う、古くからある信頼性の高い方式です。見た目は少し武骨ですが、初心者には扱いやすいフィルターですね。
「どれを買えばいいか分からない…」と悩む時間を節約し、何も考えずにレジに持っていける安心感。これがDCMセットの最大の価値だと思います。
カインズはデザインと性能を両立
カインズのPB「アクアミックス」は、前述の2社とはちょっと立ち位置が違います。価格はDCMと同等か少し高め(315 PFセットで3,480円)。カインズは純粋な「安さ」競争には参加せず、「品質・デザイン」で差別化を図ろうとしています。
その特徴が「PF=パワーフィルター」です。これは「ぶくぶく(投げ込み式)」とは違い、水中にモーターを設置して水を循環させる「水中フィルター」の一種です。一般的に、投げ込み式よりもろ過能力が高く、そして何よりエアーポンプを使わないため「静音性」に優れる傾向があります。
また、セット内容に「ウレタンマット」が含まれている点も見逃せません。通常、安価なフレーム付き水槽には不要ですが、これを敷くことで、水槽台との水平を保ち、水槽の破損リスクを減らすと同時に、高価なフレームレス水槽のようなスッキリとした見た目を演出できます。
「安すぎる水槽はちょっと不安」「リビングに置くから、ぶくぶく音はちょっと…」という、少しこだわりたい初心者のニーズをうまく捉えようとする戦略が感じられますね。
60cm水槽の価格はネットと比較

さて、ここからがこの記事で最も重要な「落とし穴」かもしれません。「安い水槽=ホームセンター」という常識が通用しなくなるのが、この「60cm水槽」カテゴリです。
60cm水槽クラスになると、ホームセンターのPB商品は(私の知る限り)ほとんど見かけません。なぜなら、在庫スペースを取る、配送コストがかかる、そして何よりGEXやコトブキといった大手ナショナルブランド(NB)の力が非常に強いカテゴリだからです。
店頭に並ぶのは、そのNB製品、特に60cm水槽の超定番「GEX マリーナ600BKS デュアルクリーンセット」(水槽+上部フィルターのセット)が中心になります。(出典:ジェックス株式会社 公式サイト)
このNB製品、実はホームセンターの実店舗やオンラインショップで買うと、かなり割高になるケースが多いんです。
ある時点のオンライン価格で比較してみると、その差は歴然でした。
| 商品名 | 販売店 | 価格目安(税込) |
|---|---|---|
| GEX マリーナ600BKS デュアルクリーンセット | ネット専門店(チャーム 楽天店など) | 約6,900円 〜 7,100円 |
| GEX マリーナ600BKS デュアルクリーンセット | コーナン (eショップ) | 約8,700円 |
| GEX マリーナ600BKS デュアルクリーンセット | DCM (オンライン) | 約8,800円 |
価格に関するご注意
これらの価格は、あくまで私が見つけた時点での一例です。販売店やセールの時期によって大きく変動する可能性があります。購入を検討される際は、必ずご自身で最新の価格を各オンラインショップにてご確認ください。
ご覧の通り、ホームセンターで買うと、ネット専門店より1,800円以上も高くなってしまう可能性があるんです。これは衝撃的ですよね。ホームセンターはNB製品を仕入れて販売する「小売店」ですが、ネット専門店は大量仕入れと販売の仕組みで、より安価に提供できている、ということかなと思います。
60cm水槽セットに関しては、「ホームセンターは安い」という認識は一度リセットしたほうが良さそうです。
ネット通販(チャーム)のメリット
アクアリウム好きにとって「チャーム」(charm)は、ホームセンターと並ぶ(あるいはそれ以上の)重要な購入先です。私も消耗品や専門的な水草用品でお世話になっています。
チャームのメリットは、なんといっても「NB製品の安さ」と「圧倒的な品揃え」です。
先ほどの60cm水槽の価格差が示す通り、標準的なNB製品はホームセンターより安価な場合が多いです。そして品揃え。水槽、フィルター、餌はもちろん、マニアックな水草、流木、石、専門器具、さらには生体(魚やエビ)まで、アクアリウムに必要なものがほぼ全て揃います。
この「ワンストップショッピング」の利便性は絶大です。ホームセンターを何軒もハシゴしなくても、ポチるだけですべてが玄関に届きます。
ネット通販のデメリット
もちろん、デメリットもあります。
- 送料: 多くのショップで「○○円以上で送料無料」となっていますが、水槽のような大型商品や、少額の消耗品だけだと送料がかかり、割高になることもあります。
- 配送破損のリスク: これが一番の懸念ですね。水槽はガラス製品です。配送中に割れてしまうリスクはゼロではありません(もちろん、チャームのような大手は補償体制がしっかりしていますが、交換の手間は発生します)。
- 現物を見られない: 水槽のシリコンの塗り方や、流木・石の形など、現物を見て選びたいものも確認できません。
これらのメリット・デメリットを天秤にかける必要がありますね。
安い水槽をホームセンターで探すコツ
いろいろ比較してきましたが、結局「水槽 安い ホームセンター」と探している私たちは、どこで何を買うのが正解なんでしょうか。
私の結論は、「買うもの」と「目的」に応じて、ホームセンターとネット専門店を使い分ける「ハイブリッド買い分け戦略」のが一番賢い、ということです。
最後に、その戦略をまとめておきますね。
所長おすすめ「ハイブリッド買い分け戦略」

1. 「最初の1台」小型セット(〜30cm)を買うなら… → ホームセンターへGO!
- 現物を見て、その日のうちに持ち帰れる安心感と即時性は最強です。
- とにかくハードを安く! → コーナン (LIFELEX)
- 買い足しなしで簡単に! → DCM (おさかな水槽セット)
- 安くても静音・デザイン重視! → カインズ (アクアミックス)
2. 「60cm水槽セット」(NB製品)を買うなら… → ネット専門店(チャーム)で買う!
- ホームセンターより1,800円以上安い可能性。送料や破損リスクを考慮しても、ネットが最安値になるケースがほとんどです。
アクアリウムは、続けるうちにフィルターを良くしたくなったり、水草(これは私の専門分野ですね!)に手を出したくなったり、どんどん奥深く、そして楽しくなっていく趣味です。
水草を本格的にやりたくなったら、また別の機材(特に照明やCO2)が必要になりますが、それはまた次のお話ですね。
最初から完璧を目指すのもいいですが、まずはホームセンターのお手頃な価格の水槽セットから「お試し」で始めてみる、というのも全然アリだと思いますよ。
ぜひ、ご自身の目的にあった「安い水槽」を見つけて、楽しいアクアライフをスタートさせてくださいね。


