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グッピーの白点病|初期症状とうつるか・水温28℃までの加温とメチレンブルーの表示の確かめ方

ⓘ 広告 ▰ グッピー
白い点だけで決めず行動も見る、水温は28℃まで、同じ水槽は水槽ごと手当て、薬は表示で確かめて1種類ずつ使うという白点病への向き合い方をまとめたスライド

グッピーの白点病|初期症状と原因・安全な治療の進め方

THE AQUA LAB 所長(イラスト)

こんにちは。THE AQUA LAB、運営者の所長です。

グッピーの体やヒレに白い点を見つけると、ほかの魚にうつるのか、どう治せばいいのかと不安になりますよね。

白点病はうつりやすい病気なので、早く手を打ちたいと感じるのは自然なことです。

先に結論をお伝えすると、白い点だけで白点病と決めつけず、まず水温を測るところから始めます。

水温を上げるなら、ヒーターで少しずつ、グッピーの適温の上限にあたる28℃までにとどめます。

白点病は同じ水槽の魚にうつるので、症状の出ていないグッピーも含めて水槽ごと手当てする前提で考えます。

薬は、グッピーや同居の生き物、水草、設備に合うかを製品の表示で確かめ、表示どおりに1種類ずつ使います。

この記事では、薬の発売元やメーカーの解説、国が公開している薬の承認情報、大学や公的研究機関の資料をもとに、グッピーの白点病への向き合い方を整理します。

この記事で理解できることは、次の4つです。

  • グッピーの白点病の初期症状と、白い点に見える別の病気との見分けの目安
  • 白点虫が増える仕組みと、同じ水槽の魚にうつる理由
  • 白い点に気づいたときに最初に確かめる水温・換水・餌の扱い
  • 薬の表示で確かめる対象魚・量・期間・併用の決まり
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グッピーの白点病はどんな病気か

白点病は、白点虫と呼ばれる寄生虫が魚の体に付くことで起きる病気です。

観賞魚の薬の発売元である日本動物薬品の魚病図鑑は、白点虫の学名をIchthyophthirius multifiliis(イクチオフチリウス)と紹介しています。

つまりイクチオフチリウスとは白点虫の正式な名前で、魚の体の表面やえらに取り付いて増える小さな寄生虫のことです。

観賞魚用品メーカーのジェックスは、白点病を伝染力の強い病気とし、金魚やメダカ、熱帯魚などほぼすべての魚に起こりうると説明しています。

フロリダ大学(UF/IFAS)の資料は、治療しないまま放っておくと水槽の魚が全滅することもあると書いています。

公的研究機関の大阪府立環境農林水産総合研究所も、白点虫は表皮の中に潜り込むので駆除しにくく、根気強い治療が要るとしています。

一方で、白い点が見えたというだけで白点病と決められるわけではありません。

この章では、白点病の見え方と行動の変化、白い点に見える別の病気を順に見ていきます。

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白い点の見え方と点より先に出る行動の変化

日本動物薬品の図鑑は、白点病の見え方を「初期では白点がポツポツとみられる程度ですが、重症になると体全面に白点がみられます。」と説明しています。

大阪府立環境農林水産総合研究所の解説でも、体表やひれに白ゴマをふったような白点が見え、えらにも白点が見られることがあるとされています。

フロリダ大学の資料によると、白い点に見える成熟した虫の大きさは0.5~1.0mmほどです。

点そのものと同じくらい大切なのが、行動の変化です。

日本動物薬品は、体をこすりつける、呼吸(えらぶたの動き)が速くなる、水槽の底に沈んで動かないといった行動が見られることもあると書いています。

フロリダ大学の資料も、白い点が現れる前から、かゆがるように体をこする、粘液が増える、弱る、食欲が落ちる、動きが減るといった様子が出ることがあるとしています。

同じ資料は、白い点が肉眼で見えるころには、感染した魚はかなり具合が悪くなっているとも書いています。

えらだけに寄生した場合は白い点が見えないまま多くの魚が死ぬことがあり、白っぽい体色や淡い色の魚では点が目立ちにくいという注意もあります。

体色の白いグッピーを飼っているなら、点よりも先に、こする・呼吸が速い・底でじっとするといった行動に目を向けてください。

◆所長のワンポイントアドバイス

白い点の写真を見比べたいときは、日本動物薬品の魚病図鑑の白点病のページに白点が付いた魚の写真や白点虫が増える流れの図が載っているので参考になります(グッピーと明記された写真ではありません)。

白い点ではなく、ヒレの溶けや体の赤みなど別の場所に症状が出ているときは、ヒレの傷みや泳ぎ方の変化から考えられる病気を並べた記事で当てはまるものを探してみてください。

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白い点に見える別の病気

白点病・ウーディニウム症・エピスティリス症・テトラヒメナ症・リンホシスチス病の見え方を並べ、病名を確定するものではない見分けの目安と添えた表のスライド
白点病と見分けたい白い点の病気

フロリダ大学の資料は、似た見た目の病気がほかにもあるので、白い点だけを診断のよりどころにしないよう書いています(出典:UF/IFAS EDIS「Ichthyophthirius multifiliis (White Spot) Infections in Fish」)。

日本動物薬品の症状から病気をさがすページでも、体に点状のものが付いているときの候補に、白点病のほかウーディニウム症とテロハネルス症が挙がっています。

白っぽいものが付いているときは、エピスティリス症、リンホシスチス病、クリノストマム症、テトラヒメナ症なども候補に並びます。

そのページにも、診療や病気の確定をするものではないという注記があります。

次の表は見分けの目安で、病名を確定するものではありません。

→ 横にスクロールできます

病気 見え方(発売元の図鑑) 見分けのポイント 出典
白点病 初期は白点がポツポツ、重症では体全面に白点 体表・ひれ・えらに付く白い粒で、こする・呼吸が速いなどの行動を伴うことがある 日本動物薬品の魚病図鑑、大阪府立環境農林水産総合研究所
ウーディニウム症 体表やヒレに細かな点 点が細かい/発売元は有効な治療薬はないと説明 日本動物薬品の魚病図鑑
エピスティリス症(ツリガネムシ) 体表やヒレに白点・綿状の付着物 初期の白い粘質の点は、ツリガネムシが集まって付いたもの 同上
テトラヒメナ症 体表やヒレの白化、鱗がはがれる、潰瘍、ふらふら泳ぐ 点より白化や潰瘍として出る/東南アジアのグッピー養殖池での大量死が知られる 同上
リンホシスチス病 皮膚に水ぶくれや腫瘍のような細胞の塊 点というより、ふくらんだ塊として見える 同上

テトラヒメナ症について、発売元の図鑑は有効な治療方法がないと説明しています。

白点病の薬を表示どおりに使っても様子が変わらないときは、別の病気の可能性も考えて、使っている薬の発売元に相談してください。

水カビ病については、日本動物薬品の図鑑が「体表やヒレに綿毛状の付着物」と説明しており、点ではなく綿のようなものが付いて見えることが見分けの目安になります。

綿のようなものが付いていたときの原因の探し方と、塩浴や薬の表示の確かめ方は、白い綿が付いたときの手当てを解説した記事で整理しています。

白点病の原因は白点虫と水温の変化

白点病の直接の原因は、白点虫の寄生です。

ただ、白点虫がいればすぐ発症するとは限らず、魚の抵抗力が落ちる条件が重なったときに出やすいとされています。

ジェックスは、水温の急な低下や上下の変化、水質の悪化などで魚の抵抗力が落ちたときに発症することが多いと説明しています。

フロリダ大学の資料も、白点病はいつでも起こりうるとしたうえで、水温が速く変わる時期に出やすく、魚が過密なときに特に重くなると書いています。

つまり原因を探るときは、白点虫がどこから入ったかと、グッピーが弱るような水温の変化がなかったかの2点を振り返ることになります。

白点虫の生活環(つまり、寄生虫が生まれてから増えるまでの一巡り)の速さは水温で大きく変わり、それが薬の効くタイミングにも関わってきます。

この章では、白点虫の生活環と薬が効く段階、持ち込みと水温の変化という2つのきっかけを順に見ていきます。

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白点虫の生活環と薬が効く段階

魚に寄生する段階、魚から離れて膜の中で分裂するシスト、水中を泳ぐ仔虫の3段階を輪で示し、薬が効くのは泳いでいる仔虫の段階で、水温を上げるのは一巡を早めるためと説明したスライド
白点虫の生活環と薬が効く段階

日本動物薬品の図鑑によると、魚の体で育った白点虫の成熟虫は、やがて魚から離れてガラス面や底砂でシストを作ります。

シストとは、つまり膜に包まれた状態のことで、白点虫はこの中で分裂して仔虫を生み出します。

仔虫とは、つまり生まれたばかりの小さな白点虫のことで、水中を泳いで再び魚に取り付きます。

同じ図鑑は、1匹の成熟虫が24時間以内に数百~数千倍の仔虫に増えると説明しています。

治療について日本動物薬品は、仔虫と、魚から離れてシストを作る前の成熟虫を駆虫する(寄生虫を退治する)ことが目的だとしています。

観賞魚用メチレンブルー液の発売元であるキョーリンの解説も、水中に浮かぶ白点虫にメチレンブルーが付き、光が当たって生じる活性酸素で駆虫する仕組みを紹介し、皮膚の中や膜の中の白点虫には効果がないと書いています。

フロリダ大学の資料は薬が効くのは泳いでいる仔虫だけとし、米国の養殖池向けの大学資料は仔虫とシストの段階としていて、言い方には違いがあります。

どの資料でも、魚の体に白い点として付いている段階は、薬の働く相手に入っていません。

そして、この一巡りの速さは水温で変わります。

日本動物薬品の図鑑は、水温が高いときはサイクル期間が短くなるとしたうえで、「産生される仔虫の数は多くなります。」と書いています。

水温が約20℃なら1週間ほどで一巡するとされ、キョーリンは成熟までの目安を18~20℃で約7日間、23~24℃で約3~6日間としています。

つまり加温は、一巡を早めて薬が効く段階を早く来させるためのもので、白点虫そのものを弱らせるためのものではありません。

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新しい魚や水草の持ち込みと水温の急な変化

白点虫が水槽に入る道筋について、日本動物薬品は、新しく魚や水草を入れたときに一緒に持ち込んで発生するケースが多いと説明しています。

ジェックスも、新しく購入した魚や、魚を運んできた水から白点虫が入ることを主な原因に挙げています。

東南アジアから韓国に輸入された観賞魚15種を調べた論文では、白点虫が最も多く見つかった寄生虫で、著者らは熱帯の観賞魚に適切な検疫を取り入れるよう提言しています。

検疫とは、つまり新しく迎えた魚を別の水槽でしばらく飼い、病気が出ないかを見てから本水槽に移すことです。

フロリダ大学の資料は、多くの観賞魚に必要な温かい水温では輸送から1~3週間後に発症することが多いとして、新しい魚には最低30日の検疫を勧めています。

魚を運んできた水から白点虫が入ることもあるので、袋の水の扱いを含めた迎え方はグッピーの水合わせのやり方と時間の目安で確かめておくと安心です。

もう一つのきっかけが、水温の変化です。

ジェックスの冬の病気の解説は、白点病を水温が下がって魚が弱ったときにかかりやすい病気として紹介しています。

大阪府立環境農林水産総合研究所は、白点病は20℃前後で発生しやすいので、この水温帯をできるだけ避けるよう説明しています。

ヒーターが止まっていなかったか、換水で冷たい水が入らなかったか、冬に室温が下がっていなかったかを振り返ってみてください。

白点病は同じ水槽のグッピーにうつるのか

結論から言うと、白点病は同じ水槽のグッピーにうつる病気です。

フロリダ大学の資料は、白点病は伝染力がとても強く、ほかの生き物を仲立ちにせず魚から魚へ急速に広がると説明しています。

魚から離れた白点虫は水槽の中で増え、泳ぎ出した仔虫が別の魚に取り付くので、同じ水を共有しているだけで感染の機会が生まれます。

日本動物薬品のよくある質問でも、肉眼で見えなくても飼育水の中には病原体が多数発生していると説明されています。

フロリダ大学の資料は、白点病を生き延びた魚も感染源になりうると書いています。

グッピーと近縁のブラックモーリーを使った研究でも、一度感染した魚についた抵抗性は不完全だったと報告されています。

つまり、症状のある魚だけを見るのではなく、水槽全体を一つの単位として考えることが大切です。

ここでは、同じ水槽の魚の扱い、器具や死んだ魚の扱い、人への感染について整理します。

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同じ水槽の魚は感染している前提で考える

日本動物薬品のよくある質問は、白い点が出た魚と同じ水槽の魚について「他の魚はまだ無症状感染の状態です。」と説明しています。

無症状感染とは、つまり白点虫が付いていても、まだ白い点や行動の変化として表に出ていない状態のことです。

そのため同じ回答では、基本的にはほかの魚と一緒に薬を使うよう勧めています。

隔離とは、つまり病気の魚を別の容器に移して、ほかの魚と水を分けることです。

日本動物薬品は、病気の魚を隔離して治療する場合は元の水槽にも同じように薬を使うよう書いています。

キョーリンのメチレンブルー液の解説は、隔離水槽で治療し、元の水槽には白点虫が潜んでいる場合があるので3分の2程度の水替えをする方法を紹介しています。

どちらの方法を取る場合も使う薬の表示の範囲で進め、元の水槽を手当てしないまま魚だけを戻すことは避けます。

器具の扱いにも注意が要ります。

フロリダ大学の資料は、消毒していない網やサイフォンホースなどの器具を水槽の間で共用しないよう書き、感染した魚に触れた水草なども白点虫を運ぶおそれがあるとしています。

日本動物薬品も、水槽が複数あってもほかの水槽へ水草を移植しないよう呼びかけています。

死んだ魚を見つけたら、すぐに取り出してください。

フロリダ大学の資料は、魚が死ぬと成熟虫がすぐに魚から離れ、水槽の中で増え始めると説明しています。

人への感染については、米国の養殖池向けの大学資料が、白点虫は人に感染しないため健康上のリスクはないと書いています。

◆所長のワンポイントアドバイス

網やホースは水槽ごとに分けて使うと、治療中の水槽から別の水槽へ白点虫を運ぶ心配を減らせます。

白い点に気づいたら最初に確かめること

白い点に気づいたとき、最初にやることは水温を測ることです。

白点虫の一巡りの速さは水温で変わり、フロリダ大学の資料も、治療の間隔を決めるうえで水温の役割が大切だと書いています。

白点病は水温の急な低下や上下の変化をきっかけに出やすいので、水温を見ればヒーターの故障や換水時の温度差といった原因の手がかりもつかめます。

次に、水を整えます。

日本動物薬品は治療の方法として、水を2分の1~3分の1程度取り替えてから、対象の薬で薬浴すると説明しています。

薬浴とは、つまり薬を溶かした水に魚を入れて治療することです。

水質の数値について、製品の表示で測定が求められているのは、調べた範囲ではグリーンFクリアーのpHの条件だけでした。

それでも、フロリダ大学の資料は薬の選び方が水質や魚の種類、飼育設備で決まると書いており、水の状態を知ることは薬選びの前提になります。

この章では、水温の測り方と上げ方、換水・エアレーション・餌の扱いを順に見ていきます。

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水温を測る|上げるなら26〜28℃まで徐々に

まず水温計で、今の水温を確かめます。

いつもより低ければヒーターの故障や設定のずれを、換水の直後なら足した水との温度差を疑ってみてください。

日本動物薬品の図鑑は、水温を上げることも有効だとして「26~28℃程度」という目安を示しています。

白点虫のライフサイクルが短くなり、薬の効きが高まるためだと説明されています。

同じ図鑑は、急な水温の変化は魚のストレスになるので、上げる場合は「ヒーターを使って徐々に」行うよう書いています。

日本動物薬品のよくある質問も、一般に25~28℃くらいが薬の使用に適した水温で、多くの熱帯魚の飼育適温に一致するとしています。

グッピーの側から見ると、キョーリンはグッピーの適温を「21〜28℃」としています。

スペクトラム ブランズ ジャパン(旧テトラ ジャパン)の解説も、水温は20~26℃と幅広く、繁殖時は25~26℃に保つよう勧めています。

そこでこの記事では、発売元の加温の目安とグッピーの適温が重なるところをとって、28℃を上限にします。

28~30℃という数字を見かけることもありますが、これはジェックスの金魚の解説にある数字で、グッピーにそのまま当てはめるものではありません。

スペクトラム ブランズ ジャパンの以前のページにあった、28℃ほどに保てば治せるという趣旨の記述も、今のページでは薬浴での治療の説明に置き換わっています。

米国の養殖池向けの大学資料には33℃で魚が死んだ例もあり、水温を上げるだけで白点病が止まるとは言えません。

水温と光で避けたいこと

グッピーの適温の上限(28℃)を超える30℃まで、水温を上げることは避けます。

ヒーターの設定を一気に上げたり、冷たい水を一度に足したりする急な変化も避けます。

メチレンブルーで薬浴するときに、照明を消して水槽を覆うような遮光はしません。

メチレンブルー液の発売元は光が当たることで効く仕組みを説明し、直射日光や強い光を避けた「適度に明るい場所」に置くよう書いています。

水温を少しずつ上げるときは、サーモスタットとヒーターが一体になったタイプのように温度を設定できるヒーターがあり、使える水槽の大きさや設定できる温度の範囲は製品の表示で確かめてください。

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水質と換水・エアレーション・餌の扱い

水温を確かめたら、次は換水です。

治療前の換水の量は資料によって違い、日本動物薬品は2分の1~3分の1程度、ジェックスの金魚の解説は3分の2程度としています。

キョーリンは隔離したあとの元の水槽について3分の2程度、スペクトラム ブランズ ジャパンのグッピーの解説は飼育水をすべて替えて水槽や底砂、ろ過器を掃除するよう書いています。

この記事では一つの数字に丸めず、薬の発売元である日本動物薬品の2分の1~3分の1を基本にします。

足す水は、キョーリンのグッピーの換水の説明にある「カルキを抜いた水道水(水温を合わせたもの)」を使い、水温差をつくらないようにします。

ただ、カルキ抜きなどの水質安定剤は薬と併用しないよう表示している製品があるので、治療中に使ってよいかは使う薬の発売元に確かめてください。

換水の手順そのものは、グッピーの水換えの頻度と量、手順をまとめた記事で詳しく説明しています。

pHについては、グリーンFクリアーの表示に「pH5.5以下の飼育水では、二酸化塩素が過剰に遊離することから使用しないこと。」とあります。

換水でpHが急に動かないようにする考え方は、グッピーに適したpHの目安と急変を防ぐ水換えの手順を参考にしてください。

フロリダ大学の資料は、薬と合わせて1日おきに水槽を掃除すると、ゴミに付いたシストを仔虫が出る前に取り除け、再感染を防ぐ助けになると書いています。

エアレーションについて、キョーリンはメチレンブルーが作用するときに酸素を使うのでエアレーションをするよう説明しています。

観賞魚用メチレンブルー液の表示も、ろ過器を使うと効果が下がるので薬浴中はエアーを使うよう定めています。

置き場所は、先ほどの注意のとおり直射日光や強い光を避けた明るいところにします。

エアレーションの考え方は、グッピーにエアレーションが必要かを見極める基準で詳しく説明しています。

餌は止めずに、量を減らして与えます。

日本動物薬品のよくある質問は、治療中の魚にもエサを与え、量は普段より少なめにし、食べ残しは速やかに取り除くよう書いています。

ジェックスも薬浴中は控えめにエサやりをするよう説明しているので、普段の量はグッピーの餌やりの回数と量の決め方を目安に、そこから減らしてください。

薬はグッピーと水槽への適合を表示で確かめて使う

白点病の薬を選ぶときは、薬の名前や評判より先に、グッピーと水槽の生き物・水草・設備に合うかを表示で確かめます。

ここで確かめる表示とは、動物用医薬品としての承認内容のことです。

動物用医薬品とは、つまり動物の病気の治療などに使うことを国に認められた薬のことです。

製品ごとに、効能効果(つまり、どの病気に使えるか)と用法用量(つまり、どれだけの量をどう使うか)が決められています。

農林水産省の動物用医薬品等データベースで効能効果に白点病を含む製品を調べると、まだい向けの1製品を除いて観賞魚用は14製品でした。

このうち対象魚に「淡水性熱帯魚」と明記しているのは観賞魚用メチレンブルー液だけで、ほかは「観賞魚」という広い書き方です。

グッピーは淡水の熱帯魚で、キョーリンもグッピーの飼い方を熱帯魚の区分に載せています。

観賞魚用トロピカルゴールドは、名前に反して対象が「観賞魚(金魚、錦鯉)」に限られていて、グッピーは表示の対象外です。

量についても、表示には用法・用量を厳守するよう求める一文が入っている製品があります。

米国の養殖池向けの大学資料も、必要な量より多いと魚を死なせたり弱らせたりし、少ないと寄生虫を駆除できないことがあると書いています。

ここからは、製品ごとの量と期間の違い、水草やエビ、ろ材、殺菌灯、併用の決まりを見ていきます。

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白点病を表示した薬と製品ごとの量・期間の違い

対象魚・用法用量・薬浴期間を製品の表示で確かめる点と、観賞魚用メチレンブルー液・グリーンF・グリーンFリキッドの表示の量の違いを例として並べたスライド
薬の選び方と表示の確認

この表は使える薬の一覧ではなく、表示の違いを並べたものです。

→ 横にスクロールできます

製品名(製造販売業者) 対象魚の表示 量・期間の表示 出典
メチレンブルー水溶液(アダプトゲン製薬、発売元 日本動物薬品) 観賞魚 10mLを水約40~80Lの割合/薬浴期間は5~7日が目安/改善がなければ用法どおり再投薬 動物用医薬品等データベース
観賞魚用メチレンブルー液(リケンベッツファーマ、発売元 キョーリン) 観賞魚(金魚、錦鯉、淡水性熱帯魚) 通常は10mLを水約40~80Lの割合(短時間反復薬浴は10mLを水3~4Lの割合という別の用法もあり、時間・回数は表示に記載なし) 同上
グリーンF(アダプトゲン製薬) 観賞魚 水30~40Lあたり5gを徐々に加える/週余にわたる連続投与はしない 同上
グリーンFリキッド(アダプトゲン製薬) 観賞魚 5mLを水6~7.5Lに/薬浴期間は5~7日が目安/改善がなければ用法どおり再投薬 同上
ニューグリーンF(アダプトゲン製薬) 観賞魚 水約50Lに5g/薬浴期間は5~7日が目安/改善がなければ飼育水を1/2~1/3替えて再投薬 同上
グリーンFクリアー(アダプトゲン製薬) 観賞魚 100mLを飼育水200Lに加えて7日間薬浴 同上
アグテン(アダプトゲン製薬) 観賞魚 飼育水100Lに10mL(薬浴期間の記載なし) 同上
アグテンパウダー(アダプトゲン製薬) 観賞魚 2gを水30~100Lの割合/3~5日が目安/改善がなければ飼育水を1/2~1/3替えて再投薬 同上
フレッシュリーフ(アダプトゲン製薬) 観賞魚 2gを水30~100Lの割合/3~5日が目安/再投薬は換水後 同上
ヒコサンZ(キンコウ物産) 観賞魚 飼育水100Lに10mL/1~2日後に改善がなければ換水して同様に添加 同上
観賞魚用マイトグリーン液(リケンベッツファーマ) 観賞魚 飼育水100Lに10mL(期間の記載なし) 同上
魚病薬 サンエース(リケンベッツファーマ、発売元 キョーリン) 観賞魚 水50Lに1日目15mL・2日目15mL・3日目20mLで3日間薬浴/期間のあとは効果の有無にかかわらず繰り返さない 同上
観賞魚用トロピカルゴールド(リケンベッツファーマ) 観賞魚(金魚、錦鯉) グッピーは表示の対象外のため省略 同上
アマゾン グリーン(アマゾン・カンパニー) 観賞魚 飼育水5Lに10mL 同上

同じメチレンブルーでも、表示の有効成分はメチレンブルー水溶液が100mL中0.82g、観賞魚用メチレンブルー液が180mL中1gと違います。

10mLあたりに直すと約82mgと約56mgになり、同じ10mLを水約40~80Lという割合でも、溶ける成分の量は同じではありません。

製品を替えたときは、量をその製品の表示で計算し直してください。

表のとおり、観賞魚用トロピカルゴールドの対象魚は金魚と錦鯉で、グッピーは含まれていません。

名前の似たグリーンFゴールド(顆粒・リキッド)は、データベースで効能効果に白点病を含む製品には入っていません。

日本動物薬品の図鑑には薬の効き目が続く期間の目安表もありますが、表示の薬浴期間とは別のものなので混ぜて考えないようにします。

白い点が消えたあとについて、日本動物薬品は、目に見えない仔虫が寄生している場合があるので油断せずに数日は様子を見るよう書いています。

キョーリンも、隔離水槽で治療した魚は完治後に「3日間の経過観察」をしてから元の水槽へ戻す流れを示しています。

ただし、様子を見ることと薬浴を延ばすことは別で、薬浴の期間は表示に従い、表示にない延長はしません。

発売元の解説と製品の表示で使い方が違って見えるときは表示を優先し、発売元に問い合わせてください。

製品ごとの対象魚や用法用量、使用上の注意は、国のデータベースで確かめられます(出典:農林水産省 動物医薬品検査所「動物用医薬品等データベース」)。

薬を使う前に表示で確かめたいこと

対象魚が金魚や錦鯉などに限られておらず、グッピーが含まれる書き方になっているかを確かめます。

水量あたりの量と、薬浴期間・再投薬の条件を確かめます。

ほかの薬や水質安定剤との併用が禁じられていないかを確かめます。

水草・紫外線殺菌灯・活性炭などのろ材・pHについての条件を確かめます。

使う人の防護と、使い終わった薬液の処理の方法を確かめます。

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水草・エビ・ろ材・殺菌灯と併用してはいけない組み合わせ

水草・エビ・貝、ろ材と殺菌灯、エアレーションと照明、餌の与え方、ほかの薬との併用の5つについて表示に従う注意をまとめたスライド
薬浴中の水槽環境の注意点

薬の表示には、魚以外のものについての決まりも書かれています。

水草は、メチレンブルー水溶液やグリーンFリキッド、観賞魚用メチレンブルー液の表示が、枯れることがあるとして薬液に入れないよう定めています。

グリーンFクリアーとアグテンの表示は、植えたばかりの水草と赤系の水草には使わないこととしています。

日本動物薬品のよくある質問には水草を枯らしにくい薬の案内もありますが、表示の条件と重ねて読み、表示を優先してください。

エビや貝は、薬浴する水に入れないようにします。

多くの製品の表示が観賞魚以外に使わないよう定めていて、ヒコサンZの表示は貝類に使わないことをはっきり書いています。

エビや貝を別の容器に移すか、魚のほうを隔離水槽で薬浴するかのどちらかにしてください。

ろ材では、活性炭とゼオライトに注意します。

多くの製品の表示は活性炭やゼオライトを取り除いて使うよう定めていて、キョーリンのグッピーの飼い方でも活性炭の製品が紹介されているので、使っているろ材を確かめておきます。

ろ過器は、観賞魚用メチレンブルー液やマイトグリーン液、サンエースの表示が、効果が下がるので薬浴中はエアーを使うよう定めています。

日本動物薬品は治療中もフィルターを動かしたままでよいとしつつ、ほとんどの観賞魚用治療薬はろ過細菌に影響を与えると書いており、ろ過の扱いは製品によって違います。

紫外線殺菌灯を付けた水槽では、グリーンFクリアーとアグテンの表示が使わないこととしています。

併用について、メチレンブルーの2製品やグリーンFリキッド、サンエースの表示はほかの薬を加えて使わないこととし、グリーンFやアグテンなど多くの製品は水質安定剤との併用も避けるよう定めています。

塩について、キョーリンはメチレンブルー液の解説で「0.5%塩水浴との併用」を取り上げ、グッピーなどで一般的に行われていると説明しています。

一方で、同じ製品の表示には「本剤には他の薬品を加えて使用しないこと。」とあります。

塩を加えてよいかは、使う薬の発売元に確かめてから判断してください。

使い終わった薬液は、グリーンFクリアーの表示のように河川や湖沼などへ直接流さず、グリーンFなら日光の下に1日置いてから捨てるなど、表示どおりに処理します。

使う人の安全として、観賞魚用メチレンブルー液の表示は防護メガネやマスク、手袋などの着用を求め、マラカイトグリーンを含む製品の表示には実験動物で発がん性や遺伝毒性が否定できないという評価が記されています。

治療中に毎日見ておきたいこと

水温がいつもの設定どおりで、28℃を超えていないかを確かめます。

エアレーションが止まっていないかを確かめます。

食べ残しの餌があれば取り除き、死んだ魚がいればすぐに取り出します。

体をこする、呼吸が速い、底でじっとするといった行動が増えていないかを見ます。

フロリダ大学の資料は、回復中の魚は弱っていて細菌の二次感染にかかりやすいので、よく観察するよう書いています。

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グッピーの白点病に関するよくある質問(FAQ)

メチレンブルーはグッピーに使えますか?

観賞魚用メチレンブルー液は対象魚に淡水性熱帯魚を明記しており、メチレンブルー水溶液は「観賞魚」と表示しています。

ただし2製品は有効成分の濃さが違うので、量はそれぞれの表示に従ってください。

使うときは水草を薬液に入れず、エアレーションをしながら、直射日光や強い光を避けた明るい場所に置きます。

塩だけで治りますか?

塩だけで治るとは言えません。

米国の養殖池向けの大学資料には、白点虫が3 ppt(水1Lあたり3g)や5 pptの塩分に耐えた例が載っています。

グッピーがどこまで塩分に耐えられるかを示す一次資料は見当たらないため、この記事では濃度を示しません。

薬と塩を一緒に使うかどうかは、使う薬の発売元に確かめてから判断してください。

水温を30℃まで上げてもいいですか?

おすすめしません。

キョーリンはグッピーの適温を「21〜28℃」とし、日本動物薬品が示す加温の目安も「26~28℃程度」です。

28~30℃はジェックスの金魚の解説にある数字で、グッピー向けの数字ではありません。

上げるときはヒーターを使って徐々に、28℃までにとどめてください。

白い点が消えたら薬浴をやめていいですか?

白い点が消えたかどうかではなく、製品の表示の薬浴期間を目安にしてください。

日本動物薬品は、白い点が消えても目に見えない仔虫が寄生している場合があるとして、数日は様子を見るよう書いています。

表示にない期間の延長や繰り返しはしません。

キョーリンは、白点虫が体から離れたあとに体に穴が空き、浸透圧の調整に体力を使って死ぬことがあると説明しているので、治療後もしばらくは毎日様子を見てください。

白点病は人にうつりますか?

米国の養殖池向けの大学資料は、白点虫は人に感染しないため、人の健康へのリスクはないと説明しています。

ただし薬には使う人に手袋やマスクなどの着用を求める表示があるので、扱うときは表示どおりに身を守ってください。

まとめ|白点病は水温から確かめ、表示どおりの薬で水槽ごと手当てする

グッピーの白点病について、要点をまとめます。

  • 白い点だけで白点病と決めず、こする・呼吸が速いといった行動や似た病気もあわせて見る
  • 最初に水温を測り、上げるならヒーターで徐々に、グッピーの適温の上限の28℃までにとどめる
  • 換水は薬の発売元が示す2分の1~3分の1程度を基本にし、足す水は水温を合わせる
  • 同じ水槽の魚は感染している前提で水槽ごと手当てし、網や器具は水槽の間で共用しない
  • 薬はグッピーと同居の生き物・水草・設備への適合を表示で確かめ、表示どおりに1種類ずつ使う
  • 餌は止めずに少なめに与え、メチレンブルーを使うときはエアレーションを続ける

ジェックスが書いているように、同じ治療をしても効果の出る魚と出ない魚がいます。

手当てを尽くしても回復の途中で弱ってしまう魚がいることは、あらかじめ心に留めておいてください。

表示にない使い方や迷うことがあれば、使っている薬の発売元(製品の問い合わせ先)に相談してください。

あなたのグッピーの様子を毎日よく見ながら、一つずつ落ち着いて進めていきましょう。

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