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メダカが急に死ぬ原因は?次々死ぬときに確かめる水質・水温・酸欠と薬の前の判断

ⓘ 広告 ▰ メダカ
水草の入った水槽の写真に、メダカが急に死ぬ原因と連続死を止めるための確認手順のタイトルを添えた表紙のスライド

メダカが急に死ぬ原因は?連続死を止めるための確認手順

THE AQUA LAB 所長(イラスト)

こんにちは。THE AQUA LAB、運営者の所長です。

昨日まで元気に泳いでいたメダカが、朝になったら急に死んでいて、次の日にもまた1匹と続くと、何が起きているのか不安になりますよね。

水は透明で見た目は何も変わらないのに、ポツポツと数が減っていくこともあります。

先に結論をお伝えすると、メーカーの解説では、急に死んだように見えても前兆が出ていることが多いとされる一方で、原因がはっきりしないこともあります。

そのため最初にするのは、死んだ個体を取り出し、残ったメダカのサインと水温・水質を確かめることです。

残ったメダカに鼻上げ、つまり水面で口をパクパクさせる様子が見られるときは、原因探しより先に酸素を入れます。

薬は、病気の症状が見えてから、病名に合うものを製品表示どおりに使う、という位置づけで考えます。

この記事では、メダカが次々死ぬときに確かめたい水質・水温・導入直後のストレスと、むやみに薬へ進まないための判断軸を、メーカーの解説や薬の製品表示をもとに整理します。

なお、生まれて間もない針子(稚魚)が死んでしまう場合は、この記事では扱わず、別の記事でまとめています。

この記事で理解できることは、次の4つです。

  • メダカが急に死んだときに最初にする手当てと確認の順番
  • 鼻上げが出ているときに酸素を先に入れる理由と、病気との見分け
  • 水質・水温・導入直後のストレスで確かめるポイント
  • 薬へ進む前に確かめることと、薬を選ぶときの判断軸
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メダカが急に死んだら:最初の手当てと確認の順番

メダカが死ぬ原因は1つとは限らず、見ただけで言い当てるのは難しいものです。

ジェックスのメダカの病気の解説(専門店の店主が監修)でも、メダカが死んでしまうときは「その原因がはっきりとわからない事が多く」と書かれています。

一方で、メーカー各社の解説には、水質、水温、酸欠、新しく迎えたときの慣らし方といった、確かめる項目がくり返し出てきます。

ただ、どの順番で確かめるかを決めた資料は見当たらず、たとえばジェックスのメダカのページには、水温の急な変化を先に挙げ、そのあと水質やエサの量、飼育の密度を確かめるよう書いたものもあります。

そこで、この記事の確かめる順番は、各社の説明をもとにこの記事で並べたものと考えてください。

まず死んだ個体を取り出して残ったメダカのサインを見て、水温と水質を測り、そのうえで水質、水温の変化、導入直後のストレスの順に原因を振り返る、という流れです。

ただ1つ、残ったメダカに鼻上げが出ているときだけは、この順番より先に酸素を入れます。

この章では、最初の手当てと、鼻上げを見たときの動き方を整理します。

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死んだ個体を取り出し、残ったメダカのサインを見る

死んだメダカを見つけたら、まずは網などでそっと取り出します。

スペクトラム ブランズ ジャパン(テトラ)は、魚などの生き物の死骸を見つけたら「すぐに水槽から取り出し」、腐敗などによる水質の悪化を防ぐことを大切なポイントに挙げています。

ジェックスは金魚について、死ぬ前にサインを出していることが多く「本当の意味での突然死はあまりありません」と説明しています。

ジェックスの観賞魚全般のコラムも、大きな病気に突然かかることはないとして、鼻上げ、餌を食べない、群れから離れて泳ぐといった初期症状の例を挙げています。

メダカについては、ジェックスが変化の現れるところとして「エサの食べ方」を挙げ、いつもより食べる勢いがなくなったら体調が悪くなるサインだとしています。

キョーリンも「落ち着きがない・食欲がない・呼吸が速い」などを、水の汚れで苦しんでいるサインとしています。

ただし、見た目のサインだけで原因や病名を決めることはできません。

症状から病気をさがせる日本動物薬品のサイトも、診療や病気を確定するものではないと断っています。

さらにメダカについては、環境の良し悪しに関わらず、さまざまな対策をしても体調が戻らないことがあるとされています。

原因がつかめないこともあると知ったうえで、確かめられることから順に進めていきましょう。

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鼻上げが出ていたら酸素を先に:酸欠と病気の見分け

鼻上げが出ていたらエアレーションで酸素を補い、水温を測り、続くなら体の様子と水質を確かめる順番と、鼻上げは病気でも出ることを示したスライド
鼻上げが出ているときの緊急対応

残ったメダカが水面で口をパクパクさせる鼻上げをしているときは、ほかの確認より先に酸素のことを考えます。

ジェックスは金魚の鼻上げについて、水面に何もないのに3分以上パクパクしていたら注意するよう書いています。

原因には、水の中の酸素が足りないことと、水質の悪化の2つが挙げられています。

そのうえで、酸素が足りないときは「早急にエアレーションを施して改善させましょう」としています。

エアレーションとは、つまりエアーポンプなどで水の中に空気を送り込むことです。

メダカについても、ジェックスは高い水温そのものが苦手なのではなく「酸素が足りなくなることでダメージを受けます」と説明しています。

ジェックスのメダカの解説を監修する専門店の店主も、梅雨明けのころは水腐れ(水が傷むこと)や酸欠で「一容器全滅」も想定されるとしています。

溶存酸素とは、つまり水の中に溶け込んでいる酸素のことです。

神奈川県の資料には「酸素の溶解度は、水温が高くなると小さくなる」とあり、水温ごとに水に溶けることのできる酸素の量(飽和溶存酸素量)の表が載っています(出典:神奈川県『DO(溶存酸素)の分析』)。

1気圧で塩化物イオンがない場合の値として、20℃で8.84mg/L、25℃で8.11mg/L、30℃で7.53mg/L、35℃で7.04mg/Lと示されています。

ジェックスも、水温20℃と比べて35℃では溶け込む酸素の量が「約2割も減ってしまいます」と書いています。

ただし、これは水に溶けることのできる量の上限の話で、メダカが何mg/Lで危なくなるかを示した数字ではありません。

夜については、テトラが、水草は昼間は酸素を作る一方で「夜間はメダカと同じように呼吸をする」ため、酸欠になることもあると説明しています。

テトラは、容器いっぱいにメダカを入れると酸欠を起こすことがあるとも書いています。

一方で、鼻上げは酸欠だけのサインではありません。

日本動物薬品は、水面近くでパクパクする症状を、エラに寄生を受けたり、エラの働きが落ちたりして酸欠になっているときにみられるものとしています。

疑われる病気としては、ギロダクチルス症やカラムナリス症、水カビ病、白点病などが挙げられています。

鼻上げを見たら酸素を入れるのを先にしつつ、それだけで原因を酸欠と決めつけないようにしましょう。

鼻上げを見たら、原因を探す前に次の3つを進めます。

1つ目は、エアレーションで水に空気を送り、酸素を補うことです。

2つ目は、水温を測り、高くなっていないかを確かめることです。

3つ目は、酸素を入れても鼻上げが続く場合に、エラの病気や水質の悪化も疑い、体の様子と水質を確かめることです。

エアレーションの強め方など、応急処置の詳しい手順はメダカ・金魚の酸欠応急処置と鼻上げの見分け方にまとめています。

確認①水質:水が透明でも有害物質はたまる

酸素の心配がひとまず落ち着いたら、次は水質を確かめます。

日本動物薬品は「メダカの飼育でもっとも注意すべき点は水質と水温です」としています。

ジェックスも、金魚が突然死する原因の1つ目に水質の悪化を挙げ、有害な物質の中毒で死亡する可能性があると説明しています。

やっかいなのは、こうした有害な物質が目に見えないことです。

テトラは、水がきれいに見えても、目には見えない有害な成分がたまっていることがあるとしています。

キョーリンも、毒性のある物質は無色透明なので、水が透明でも危険な水のときがあると書いています。

水の見た目がいつもどおりでも、それだけでは水質に問題がないとは言えないということです。

この章では、有害な物質を数字で確かめる方法と、水道水の消毒成分の抜き忘れ、立ち上げ直後の水槽という見落としやすい2つの場面を見ていきます。

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アンモニア・亜硝酸は試験紙や試薬で測る

アンモニア・亜硝酸、水道水のカルキ、立ち上げ直後の水槽という、水が透明でも見落としやすい3つの要因を示したスライド
水質は目に見えない有害物質から確かめる

アンモニアは、つまりメダカのフンやエサの食べ残しから出る、毒性の強い物質です。

亜硝酸は、つまりそのアンモニアをろ過のバクテリアが変化させてできる物質で、こちらにも毒性があります。

ジェックスはメダカの泳ぎ方の解説で「上下に激しく泳ぐなら、アンモニア・亜硝酸中毒の可能性があります」としています。

原因として挙げられているのは、エサの与えすぎ、数の多さ、水質の悪化で、水換えをするか数を減らすよう案内されています。

エサについては、ジェックスが、胃のないメダカや金魚に旅行前にエサを多めに与えると、水質の悪化で帰宅後に全滅していることも少なくないとしています。

テトラも、屋外で人工のエサを大量に与え、消化不良で死なせてしまうことが珍しくないと書いています。

こうした物質は目で見えないため、テトラは、アクアリウム用の試験紙や試薬でアンモニアや亜硝酸塩などの有無を調べる方法を紹介しています。

たとえばテトラの亜硝酸試薬の製品ページには「亜硝酸塩濃度を0.8mg/l以下に維持することが大切です」とあります。

これはその試薬の説明としての目安で、メダカにとって安全か危険かの境目を示した一般の基準ではありません。

数値が高かったときに換える量の考え方は、水温の章で整理します。

水質で確かめたい項目を、見方と出典ごとにまとめると次のとおりです。

表には、次の見出しで扱うカルキ、つまり水道水の消毒に使われている塩素の確認も入れています。

→ 横にスクロールできます

確かめる項目 見方 出典
アンモニア 試験紙や試薬で測る、フンやエサの食べ残しから出る、上下に激しく泳ぐときは中毒の可能性がある ジェックス(メダカの泳ぎ方)、テトラ(水質の調べ方)
亜硝酸 試験紙や試薬で測る、水が透明でも濃度が高いと弱っていく(金魚の説明)、目安の数字は使う製品の説明に沿って読む ジェックス(金魚の鼻上げ)、テトラ(亜硝酸試薬)
カルキ(塩素) 水換えや足し水に使った水道水のカルキを抜いたかを振り返る、水道水には蛇口で塩素が残るよう定められている 東京都水道局、キョーリン、テトラ
立ち上げ直後 容器を立ち上げてからの日数を振り返る、バクテリアが定着していないとアンモニアが多くなる 日本動物薬品、キョーリン

アンモニアが亜硝酸を経て分解されていくしくみや、その期間は水槽のアンモニア分解の仕組みと期間で詳しく解説しています。

アンモニアを数字で確かめたいときは、テトラのアンモニア用テスト試験紙のように、その項目を測れる試験紙があります。

亜硝酸やpHもまとめて見たいときは、複数の項目を測れる試験紙と組み合わせて使ってみてください。

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カルキ抜き忘れと立ち上げ直後の水槽

見落としやすい水質の原因の1つ目は、水道水のカルキです。

東京都水道局によると、日本の水道水は法令により、蛇口で検出される塩素の濃度(残留塩素濃度)を0.1mg/L以上に保つよう定められています。

キョーリンは「水道水に含まれるカルキはメダカにとって有害なんだ」と書いています。

テトラも、弱い個体はカルキや水道水に含まれる重金属などの成分によって体調を崩し、死んでしまうこともあるとしています。

テトラはメダカの水換えについて、水換え用の水はカルキを抜いて水温を合わせるよう案内しています。

水換えや足し水のときに、カルキを抜かないまま水道水を入れていなかったか、振り返ってみてください。

カルキ抜きの量や待ち時間は、メダカのカルキ抜きの選び方と必要な量・待ち時間で詳しくまとめています。

2つ目は、容器や水槽を立ち上げたばかりの時期です。

日本動物薬品は、立ち上げたばかりの水槽ではバクテリアが定着していないため、毒性の高いアンモニアが多くなるとしています。

キョーリンによると、バクテリアは2〜3週間くらいかけて、ろ材の中や砂利の中に自然に発生します。

テトラは、カルキを抜いた水でろ過装置を動かし、魚を入れずに2日〜1週間ほど水を循環させるのが理想的だとしています。

容器を用意してすぐにメダカを入れ、そこから数週間のうちに続けて死んでいる場合は、この時期に当たっていないかを思い出してみてください。

確認②水温:急な温度差がなかったか

水質と並んで確かめたいのが、水温です。

水温で見たいのは、今の温度が高いか低いかだけでなく、短い時間で温度が大きく変わる場面がなかったかどうかです。

日本動物薬品は、屋外で飼われることの多いメダカについて、容器の水が少ないため環境の影響を受けやすく、ゲリラ豪雨や猛暑などによる急な水質の変化で体調を崩すことがあるとしています。

ジェックスの監修者も、メダカが病気になるきっかけとして、季節の変わり目や、水換えのときの網の扱いなどを挙げています。

水換えや足し水、雨、季節の変わり目、夏の暑さは、どれも水温が急に動くきっかけになります。

ただし、何℃から危ないかという数字は、出典によって食い違っています。

この章では、1つの数字に丸めず、出典ごとの説明を並べながら、温度差が生まれる場面を振り返ります。

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水換え・足し水の温度差と、換える量

ジェックス、日本動物薬品、キョーリン、テトラの水換えの目安と場面を並べ、カルキを抜いて水温を合わせた水を使うことを示した表のスライド
水換えの目安は出典ごとに違う

水温の急な差が生まれやすいのが、水換えと足し水です。

ジェックスは金魚について、水温の急激な変化として「プラスマイナス2度以上」を挙げ、突然死につながる場合があるとしています。

これは金魚についての説明で、メダカ専用の数字ではない点に注意してください。

メダカについては、テトラが、足し水などで水温や水質を合わせないと、急な水の変化についていけず死んでしまうことがあるとしています。

ジェックスの監修者も、水を換えたときに水温合わせを怠ると白点病にかかると書いています。

一度に換える量の目安も、出典と場面によって違います。

→ 横にスクロールできます

出典 換える量 書かれている場面 出典名
ジェックス 1/3程度 エサを食べる勢いが落ちるなど、夏にメダカの体調が悪いサインを見たとき 夏場のメダカ飼育における水温上昇に関する注意点
ジェックス(飼育コラム) 1/4〜1/5程度 観賞魚全般で、病気の初期症状が見られたときの対応 観賞魚の病気についてもっと知ろう!
日本動物薬品 1週間に1回、1/3程度 ふだんの定期的な水換え 観賞魚の診療所 診療所について
キョーリン 2/3 エサに集まらないなど、いつもと様子が違うと感じたとき 病気かな?いつもと違うと思ったらいちばん最初に読むページ!
テトラ 数字の目安はなし 水質の数値が高く水換えするとき、大量に換えると魚がショック状態になることがあると注意 今日からできる!初心者でも安心の水槽の水質の調べ方

キョーリンの2/3は、いつもと様子が違うと感じたときの対応として書かれたものです。

一方でテトラは、大量に換水すると急な水質変化についていけず、魚がショック状態になることがあると注意しています。

ジェックスも、メダカの水換えは少量ずつpHを確かめながら行うなど、pHショックが起こらないよう対策することが大切だとしています。

pHショックとは、つまり水の酸性・アルカリ性の度合いが急に変わって魚がショック状態になることで、起きてしまうと回復の見込みはかなり低いとされています。

どの量を選ぶにしても、カルキを抜いて水温を合わせた水を使います。

迷ったときは、一度に大量に換えない側を選ぶのが安全側の考え方です。

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雨・季節の変わり目・高水温で起きること

水換えのほかに、水温が急に動くきっかけになるのが、雨と季節の変わり目です。

ジェックスの監修者は、暑かった日に夕立で雨水が大量に入ると白点病にかかるとし、大量の雨が飼育水に入ると水温の変化と水質の変化の両方が起こると説明しています。

キョーリンも、春と秋の水温変化が多い時期は病気が出やすいと注意しています。

夏の高水温については、危ない温度の数字が出典ごとに違います。

ジェックスの監修者は、夏の日中はスダレやよしずなどを使い「水温が33℃を越えないように」気をつけるよう書いています。

テトラは、水温が28℃以上になるとメダカも「熱中症のような症状」になり、死んでしまうこともあるとしています。

一方でジェックスの別のページには、メダカが40℃近い水温でも活発に泳いでいることがあると書かれています。

ただし同じページは、メダカは高い水温そのものより酸素が足りなくなることでダメージを受けるとし、できる限り水温が高くならないよう工夫することが重要だとしています。

40℃近くでも泳ぐことがあるという記述は、高い水温を放っておいてよいという意味ではありません。

数字が食い違うため、この記事では何℃から危険という線は引きません。

数字だけに頼らず、残ったメダカのサインと水温の動きをあわせて見ていきましょう。

◆所長のワンポイントアドバイス

メダカが死んだ日の天気や水温、水換えや足し水をした日をメモしておくと、次に続いたときに温度の急な変化と結びつけて振り返りやすくなります。

夏の日中にすだれやよしず、遮光ネットで日除けをするときは、日除けを張る前と張ったあとで水温を見比べる方法を別の記事にまとめています。

確認③導入直後のストレスと、見落としやすい原因

新しくメダカを迎えてから数日のうちに死んでしまう場合は、導入直後のストレスも疑います。

ここで大切になるのが水合わせで、つまり前にいた環境から移すときに、水質や水温を少しずつ慣らしていくことです。

日本動物薬品は、魚は急激に水質が変わるとショックを起こし、最悪の場合は死亡してしまうと説明しています。

テトラも、水換えや輸送など、手元に届くまでの環境の変化が魚には大きなダメージになっているとしています。

ジェックスの監修者は、メダカが病気になるきっかけの1つに「新規の導入時の水合わせ・温度合わせ」を挙げています。

一方で、水質・水温・酸素・導入のどれにも当てはまらないのに、死が続くこともあります。

この章では、水合わせの時間と手順を出典ごとに見たうえで、殺虫剤の煙や混泳、寿命、治療の難しい病気といった見落としやすい原因を短く整理します。

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水合わせの時間と手順

水合わせの基本は、袋ごと水面に浮かべて水温を合わせ、そのあとメダカを容器に移すという流れです。

ただし、浮かべておく時間の目安は出典によって違います。

テトラは、メダカを袋のまま15〜30分くらい浮かべて水温に慣らし、そのあと「袋の水を入れないようにして」メダカだけを移すよう案内しています。

ジェックスは熱帯魚の解説で、浮かべておく時間を30分ほどとしています。

キョーリンはメダカの飼い方ガイドで、袋のまま1時間程度浮かべて水温を合わせてから放すとしています。

ジェックスの監修者は、容器の水をすべて換えるときに、水温合わせに2時間かけ、その間に新しい水を30分おきに50cc程度ずつ加えて慣らす手順を紹介しています。

このように、時間の目安は場面や魚の種類によって分かれています。

共通しているのは、いきなり放さず、水温と水質の差を小さくしてから移すという考え方です。

ジェックスは熱帯魚について、すべての魚が同じように体力があるわけではなく、輸送のショックや水質の変化で弱ってしまう魚も出てくると書いています。

丁寧に水合わせをしても、届いた時点で弱っている個体がいることはありえます。

通販で届いた直後に死んでいた場合の考え方や連絡の手順は、メダカ通販の死着保証と到着後の連絡手順で詳しくまとめています。

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殺虫剤の煙・混泳・寿命・痩せ細り病

水質・水温・酸素・導入のどれにも心当たりがないときは、次の4つも振り返ってみてください。

1つ目は、部屋で使ったくん煙剤などの殺虫剤です。

レックは、バルサンは魚に対する毒性が強いため水槽のある部屋では使えないとし、魚だけを外に出したり「水槽にカバーをして頂くだけでは不十分です」と書いています。

動かせない水槽がある場合は、隣の部屋であっても使わないよう案内しています。

一方、アース製薬はアースレッド(水を使うタイプ)について、観賞魚はエアーポンプを止めて水槽を完全に密閉するか、しっかり換気するまで部屋の外に出すよう案内しています。

くん煙剤の扱いは製品ごとに指示が違うため、使う製品の注意書きに従ってください。

2つ目は、混泳やいじめです。

テトラは、金魚や肉食性の川魚、メダカより大きな魚は、メダカを食べてしまうとしています。

ジェックスの監修者は、オス同士のメスの取り合いに負けたオスがエサを食べなくなり、痩せたり病気になったりして死んでしまうと説明しています。

岐阜大学の研究者による学会の講演要旨では、1週間の飼育実験で、カダヤシという魚と同じ水槽のメダカは水温25℃以上で生存率が極めて低く、著者はカダヤシの攻撃が影響したと考えています。

3つ目は、寿命です。

ジェックスは、メダカは小さな魚で「寿命も1-2年、という個体もいます」と書いています。

長く飼ってきた個体が1匹ずつ弱っていく場合は、寿命も候補の1つとして考えてください。

4つ目は、痩せ細り病です。

痩せ細り病とは、つまりメダカが急に痩せていき、フラフラと泳ぐようになる病気のことです。

ジェックスの研究報告では、ヒメダカ50匹を飼育した中で発症した10匹を調べ、腎臓への寄生虫か抗酸菌の感染が原因である可能性が示されました。

同じ報告は、市販の魚病薬でも対処が難しく「現状有効な対処法がない状況です」としています。

ただしこの研究は痩せ細り病の個体を調べたもので、メダカが続けて死ぬ原因全体を調べたものではありません。

むやみに薬へ進まないための判断軸

メダカが続けて死ぬと、何か薬を入れたほうがいいのではと考えたくなるかもしれません。

けれども、薬で治せる不調には範囲があります。

日本動物薬品は、観賞魚の病気を、病原体によるもの、水質やエサなどの飼育環境によるもの、遺伝によるものの3つに分けています(出典:日本動物薬品『観賞魚の診療所』診療所について)。

そのうえで、観賞魚の治療薬で治療できるのは、病原体による病気だとしています。

ここまで見てきた水質の悪化や水温の急な変化、酸素不足は、飼育環境の側の原因です。

こうした原因に薬を足しても、水や温度そのものが整うわけではありません。

一方で、病気の症状が見えたときは早めに動くよう書くメーカーもあります。

日本動物薬品は「病気を早く治すためには、早期発見・早期治療が大切です」としています。

ジェックスの監修者も、白点病のメダカを見つけたときは「すぐに治療を開始してください」と書いています。

薬は使わないのではなく、症状が見えてから、病名に合うものを製品表示どおりに使うという位置づけです。

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治療薬で治せるのは病原体による病気、順番は水替え→塩水浴→薬浴

水質や水温は薬では整わないこと、治療薬で治せるのは病原体による病気であること、塩水浴は元気がないときの手当ての1つであることを示したスライド
むやみに薬へ進まないための判断軸

観賞魚の薬の効能効果や用法用量、使用上の注意は、製品ごとに表示されています。

たとえばグリーンFの使用上の注意には、効能・効果で定められた「適応症の治療にのみ使用すること」とあります。

適応症とは、つまりその薬で治療できると製品表示に書かれている病気のことです。

観パラDやグリーンFゴールドリキッドの表示には、病気が治まったあとは使用しないことが書かれています。

グリーンFやグリーンFゴールド顆粒の表示には、ほかの薬品や水質安定剤との併用を避けることも書かれています。

症状がないまま予防のつもりで薬を入れる、いくつもの薬や水質調整剤を一緒に入れる、といった使い方は、こうした表示から外れてしまいます。

また、効能の対象にメダカが書かれていない製品もあり、たとえば観賞魚用エルバージュエースの対象はコイ・フナ・キンギョと淡水産熱帯魚で、メダカの記載はありません。

薬を考える前に、次の3点を確かめます。

1点目は、残ったメダカに鼻上げが出ていないかで、出ていればまず酸素を入れます。

2点目は、水温と水質を数字で確かめ、急な温度差やアンモニア・亜硝酸、カルキの抜き忘れがないかを振り返ることです。

3点目は、体に白い点が付くなど、病気の症状がはっきり見えているかどうかです。

白い点のほかにも、ヒレ・エラ・目・お腹・泳ぎ方にサインが出ているときは、隔離を急ぐサインと先に水を見直すサインの分け方を別の記事で整理しています。

薬へ進む前の段階としては、キョーリンが示す順番が参考になります。

その中で出てくる塩水浴とは、つまり薄い食塩水の中でしばらく過ごさせることで、薬浴は薬を溶かした水に入れて治療することです。

キョーリンは、エサに集まらないなど「おかしいな」と感じたら水を2/3交換してろ過槽を掃除し、2日間エサを与えずに様子を見るよう案内しています。

次に「元気がない」と感じたら1週間の塩水浴をし、元気にならなければ薬浴に変える、という流れです。

そして病気を確認したら、症状に合わせて薬を選んで治療する、としています。

キョーリンは、飼育している水槽で塩や薬を使うと水質が悪くなるおそれがあるとして、隔離水槽での塩水浴・薬浴をすすめています。

一方で日本動物薬品は、1匹だけ発病したときも、基本的には他の魚と一緒に薬を使うよう案内しています。

隔離するかどうかはメーカーで案内が分かれるので、使う薬の説明書とあわせて判断してください。

塩水浴に使う塩の量も、出典ごとに違います。

キョーリンのメダカの塩水浴は、カルキを抜いた水道水10ℓに食塩50g(大さじ3杯)を入れる方法です。

ジェックスの観賞魚全般のコラムでは、1Lに対して3〜5gほどを、徐々に溶かしながら入れるとされています。

塩は、薬の代わりではありません。

ジェックスは塩の製品について「この製品は疾病を治療する製品ではございません」とし、病気の場合は病状に合った魚病薬を使うよう案内しています。

塩の量や期間、元の水への戻し方は、弱ったメダカの塩浴の濃度と期間・戻し方の手順で詳しく解説しています。

キョーリンも、魚病薬の添付の説明をよく読み、用法用量を守って使うよう呼びかけています。

読み方に迷ったときは、使う前に発売元へ問い合わせてください。

薬を選ぶときは、製品表示で次の4点を確かめます。

1点目は対象魚で、メダカが対象に入っているか、観賞魚とだけ書かれているかを見ます。

2点目は効能で、疑っている病気の名前が書かれているかを見ます。

3点目は用量で、水の量に対する薬の量と使う期間を、表示のとおりに守ります。

4点目は併用で、ほかの薬や水質安定剤と一緒に使えるかどうかを確かめます。

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メダカが急に死ぬときのよくある質問(FAQ)

1匹だけ死んだときも水換えしたほうがいいですか?

まずは死骸をすぐに取り出し、残ったメダカの様子と水温・水質を確かめます。

ジェックスは、エサを食べる勢いがなくなるなどのサインがあれば、水温と水質を確かめたうえで水換えを1/3程度行うとしています。

日本動物薬品も、ふだんの水換えは1週間に1回、1/3程度が理想的としています。

テトラは大量に換えると魚がショック状態になることがあると注意しているので、一度に大きく換えず、カルキを抜いて水温を合わせた水を使いましょう。

塩を入れれば治りますか?

塩は治療薬ではありません。

ジェックスは塩の製品について、疾病を治療する製品ではないとし、病気の場合は病状に合った魚病薬を使うよう案内しています。

キョーリンも、塩水浴などで元気になるのは体調の崩れが軽い場合で、病気が発症している場合は薬で治療するよう書いています。

塩水浴は元気がないときの手当ての1つと考え、病気の症状が見えたら病名に合う薬を検討してください。

朝になると死んでいるのはなぜですか?

原因は1つに決められませんが、夜の酸素不足は候補の1つです。

ジェックスの監修者は、梅雨明けのころは夜間の水温も高いため、水腐れや酸欠で一容器全滅も想定されるとしています。

テトラも、水草は夜間にメダカと同じように呼吸をするため、酸欠になることもあると書いています。

神奈川県の資料でも、自然の川や湖では藻類の光合成や呼吸によって、溶けている酸素の量が1日の中でも変わるとされています。

朝に鼻上げをしている個体がいないか、水草や数が多すぎないかを見直してみてください。

買ってきたメダカだけが死ぬのはなぜですか?

導入直後のストレスや、持ち込まれた病気が考えられます。

テトラは、新しく購入したメダカを入れるときに水温や水質を合わせないと、急激な水の変化についていけず死んでしまうことがあるとしています。

輸送などで手元に届くまでの環境の変化も、魚には大きなダメージになるとされています。

日本動物薬品は、病気の要因の1つに病気の魚を持ち込むことを挙げています。

次に迎えるときは水温と水質を少しずつ合わせ、しばらくは新しいメダカの食べ方や泳ぎ方を見ておきましょう。

針子(稚魚)が次々に死ぬときも同じ手順でいいですか?

この記事は、ある程度育ったメダカが続けて死ぬ場面を想定しています。

生まれて間もない針子の死は、この記事では扱っていません。

針子が死ぬ原因を症状ごとに見分ける方法は、メダカの針子が死ぬ原因を症状別に診断する方法でまとめているので、そちらを参考にしてください。

まとめ|急死は取り出す・見る・測るから始め、鼻上げなら酸素を先に、薬は症状が見えてから

メダカが急に死んだように見えても、前兆が出ていることが多いとされる一方で、原因がつかめないこともあります。

だからこそ、原因を決めつけず、確かめる順番を持っておくことが大切です。

最後に、この記事の要点を振り返ります。

  • 死んだ個体はすぐに取り出し、残ったメダカのエサの食べ方や呼吸、泳ぎ方を見る
  • 鼻上げが出ていたら、順番より先にエアレーションで酸素を入れ、エラの病気の可能性も残しておく
  • 水が透明でも、アンモニア・亜硝酸は試験紙や試薬で測り、カルキの抜き忘れと立ち上げ直後の時期も振り返る
  • 水換えや足し水はカルキを抜いて水温を合わせた水で行い、換える量は出典ごとの場面に合わせ、一度に大量に換えない
  • 水合わせの時間は出典ごとに違うので、いきなり放さず、水温と水質の差を小さくしてから移す
  • 薬は症状が見えてから、対象魚・効能・用量・併用を製品表示で確かめ、病名に合うものを表示どおりに使う

薬や塩を使うときは製品表示どおりに使い、読み方に迷ったら発売元に問い合わせてください。

残ったメダカの小さな変化に早く気づけるよう、毎日のエサの時間に様子を見てあげましょう。

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