モーリーと混泳できる魚の選び方!相性の良い種類と失敗しないコツ
こんにちは。THE AQUA LAB、運営者の「所長」です。
水槽に鮮やかな彩りを添えてくれるモーリーですが、いざお迎えしようとするとモーリーと混泳できる魚はどれか、相性の良し悪しが気になりますよね。
性格が少し活発な面もあるので、グッピーやプラティといった同じメダカの仲間、あるいはネオンテトラのような小型の魚と仲良くできるのか不安になる方も多いはず。また、お掃除役のコリドラスやオトシンクルス、エビとの共存、さらにはベタやエンゼルフィッシュ、フグ、金魚といったちょっとクセのある魚種との可否も知っておきたいところです。
この記事を読めば、あなたの水槽にぴったりのパートナーが見つかり、トラブルのない賑やかなアクアリウムを楽しめるようになりますよ。
- モーリーと相性が良い魚種やグループの具体的なリスト
- 混泳を成功させるために必要な水温や水質の具体的な目安
- 追いかけっこやヒレかじりを防ぐためのレイアウトと対策
- 繁殖や病気をコントロールして長期的に楽しむための管理方法
モーリーと混泳できる魚の選び方と基本の相性
モーリーを他の魚と一緒に飼うときは、まず「生活圏」と「性格」の重なりを考えるのが私流のやり方です。
モーリーは中層から上層を元気に泳ぎ回るタイプなので、そこを基準に相性を考えていきましょう。特に、彼らの独特な好奇心の強さをどう受け流すかがポイントになります。

混泳成功のカギは3要素(水質・生活圏・見た目)
混泳の相性って、実は候補の魚種名よりも「条件の一致度」で結果が決まりやすいんですよ。私が現場で判断するときは、まず水質(pHと硬度)を合わせられるかを最優先に見ます。その上で、モーリーの“つんつん癖”が出やすい相手かどうかを、ヒレの長さや体表の目立ち方で見極めます(大きくひらひらする尾びれは狙われやすいです)。最後に、相手が単独でじっとするタイプか、群れで動いてストレスを分散できるタイプかをチェック。水質が近くて、ヒレが目立ちすぎず、群れやレンジ分けで「逃げ道・分散」が作れる相手ほど、長期的に平和になりやすいかなと思います。

要注意の混泳(グッピーのヒレ/テトラはpH折衷)
モーリーとグッピーの混泳相性と注意点
同じポエキリア科に属するグッピーとモーリーは、どちらも卵胎生メダカの仲間として非常にポピュラーな存在ですよね。結論から言うと、この二種の相性は「水質面では最高、行動面では少し注意が必要」といったところかなと思います。
まず、水質の好みについてですが、どちらも中性から弱アルカリ性の硬水を好むため、同じ飼育水で元気に過ごせるという大きなメリットがあります。ショップでも隣り合わせで売られていることが多いのは、管理環境が共通しているからなんですね。
ただし、実際に同じ水槽で泳がせてみると、モーリーの方が一回り体が大きく、泳ぎも力強いことに気づくはずです。
特に注意したいのが、モーリーによる「ヒレかじり」や「突っつき」です。モーリーは非常に好奇心が旺盛で、目の前でひらひらと動くグッピーの大きな尾びれを、つい「食べ物かな?」と思って突っついてしまうことがあるんです。これが続くと、グッピーはストレスで衰弱してしまったり、傷口から細菌が入って尾腐れ病を引き起こしたりするリスクがあります。特にオス同士の場合、繁殖期に近い状態だとモーリーの攻撃性が高まることもあるので、注意深く観察してあげてください。
交雑の可能性について
実は、モーリーとグッピーは非常に近い親戚関係にあります。そのため、同じ水槽内でペアが不足しているような状況だと、稀に交雑して「モーリー×グッピー」のハイブリッド個体が生まれてしまうことがあるんです。これを「珍しい!」と楽しむ方もいらっしゃいますが、特定の品種の形質を大切にしたいブリーダー気質の方や、純血を守りたい場合には、この二種の混泳は避けるのが賢明な判断かもしれません。
成功させるコツとしては、水槽のサイズに余裕を持たせ、グッピーが逃げ込めるような水草の茂みを多めに作ってあげることです。
また、モーリーに植物質を多く含む餌をしっかり与えて満足させておくと、他魚への干渉が減る傾向にありますよ。モーリー(コクチモーリー)は自然分布がメキシコからコロンビアに及び、温度適応(18〜28℃)や卵胎生といった性質も整理されています(出典:国立環境研究所 侵入生物データベース「コクチモーリー(Poecilia sphenops)」)。この適応力の高さゆえに、グッピーとの共存も環境次第で十分に可能です。まずは少数のモーリーから様子を見て、相性を確かめていくのが私のおすすめです。

鉄板の相方(プラティ/コリドラス/オトシンクルス)
プラティとモーリーを一緒に飼育するコツ
プラティとモーリーの組み合わせは、私の中では「卵胎生コミュニティの鉄板」と言えるくらい安心感があります。プラティも中性〜弱アルカリ性の水を好みますし、サイズ感もモーリーに近い(あるいはモーリーの方が一回り大きいくらい)ので、グッピーほど一方的に攻撃される心配が少ないからです。
色彩もプラティは赤やオレンジ、ブルーなど非常に豊富なので、ブラックモーリーやシルバーモーリーと組み合わせることで、水槽内のコントラストが劇的に美しくなりますね。
混泳をよりスムーズにするためのコツは、「同時導入」か「プラティを先に」という手順を踏むことです。モーリーを先に飼育して自分の縄張りが出来上がっているところに、後から小さなプラティを入れると、モーリーが新入りを追いかけ回してしまうことがよくあります。
逆に、先にプラティが落ち着いている環境にモーリーを迎え入れるか、最初から同じタイミングで放してあげると、パワーバランスが崩れにくく、平和な共同生活が始まりやすいかなと思います。また、どちらも繁殖が非常に簡単な魚種なので、数ヶ月後には水槽内が子供たちで賑やかになることも想定しておきましょう。
繁殖コントロールの重要性
ここで一つ考えておきたいのが、増えすぎの問題です。プラティもモーリーも、放っておくとどんどん稚魚が生まれます。混泳水槽だと、生まれたばかりの稚魚は親魚や他の魚に食べられてしまうことも多いのですが、水草がうっそうと茂っていると生き残る数も増えます。
「鑑賞を楽しみたいだけで、これ以上増やしたくない」という場合は、あえて稚魚を保護しないという選択も、一つの生態系維持の方法かもしれません。あるいは、どちらかの種をオスだけに絞るなどの工夫も検討してみてください。
プラティとモーリーを混泳させると、水槽のあちこちで「つんつん」とコケをついばむ姿が見られます。どちらも藻類を好んで食べる性質があるため、水槽のメンテナンス面でも非常に相乗効果が高い組み合わせなんですよ。
ネオンテトラなどの小型カラシンとの相性
「モーリーのいる水槽にネオンテトラを足したい」という希望は非常に多いのですが、ここは「水質の折衷案」が成功の鍵を握ります。
一般的にネオンテトラやカージナルテトラは、アマゾン川のような弱酸性の軟水を好む魚です。対してモーリーは、中央アメリカの弱アルカリ性の硬水を好みます。この正反対の性質をどう合わせるかが、アクアリストの腕の見せ所ですね。
実際のところ、ショップで長期間ストックされている個体は中性付近の水質に慣れていることが多いので、pH7.0〜7.2くらいの「中性」に保つことで、両者が元気に暮らせる環境を作ることが可能です。
行動面では、テトラ類は「群れ」で動くため、一匹のモーリーが特定のテトラを執拗に追いかけ回すというトラブルは起きにくい傾向にあります。モーリーの活発な動きに驚いてテトラが固まって泳ぐ姿も見られますが、それはそれで野性味があって美しいものです。
ただ、あまりにも水槽が狭いと、テトラが常に逃げ場のないストレスにさらされてしまうので、最低でも45cm、できれば60cm以上の水槽でゆったりと飼育してあげたいところです。サイズ差については、モーリーが成魚(8〜10cm)でネオンテトラがベビーサイズだと、モーリーがパクっと食べてしまうリスクもゼロではありません。お迎えする際は、なるべくテトラのサイズもしっかりしたものを選びましょう。ネオンテトラの生態情報(pHレンジや推奨水温帯など)は公的資料でも整理されています(出典:U.S. Fish and Wildlife Service『Ecological Risk Screening Summary: Neon Tetra (Paracheirodon innesi)』)。
導入時の注意点とテトラのストレスケア
テトラ系は水質の急変に敏感で、ショックを受けると「ネオン病」などにかかりやすくなります。モーリーの好むpHに合わせる際も、急激に調整剤などで変えるのではなく、少しずつ数日かけて理想の数値に近づけていくのがコツです。
また、テトラがリラックスできるように、流木や岩などで隠れ家を配置し、光を遮る場所を作ってあげると、モーリーとの混泳環境でもストレスを最小限に抑えられますよ。水温管理を含めた混泳の考え方は、メダカとネオンテトラの混泳は危険?相性と水温管理の全知識でも具体例つきで解説しています。
最近のネオンテトラは養殖個体が多く、以前よりも幅広い水質に適応できるようになっています。とはいえ、基本的には弱酸性を好むことを忘れずに、pHが上がりすぎないよう注意してあげましょう。
コリドラスやオトシンクルスとの底層混泳
モーリーをメインに据えた混泳水槽において、私が個人的に「ベストパートナー」だと思っているのがコリドラスとオトシンクルスです。この組み合わせで失敗したことは、私自身の経験上ほとんどありません。
その最大の理由は、彼らが生活する「層(レンジ)」が完全に分かれているからです。モーリーは水面近くや中層を縦横無尽に泳ぎ回りますが、コリドラスは水槽の底で砂をモフモフし、オトシンクルスはガラス面や流木にピタッと張り付いています。この「お互いに視界に入りづらい」という関係性が、平和な水槽を作るんです。
コリドラスは非常に温和な性格で、他の魚を攻撃することはまずありません。モーリーが食べ残して底に沈んだ餌を綺麗に掃除してくれるので、水質悪化を防ぐ役割も果たしてくれます。
一方のオトシンクルスも、モーリーが食べきれない茶ゴケなどを処理してくれるため、水槽の景観維持には欠かせません。注意点としては、餌の配分ですね。モーリーは非常に食い意地が張っているので、コリドラスに餌が行き渡る前に全て平らげてしまうことがよくあります。
これを防ぐために、モーリーには浮上性の餌を、コリドラスには消灯前やモーリーが上層で夢中で食べている隙に、沈下性のタブレットを落としてあげる工夫が必要です。
| 魚種 | 主な生活圏 | 主な役割 | モーリーとの相性 |
|---|---|---|---|
| コリドラス | 底層(砂の上) | 底に沈んだ餌の掃除 | ◎(非常に良い) |
| オトシンクルス | ガラス面・流木 | 茶ゴケの掃除 | ◎(非常に良い) |
| モーリー | 上層〜中層 | 油膜・コケ取り・観賞 | – |
混泳をより快適にする環境作り
底棲魚との混泳では、底砂選びも大切です。コリドラスを飼うなら、彼らのデリケートな髭を傷つけないよう、粒が細かくて角がない砂を選んであげてください。
底砂の種類や選び方の判断に迷う場合は、底面フィルターの底砂おすすめと選び方の極意で、素材ごとのメリット・注意点を整理しています。
また、モーリーは糞の量が多い魚なので、底の方に汚れが溜まりやすくなります。コリドラスたちが健康でいられるよう、底砂の掃除(プロホースなどを使った換水)を定期的に行い、清潔な環境を保つことが、この混泳を長く成功させるポイントかなと思います。
モーリーが追いかける攻撃性を防ぐ対策
モーリーは本来、決して「凶暴な魚」ではありません。しかし、飼育環境によっては他の魚を執拗に追いかけ回し、困った暴君になってしまうことがあります。この追いかけっこを「いじめ」と捉えて悲しむ前に、まずは「なぜ追いかけているのか」という理由を考えてみましょう。
多くの場合、それは「空腹」「縄張り意識」「繁殖期の興奮」のいずれかです。特にブラックモーリーなどの活発な品種は、エネルギーが有り余っていると、つい近くの動くものをターゲットにしてしまうんですね。
一番の対策は、「視覚的な遮断」を増やすことです。水槽の真ん中に背の高い流木を置いたり、大きな葉を持つ水草(アマゾンソードなど)を配置したりして、水槽の端から端まで見通せないようにしましょう。追いかけられても数秒で見失うような環境であれば、モーリーの興味もすぐに逸れます。

視界を切って追いかけを止めるレイアウト例
また、飼育密度も重要です。30cm程度の小さな水槽にモーリーを入れると、逃げ場がないため攻撃が集中しやすくなります。少なくとも45cm以上のサイズで、他の魚たちが自分の居場所を確保できるスペースを確保してあげることが、トラブル回避の第一歩になります。
攻撃的な個体への個別対応
もし特定の1匹だけが異常に攻撃的で、他の魚がボロボロになっている場合は、一時的な「隔離」も有効な手段です。サテライトや別の水槽に数日間隔離し、その間にメイン水槽のレイアウトを少し変更してみてください。環境が変わると、隔離から戻したときにモーリーが「ここは自分の縄張りだ」という認識をリセットしてくれることがあります。
これを「順位のシャッフル」と呼んだりしますが、意外と効果があるんですよ。また、植物質の餌(スピルリナ入りなど)をしっかり与えることで、精神的に落ち着かせる効果も期待できます。
追いかけっこが始まったら、まずは給餌量を少し増やして様子を見てみてください。満腹になると、他魚への興味がグッと下がる個体が多いのもモーリーの面白い特徴です。
昔の私のやらかしなんですが、30cm水槽に先にブラックモーリー(オス)を入れて落ち着かせてしまい、数日後にヒレの大きいオスグッピーを追加したことがあります。すると、その日のうちにモーリーがグッピーの尾びれを“つんつん”し始め、翌日には尾びれがボロボロ、グッピーは隅で固まってしまいました。焦って給餌を増やしても焼け石に水で、結局、隔離とレイアウト変更で落ち着くまでに時間がかかったんですね。
この失敗から学んだのは、「狭い水槽」「後入れ」「ひらひらヒレ」の3点セットは、相性が良いと言われる組み合わせでも一気に崩れるということです。回避策としては、45cm以上の余裕、同時導入(もしくは温和な側を先に)、水草の茂みで逃げ道を作る、そして植物質の餌でモーリーの“つんつん欲”を下げる。この4つを最初からやっておくだけで、混泳の成功率は体感でグッと上がりますよ。
混泳槽での餌の与え方と食べ残し対策
モーリーを主役にした混泳水槽で、最も難しい技術の一つが「全員に平等に餌を行き渡らせること」かもしれません。先ほども触れた通り、モーリーは大食いで、かつ泳ぐスピードも速いため、他の温和な魚たちの分まで横取りしてしまいがちです。
これが続くと、他の魚が痩せてしまったり、逆にモーリーが肥満になって病気になりやすくなったりと、バランスが崩れてしまいます。理想的なのは、「2段階給餌法」です。まず、水面に浮くタイプの餌をパラパラと撒き、モーリーが上層で夢中で食べている隙に、他の魚用の餌を別の場所に投入するんです。

2段階給餌(浮上性→沈下性)で全員に行き渡らせる
例えば、ネオンテトラ用にはゆっくり沈む顆粒タイプ、コリドラス用には一気に沈むタブレットタイプ、という具合に、沈下スピードや形状の違う餌を使い分けるのが効果的です。
また、モーリーには植物質の餌を好む性質があるため、茹でたほうれん草や専用のベジタブルフレークなどを与えると、それをゆっくりとつついてくれるので、他の魚の餌に関心が行きにくくなります。ただし、たくさん与えれば良いというわけではありません。食べ残しはアンモニアや亜硝酸を発生させ、敏感な混泳相手を苦しめる原因になります。
水質を守るための食べ残しチェック
給餌の際は、必ず全ての魚が餌にありつけているか、そして数分後に底に餌が残っていないかを確認してください。もし食べ残しが多いようなら、迷わずスポイトなどで吸い出すか、お掃除役のコリドラスやミナミヌマエビに手伝ってもらいましょう。
モーリーは糞の量も多く、濾過バクテリアへの負荷が高い魚です。餌の管理を徹底することは、単なる栄養補給以上の意味、つまり「水槽全体の生命維持装置を守ること」に繋がっているんですよ。
モーリーは「油膜」も食べるので、水面の餌だけでなく水面そのものも掃除してくれます。油膜が多いときは餌を少し控えめにしても、彼らは自力で栄養を補給していることもあるので、腹八分目を心がけましょう。
モーリーと混泳できる魚と快適な環境作りのポイント
相性の良いパートナー候補が見つかったら、次は彼らが「同じ屋根の下」で長く平和に暮らすための環境作りについて深掘りしていきましょう。混泳の成功は、魚選びが5割、そして残りの5割はこの環境メンテナンスにかかっていると言っても過言ではありません。
特にモーリーは、その強健なイメージとは裏腹に、環境の変化が引き金となってトラブルを起こすこともあるので、所長なりの管理のコツをお伝えしますね。
繁殖を防ぐオスとメスの比率調整
モーリーを飼育していて避けて通れないのが「繁殖」の話題です。彼らは卵ではなく稚魚を直接産み落とす「卵胎生」という性質を持っていて、とにかく増えるのが早い!混泳水槽において、この繁殖力はメリットにもデメリットにもなります。
一番の懸念は、オスがメスを執拗に追いかけ回すことによるストレスです。メスが常に追いかけられていると、体力を消耗して病気になったり、最悪の場合は衰弱死してしまったりすることもあるんですね。

繁殖・水換え・稚魚対応で長期安定させる
そこで重要になるのが、オスとメスの比率です。理想的なのは「オス1匹に対してメス2〜3匹」の割合。こうすることで、オスの興味が複数のメスに分散され、1匹あたりのメスへの負担をグッと減らすことができます。
もし水槽が小さく、追いかけっこが激しすぎる場合は、あえて「オスだけ」あるいは「メスだけ」の単性飼育にするのも、混泳の平和を保つ一つの知恵かなと思います。私自身の経験でも、オスばかりの水槽は最初は小競り合いがありますが、順位が決まれば意外と安定しますよ。
稚魚が生まれた時の対応
もしメスを入れているなら、遅かれ早かれ稚魚が生まれます。混泳水槽の場合、生まれたばかりの稚魚は他の魚にとって「ご馳走」に見えてしまうのが自然の摂理です。
数を増やしたいのであれば、お腹がパンパンになったメスを隔離ケース(サテライトなど)に移してあげましょう。逆に「これ以上は増やせない」という場合は、あえて自然に任せる(隔離しない)ことで、生き残る数をコントロールするのも、水槽崩壊を防ぐための苦渋の決断として必要になることがあります。命を扱う以上、増えた後の里親探しなども含めて、計画的に飼育を楽しんでくださいね。
モーリーは一度の交尾で精子を体内に貯蔵できるため、オスがいない環境でも数回にわたって出産することがあります。「オスがいないのに増えた!」と驚かないようにしてくださいね。
水草水槽で混泳させるメリットと油膜取り
モーリー、特に「ブラックモーリー」を混泳水槽に入れる最大の魅魅力といえば、なんといってもそのクリーニング能力ですよね。彼らは水面に浮く「タンパク質の膜(油膜)」をパクパクと食べてくれる数少ない救世主です。
油膜が張ると見た目が悪いだけでなく、水面からの酸素溶け込みを邪魔してしまうので、これを解決してくれるモーリーは本当に頼もしい存在。油膜の正体や「環境側の根本対策」まで含めて整理したい方は、水槽の油膜はキッチンペーパーで取れる?プロが教える根本対策も参考になります。さらに、糸状のコケ(アオミドロなど)も積極的につついてくれるので、水草の美観維持にも一役買ってくれます。
ただし、水草との相性については「葉の硬さ」が重要です。アヌビアス・ナナやミクロソリウム、アマゾンソードといった葉の硬い種類なら全く問題ありませんが、リシアや細いウィローモス、柔らかい新芽などはモーリーにつつかれてボロボロになってしまうことがあります。
混泳させる際は、モーリーに「サラダ」として食べられてもいい丈夫な水草をメインにレイアウトするのがコツです。特にマツモやアナカリスなどは、水質の浄化能力も高く、モーリーが好む弱アルカリ性の水質にも耐えてくれるのでおすすめですよ。
モーリーは藻類を主食にする性質が強いため、植物質の栄養が不足すると水草への食害が激しくなります。スピルリナ入りの餌を併用することで、ある程度水草を守ることができるので試してみてください。
適切な水温や水質維持でトラブルを防ぐコツ
モーリーは「丈夫で初心者向け」と言われますが、それはあくまで「彼らに適した水質(中性〜弱アルカリ性、硬水)」での話です。日本の水道水は軟水であることが多いため、何も対策をしないと徐々に水質が酸性に傾いていき、モーリーが調子を崩す「シミー(Shimmies)」という症状が出ることがあります。
これは体を左右に小刻みに振る独特の体調不良サインで、こうなると免疫力が落ち、混泳相手にも悪影響を及ぼす病気を発症しやすくなります。
水温については、熱帯魚の中でもやや高めの25℃〜28℃くらいが最も活発で健康的でいられます。特に冬場にヒーターの故障などで20℃近くまで下がると、一気に白点病のリスクが高まるので注意が必要です。
水質を安定させるためには、底砂に大磯砂などのカルシウム分を含む砂利を使うのが私のおすすめです。ソイルを使う場合は、水質が酸性に寄りすぎないよう、サンゴ砂をネットに入れてフィルターの隙間に忍ばせておくなどの「硬度調整」をしてあげると、モーリーと混泳できる魚たちの健康も守りやすくなります。
水質調整の目安
水質のバロメーターとしてpH(水素イオン指数)を確認することは、混泳水槽の健康診断のようなものです。一般的に淡水魚の飼育においてpHは非常に重要な指標となります。
モーリーが最も輝くのはpH7.5〜8.0の範囲ですが、他のテトラ類などと合わせるならpH7.0〜7.2あたりでキープするのが、両者にとっての「妥協点」としてベストかなと思います。pHが動く原因や、上がりすぎ・下がりすぎを安定させる考え方は、水槽のpHが上がる原因とは!確実に下げる方法で詳しく解説しています。
古い水は要注意!
換水をサボって硝酸塩が溜まると、水質はどんどん酸性に傾きます。モーリーが水面付近でぼーっとしていたり、体を震わせていたら、まずは水質チェックと半分程度の換水を検討しましょう。
病気予防のための導入時の水合わせ手順
新しいモーリーを水槽に迎え入れるとき、あるいはモーリーがいる水槽に新しい魚を足すとき、一番怖いのが「病気の持ち込み」です。特にモーリーは皮膚の粘膜が特徴的で、水質ショックを受けると一気に白点病が蔓延することがあります。
混泳水槽だと、一匹が病気になれば全員にうつってしまうので、導入時のステップは慎重すぎるくらいでちょうど良いんです。私がいつもやっているのは、最低でも1〜2時間はかける「点滴法」での水合わせです。

導入トラブルを防ぐ(点滴法/トリートメント水槽)
袋のまま水槽に浮かべて温度を合わせるのはもちろんですが、その後バケツに魚と袋の水を移し、水槽の水を少しずつ、ポタポタと時間をかけて混ぜていきます。この時、少量の塩(水10Lに対して10g〜30g程度)を足してあげると、魚の浸透圧調節を助けてストレスを緩和できるので非常に効果的です。
モーリーはもともと汽水域(川と海が混ざる場所)にも住めるほど塩分に強いので、この「塩水浴」を導入時に組み合わせることで、病気の発症率を劇的に下げることができます。
ただし、混泳相手にナマズ類(コリドラスなど)や水草がいる場合は、塩分に弱いので、必ず別のバケツで水合わせを行い、水槽内には塩水が極力入らないようにしてあげてくださいね。点滴法の具体的な手順や失敗しやすいポイントは、失敗を防ぐ点滴法の水合わせ手順も参考にしてみてください。
トリートメント水槽の活用
理想を言えば、買ってきた魚をいきなり本水槽に入れるのではなく、1週間ほど別の小さな水槽で様子を見る「トリートメント」を行うのが一番安全です。ここでエサをしっかり食べるか、体に白い点やヒレの傷がないかを確認してから合流させることで、先住魚たちをリスクから守ることができます。
プロのアクアリストほど、この「焦らない」プロセスを大事にしているものです。大切なモーリーと混泳できる魚たちの命を守るために、ぜひ習慣にしてみてください。

混泳NG例(ベタ/エンゼル/金魚)
よくある質問(Q&A)
Q. モーリーとベタは混泳できますか?
A. 基本的にはおすすめしません。ベタは単独で縄張り意識が強く、モーリーの活発な動きが刺激になってトラブルになりやすいからです。どうしても挑戦するなら、60cm以上で隠れ家多め、ベタはメス(性格が穏やかな個体)を選ぶ、そして最初の数日は隔離ケース越しに“お見合い”してから合流、という段階を踏むのが安全です。
Q. モーリーとエンゼルフィッシュ(エンゼル)は相性どうですか?
A. 水温帯は近いことが多いですが、エンゼルは成長すると気が強くなる個体がいて、逆にモーリー側が追われるケースもあります。また、エンゼルは口が大きく、小さな稚魚や小型魚が危ないことも。混泳するなら、サイズ差が極端にならないようにしつつ、レイアウトで見通しを切って「追い回し」を起こしにくくするのがポイントです。
Q. モーリーと金魚は一緒に飼えますか?
A. こちらもおすすめしません。金魚は低めの水温帯が基本で、排泄量も多く、求められる飼育環境がかなり違います。混泳させると、どちらかが我慢する形になりやすいので、別水槽でそれぞれのベスト環境を作ってあげるのが一番です。
Q. エビ(ミナミヌマエビ等)は食べられますか?
A. 成体のエビは隠れ家(ウィローモスの塊や石組みなど)があれば意外と共存しやすいです。ただし稚エビはかなりの確率で食べられます。「増やしたい」なら、エビが逃げ込める細かい隙間を多めに作るのがコツですね。

混泳成功チェックリスト(サイズ・pH・レイアウト・導入・給餌)
実行チェックリスト
- 混泳前に、pH(目標は7.0〜7.2 or 7.5前後)と水温(25〜28℃)を一度測って基準を決める
- 水槽サイズは最低45cm、できれば60cm以上を用意して「逃げ場」を確保する
- 水草の茂み・流木・石で見通しを切り、追いかけられても数秒で視界が切れるレイアウトにする
- 導入は「同時導入」か「温和な側を先に」を基本にし、後入れでパワーバランスを崩さない
- 初日はライト控えめ+給餌少なめで落ち着かせ、追いかけが出ないか観察する
- 給餌は2段階(浮上性→沈下性)で、底層魚・小型魚にも確実に行き渡るようにする
- モーリーには植物質(スピルリナ等)を意識して、つんつん・水草食害を抑える
- 導入は可能ならトリートメント1週間、最低でも点滴法で1〜2時間かけて水合わせする
- 「ヒレ欠け」「隅で固まる」「体を震わせる」などのサインが出たら、隔離とレイアウト変更を優先する
- 週1回は換水+底砂掃除をセットで行い、硝酸塩の蓄積で水質が酸性に傾かないようにする
モーリーと混泳できる魚を組み合わせて楽しむまとめ
今回は「モーリー 混泳できる魚」というテーマで、相性の良いパートナーの選び方から、トラブルを防ぐための環境作りまで詳しく解説してきました。モーリーはその元気いっぱいの性格と、油膜取りという実用的な能力を併せ持つ、本当に魅力的なお魚です。
コリドラスやプラティといった「層」や「水質」の合う仲間を選び、水草やレイアウトで視線を遮る工夫をしてあげれば、初心者の方でも驚くほど簡単に賑やかで美しいアクアリウムを作り上げることができます。
もちろん、生き物ですので個体ごとの性格の差(個体差)は必ずあります。もし追いかけっこが始まったら、今回ご紹介した「給餌の工夫」や「レイアウト変更」を試しながら、あなたの水槽に最適なバランスを見つけていってください。
この記事の内容は一般的な飼育データに基づいたものですが、水槽のサイズや濾過の状況によって最適な環境は変わります。少しでも「様子がおかしいな?」と感じたら、お近くのアクアショップの専門家の方にもぜひ相談してみてくださいね。モーリーたちが元気に泳ぎ回る、素敵なアクアライフを応援しています!


