ドジョウの底砂おすすめ5選!田砂やソイルの選び方と掃除方法
こんにちは。THE AQUA LAB、運営者の「所長」です。
愛嬌のある顔で底を這い回る姿がたまらないドジョウですが、お迎えするにあたって多くの飼育者さんが最初に悩むのが底床の選び方ではないでしょうか。「ドジョウを飼いたいけれど、砂は何を使えばいいの?」「掃除が大変そうだから砂なしでもいい?」といった相談をよく受けます。
実際にネット上でもドジョウの底砂のおすすめを知りたいという声や、そもそも底砂なしでも飼えるのか、あるいは砂を誤飲してしまわないかといった不安な声をよく耳にします。また、メダカなどの他の魚で余ったソイルや代用品の川砂が使えるのか気になっている方も多いはずです。ドジョウにとって砂は単なるインテリアではなく、食事をし、隠れ、体を守るための「生活の一部」そのものです。だからこそ、人間側の掃除のしやすさだけでなく、彼らの生態に合ったものを選んであげたいですね。
この記事では、長年ドジョウ飼育に向き合ってきた私の経験と、ドジョウの生態学的な観点から、本当に選ぶべき底砂と正しい管理方法を徹底的に解説します。
- ドジョウの習性に合った底砂の選び方と「なし」がダメな理由
- 砂を吸い込む行動の意味と誤飲に対する正しい理解
- 田砂・大磯砂・ソイルなど代表的な底床材のメリットとデメリット
- ドジョウ水槽を長期維持するための底砂掃除のコツ
生態から考えるドジョウの底砂のおすすめ基準
まずは商品を比較する前に、ドジョウという生き物がどのような環境を求めているのか、その生態から「理想の砂」の条件を整理してみましょう。ここを理解すると、どの砂を選ぶべきか、自然と答えが見えてきます。彼らの体のつくりや行動には、底砂に依存した進化の秘密が隠されているのです。
ドジョウ飼育で底砂なしはNGな理由

「掃除が面倒だから」「病気になった時に見つけやすいから」といった理由で、底砂を敷かない「ベアタンク(ガラス面がむき出しの状態)」でドジョウを飼育しようと考える方がいらっしゃいます。確かに、金魚や一部の熱帯魚ではベアタンク飼育が推奨されることもありますが、ドジョウに関しては、個人的には強く反対します。これには明確な理由があります。
まず、ドジョウにとって「潜る」という行為は、単なる遊びではありません。自然界において、彼らは天敵から身を隠したり、急激な水温変化から身を守ったりするために、泥や砂の中に潜ります。これはDNAに刻まれた本能的な行動です。底砂がない環境では、彼らは「隠れる場所がない」という強烈な不安に常に晒されることになります。
実際、ベアタンクで飼育されたドジョウは、常に落ち着きなく泳ぎ回ったり、物陰に必死に頭だけ突っ込もうとしたりする様子が見られます。さらに、ストレスホルモン(コルチゾールなど)の値が上昇し、免疫力が低下することで、病気にかかりやすくなることも懸念されます。
体色への悪影響(色飛び)
ドジョウは周囲の環境に合わせて体色を変える保護色機能を持っています。白っぽいガラス底や反射の強い底面では、この機能が誤作動を起こし、体色が極端に白く退色してしまう「色飛び」が起こります。本来の美しい模様を楽しむためにも、落ち着いた色の底砂が必要です。
また、身体的な負担も見逃せません。ドジョウは底に腹をつけて静止しますが、ツルツル滑るガラス面では、姿勢を維持するために腹ビレや胸ビレに常に余計な力を入れ続けなければなりません。これが長期的なエネルギーロスやストレスに繋がります。さらに、底砂は水を浄化するバクテリアの巨大な住処でもあります。底砂を排除することは、水槽内の浄化能力を大きく削ぐことにもなるのです。
一時的な薬浴タンクや隔離用ならベアタンクも有効ですが、終生飼育の場としては、彼らのQOL(生活の質)を著しく下げる環境だと言わざるを得ません。
ドジョウが砂を食べる誤飲の心配と真実
「ドジョウが砂をパクパク食べているんですが、お腹の中で詰まったりしませんか?」という質問は、初心者の方から最も多くいただく相談の一つです。確かに、砂を吸い込んでいる姿を見ると不安になりますよね。でも、安心してください。これは誤飲事故ではなく、彼らにとってごく当たり前の「食事風景」なのです。
ドジョウの摂食方法は非常にユニークで、専門的には「濾過摂食(ろかせっしょく)」や「フィルターフィーディング」と呼ばれます。彼らは視界の悪い泥の中で餌を探すために、泥や砂ごと口の中に吸い込みます。そして口腔内で、餌となるアカムシや有機物(デトリタス)と、不要な砂粒とを器用に選別し、砂だけをエラ蓋の隙間から「ボフッ」と排出しているのです。
口ひげの重要な役割

ドジョウの口元にある立派なヒゲ。あれはただの飾りではありません。ヒゲには「味蕾(みらい)」と呼ばれる味を感じるセンサーがびっしりと並んでおり、砂の中にある餌の化学物質を敏感に感知しています。彼らはヒゲで砂を探り、食べられるものがあると判断すると、砂ごと吸い込むのです。
つまり、砂を口に含むのは正常な摂食行動であり、この行動ができる環境こそがドジョウにとっての幸せです。しかし、ここで問題になるのが「砂の質」です。
注意すべきは「誤飲」ではなく「怪我」
砂を飲み込んで詰まらせることは稀ですが、以下のような砂は口の中やエラを傷つける原因になります。
・粒が大きすぎる砂利:口に入ってもエラから出せず、吐き出すのも一苦労。
・角が鋭いガラス質や砕石:口の中や、繊細なエラの内部構造(鰓耙など)を切り裂いてしまう。
口の中やエラに傷がつくと、そこから細菌(カラムナリス菌など)が侵入し、「口腐れ病」や「エラ病」といった命に関わる感染症を引き起こすリスクが高まります。だからこそ、ドジョウの砂選びでは「飲み込まないか」ではなく「口やエラを通しても安全か」を基準にする必要があるのです。
ドジョウ水槽の底砂の適切な量と厚さ

「ドジョウが潜りやすいように、砂はたっぷり10cmくらい敷いた方がいいですか?」と聞かれることがありますが、水槽という閉鎖環境においては「ほどほど」が正解です。私の推奨する厚さは、ドジョウの隠れ家機能とメンテナンス性のバランスが取れた3cm〜5cm程度です。
確かに自然界のドジョウは深い泥の中に潜っていますが、水槽でこれを再現しようとして厚く敷きすぎると、深刻な問題が発生します。それは底床深部の「酸欠」と「腐敗」です。水槽の水はフィルターで循環していますが、分厚く敷かれた砂の最下層までは酸素を含んだ水が行き渡りません。
厚敷きによる「嫌気層」のリスク
酸素がない状態が続くと、底砂の下層は「嫌気層(けんきそう)」と呼ばれる状態になります。ここでは酸素を嫌う細菌が繁殖し、有機物を分解する過程で「硫化水素」などの有毒ガスを発生させることがあります。掃除の時に底砂から卵が腐ったような強烈な臭いがしたら、それが硫化水素です。これは魚にとって猛毒であり、ドジョウが潜った拍子にガス溜まりが噴出すると、最悪の場合、水槽内の生体が全滅する事故に繋がります。
| 底砂の厚さ | メリット | デメリット・リスク |
|---|---|---|
| 1cm以下(薄敷き) | 掃除が非常に楽。
嫌気層ができにくい。 |
ドジョウが全身を隠せずストレス。
水草が植えられない。 |
| 3cm〜5cm(推奨) | ドジョウが潜れる。
掃除道具(プロホース)が届く。 バランスが良い。 |
定期的な「ザクザク洗い」が必要。 |
| 10cm以上(厚敷き) | 水草が根を張りやすい。
脱窒(硝酸塩除去)が期待できる場合も。 |
高リスク。
硫化水素が発生しやすい。 掃除が困難でデトリタスが蓄積する。 |
ドジョウは自分で底砂を掘り返して耕してくれる(攪拌してくれる)優秀なタンクメイトでもありますが、さすがに10cmもの厚さがあると底までは耕しきれません。プロホースのパイプが底ガラスまで届き、確実に汚れを吸い出せる3cm〜5cmという厚さは、ドジョウが全身を隠すのにも十分であり、かつ飼育者が管理しやすい理想的な厚みなのです。
ドジョウにソイルを使うデメリットと注意点
水草水槽やビーシュリンプ飼育で主流となっている「ソイル」ですが、ドジョウ飼育においては、私は積極的にはおすすめしていません。もちろん飼えないことはありませんが、長期維持を考えるとメリットよりもデメリットの方が圧倒的に大きいからです。
ソイルは天然の土を粒状に焼き固めたものです。指で強くつまむと潰れるくらいの硬さしかありません。ここにパワーのあるドジョウが潜り込み、絶えず体をくねらせて掘り進むとどうなるでしょうか。粒はあっという間に崩壊し、微細な粉塵(泥)になってしまいます。
ソイルが引き起こすトラブル
- 泥化による目詰まり:
崩れたソイルは泥となり、底床の隙間を埋め尽くします。こうなると通水性が極端に悪くなり、前述した「嫌気層」ができやすくなります。
- エラへの負担:
ドジョウが「濾過摂食」をする際、崩れた泥がエラに入り込みます。微細な泥はエラのひだに付着しやすく、呼吸効率を下げたり、エラの清掃機能を阻害したりする可能性があります。
- 寿命の短縮とリセットの手間:
通常の使用でもソイルは1年程度で寿命を迎えますが、ドジョウ水槽ではその崩壊スピードが数倍に加速します。半年も経たずに底が泥沼状態になり、水槽全体をひっくり返して交換(リセット)する必要が出てきます。これはコストもかかりますし、何より重労働です。
「どうしても水草を綺麗に育てたいからソイルを使いたい」という場合は、水槽内を石や流木でしっかりと区切り、水草エリアにはソイル、ドジョウが泳ぐエリアには田砂を敷くといった「敷き分け」を行うのが現実的な解です。ただし、ドジョウは脱走と侵入の名人ですので、いつの間にかソイルエリアに入り込んで掘り返してしまうことも覚悟しておかなければなりません。
ドジョウの底砂掃除とプロホースの使い方
ドジョウは「底掃除屋さん」と呼ばれることがありますが、これは「落ちた餌を食べてくれる」という意味であって、フンや汚れを消滅させてくれるわけではありません。むしろ、よく食べる分、排泄量も多い魚です。そのため、人間による底砂掃除(クリーニング)は必須作業となります。
ここで絶対に用意していただきたいのが、水作の「プロホース」に代表される砂利掃除用のサイフォンクリーナーです。これを使わずに、ただ水を抜いて足すだけの水換えでは、底砂の中に溜まった汚れを除去できず、病気の原因を作ってしまいます。
「ザクザク洗い」の手順とポイント

ドジョウ水槽の掃除の基本は、砂の中にパイプを突き刺して汚れを吸い出す「ザクザク洗い」です。
- ドジョウの避難・確認:
これが最も重要です。掃除を始める前に餌を少量与えて、砂の中に潜っているドジョウを表面におびき出してください。砂に潜ったままのドジョウにパイプを突き刺してしまう事故を防ぐためです。
- パイプを差し込む:
プロホースのパイプを底砂の最深部(ガラス底)まで垂直に差し込みます。
- 砂を攪拌する:
水流の力でパイプの中で砂が舞い上がります。この時、比重の軽い「フンやゴミ」だけが水と一緒にホースを通ってバケツへ排出され、重たい「砂」はパイプ内に留まります。
- 場所を移動する:
パイプ内の汚れがなくなったら、パイプを引き抜き、隣の場所に差し込みます。これを繰り返します。
バクテリアを守るための「エリア分け」
底砂には水を浄化するバクテリアが大量に住んでいます。一度の水換えで底床のすべてをザクザク洗ってしまうと、バクテリアが減りすぎて水質バランスが崩れることがあります。
おすすめは「今回は水槽の右半分」「次回は左半分」というように、2回〜3回に分けてローテーションで掃除することです。これにより、浄化能力を維持しながら清潔な環境を保つことができます。
種類別ドジョウの底砂のおすすめ商品比較
ここからは、実際にアクアリウムショップや通販で手に入る底砂の中から、ドジョウ飼育に特に適したものをピックアップして詳細に解説します。それぞれの砂が持つ物理的な特性やメリット・デメリットを比較し、あなたの飼育スタイルに最適なものを見つけてください。
ドジョウ飼育で田砂が最強である理由
私がこれまでの経験から最も自信を持っておすすめするのが「田砂(たずな)」です。もしあなたが初めてドジョウを飼うのであれば、迷わずこれを選んでください。正直なところ、ドジョウ飼育においては田砂一択と言っても過言ではないほど、完成された底床材です。
田砂とは、その名の通り、元々は水田の土壌改良などに使われていた天然の砂を加工したものです。主な成分は珪砂(けいしゃ)ですが、アクアリウム用に販売されている田砂には、他の砂にはない決定的な強みがあります。
1. 圧倒的な「丸さ」と安全性

田砂の粒子を拡大して見ると、角が取れて非常に滑らかな球形に近い形をしていることがわかります。これは、ドジョウの繊細なヒゲや、ウロコを持たないヌルヌルした皮膚を傷つけるリスクが極めて低いことを意味します。ドジョウが勢いよく潜り込んでも、田砂なら安心して見ていられます。
2. 理想的な粒径と比重
田砂の粒の大きさは、ドジョウが「濾過摂食」をするのにジャストサイズです。口に含んでからエラから排出する際、引っかかることなくスムーズに流れていきます。また、ソイルに比べて比重(重さ)があるため、ドジョウが底で暴れても簡単には舞い上がりません。これにより、水が濁りにくく、鑑賞もしやすいというメリットがあります。
3. 水質に影響を与えない中立性
多くの砂利(大磯砂など)やソイルは水質をアルカリ性や酸性に傾けますが、田砂は化学的に非常に安定しており、水質(pHや硬度)をほとんど変化させません。これは、どんな水質を好む魚とも合わせやすいという汎用性の高さに繋がります。
唯一の弱点:水草育成には肥料が必要
田砂自体には植物の栄養となる成分が含まれていません。水草を植える場合は、固形肥料(イニシャルスティックなど)を根元に埋め込む必要があります。しかし、逆に言えば「勝手に栄養が出すぎてコケだらけになる」というリスクが少ないため、ドジョウメインの水槽ではむしろ管理が楽になります。
ドジョウ水槽で大磯砂を使う時の酸処理
アクアリウムの歴史と共に歩んできた伝統的な底床「大磯砂(おおいそずな)」。黒とグレーが混ざった落ち着いた色合いは、ドジョウや日本淡水魚の渋い体色を美しく引き立ててくれます。耐久性が非常に高く、洗って何度でも再利用できるため、コストパフォーマンスは最強クラスです。
しかし、大磯砂をドジョウ水槽で使うには、いくつかのハードルがあります。最大の問題は、大磯砂が「海産の砂利」であるという点です。貝殻やサンゴのかけらが混入していることが多く、これらが徐々に溶け出して飼育水をアルカリ性にし、硬度(GH/KH)を上昇させます。ドジョウは適応範囲が広いのでアルカリ性でも飼育可能ですが、多くのアクアリストが目指す「弱酸性〜中性の軟水」とは逆行してしまいます。
「酸処理」の手順と必要性
この問題を解決するために行われるのが「酸処理」です。これは、使用前の大磯砂を酸(食酢やクエン酸、サンポールなど)に漬け込み、貝殻成分(炭酸カルシウム)を強制的に溶かしてしまう処理のことです。
- バケツに大磯砂を入れ、ひたひたになるまで酸性液体を注ぎます。
- 貝殻が反応してシュワシュワと泡が出ます。
- 数日〜1週間ほど放置し、泡が出なくなったら貝殻が溶けきったサインです。
- 酸を完全に洗い流し、中和してから水槽に使用します。
最近では、最初からこの処理が行われた「酸処理済み大磯砂」や、貝殻の混入が少ない「プレミアム大磯」といった商品も販売されています。手間を省きたい方はこちらを選ぶのが賢明です。
粒のサイズと角の処理
ドジョウ用として大磯砂を選ぶ際は、必ず「細目(さいめ)」と呼ばれる小粒のタイプを選んでください。「中目」以上だと粒が大きすぎてドジョウが潜りにくく、エラ通しも悪くなります。また、新品の大磯砂は角が尖っていることがあるため、使用前にバケツの中で米を研ぐ要領で、砂同士を強く擦り合わせるようにガシガシと洗う(研磨洗浄)ことをおすすめします。これにより、人工的に角を落とし、ドジョウに優しい丸みを帯びさせることができます。
ドジョウとメダカの混泳に合う砂の条件

近年、メダカブームに伴い「メダカ水槽の底の掃除係」としてドジョウを迎え入れるケースが増えています。メダカとドジョウは、泳ぐ層が異なるため(メダカは上層、ドジョウは下層)、非常に相性の良いタンクメイトです。しかし、底砂選びにおいては注意が必要です。
メダカ飼育では、水質浄化能力が高く、黒い容器や底砂でメダカの色揚げを狙うために「赤玉土(あかだまつち)」や「メダカ用ソイル」がよく使われます。ここにドジョウを入れるとどうなるでしょうか。
前述の通り、ソイルや赤玉土はドジョウの掘削パワーに耐えられません。特に園芸用の赤玉土は水中用ではないため非常に脆く、ドジョウが潜るたびに猛烈に粉塵が舞い上がります。結果、水槽内は常に茶色く濁り、フィルターのインペラー(回転翼)に泥が詰まって故障の原因になることもあります。
混泳水槽の最適解
メダカとドジョウを混泳させる場合の底砂の最適解は、以下の2パターンです。
- 全面を「田砂」にする:
最もトラブルが少ない方法です。田砂は明るい色なので、黒メダカや楊貴妃メダカなどの色は少し薄く見えるかもしれませんが、水質の安定とドジョウの健康を最優先するならベストな選択です。
- 敷き分けレイアウトにする:
「メダカのためにどうしてもソイルを使いたい」という場合は、鉢や石組みを使ってドジョウが入れない「高台」を作り、そこにソイルと水草を配置します。そして底面部分は田砂を敷いてドジョウのスペースにします。ただし、ドジョウは隙間を見つけて侵入する天才なので、完全な分離は難しいと心得ておいてください。
基本的には、「底層の住人であるドジョウに合わせた砂選び」をすることで、結果的にメダカにとってもゴミの舞い上がりづらい快適な環境を作ることができます。
川砂や砂利など安価な代用品の評価
ホームセンターの建材売り場や園芸コーナーに行くと、「川砂」「珪砂」「左官砂」などが、アクアリウム用サンドの数分の一の価格で売られています。「成分が同じなら、これでいいのでは?」と思うのは当然のことです。私も学生時代、コストを抑えるためにこれらを試したことがありますが、その結果、いくつかの痛い目を見ました。
代用品に潜むリスクと労力
まず、建材用の砂は「洗浄」されていません。袋から出した砂は泥まみれで、そのまま水槽に入れたら一瞬で泥水になります。使用するには、バケツに入れて水が透明になるまでひたすら洗い続ける必要がありますが、これには凄まじい労力と水道代がかかります。「腰が痛くなるまで洗って、結局アクアリウム用の砂を買ったほうが安上がりだったかも…」と後悔するのは、アクアリストの通過儀礼のようなものです。
さらに怖いのが「粒の形状」と「異物混入」です。自然採取や工業用破砕で作られた砂には、ガラス片のように鋭利な粒子や、金属片、正体不明の化学物質が混入している可能性があります。ドジョウの柔らかい皮膚にとって、これらは凶器となります。実際に、安価な建材砂を使った直後にドジョウのヒゲが切れてしまったり、体表が傷だらけになって水カビ病を発症したりした事例は少なくありません。
「川で拾ってきた砂」も同様です。日本の河川は場所によっては農薬や生活排水が染み込んでいる可能性があり、寄生虫や病原菌を持ち込むリスクもあります。煮沸消毒などを徹底すれば使えないことはありませんが、リスク管理の観点からは推奨できません。
結論:安全を買う意識を
数百円〜千円程度の差であれば、洗浄・殺菌・分級(粒の大きさを揃えること)が徹底された「アクアリウム専用の砂」を購入することを強くおすすめします。それは単なる砂代ではなく、ドジョウの安全と飼育者の手間を省くための費用対効果の高い投資です。
ドジョウの底砂のおすすめ総括と選び方
ここまで、ドジョウの生態に基づいた底砂の選び方を詳しく解説してきました。最後に、あなたの飼育スタイルに合わせた選び方をまとめておきましょう。
底砂選びの決定版フローチャート
- 迷ったらこれ!初心者〜上級者まで:
【田砂】
リンク
理由:粒が丸く安全、掃除が楽、水質を変えない。ドジョウ飼育のゴールデンスタンダードです。 - コスト重視&渋いレイアウトが好きなら:
【大磯砂(細目)】
リンク
理由:半永久的に使えて経済的。ただし、酸処理や角を落とす洗浄の手間がかかります。 - 熱帯魚(クーリーローチなど)やコリドラスも一緒に飼うなら:
【ボトムサンド(スドー)】
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リンク
理由:田砂よりもさらに粒が細かく、サラサラした微細な砂。ドジョウが喜んで潜りますが、軽すぎて掃除の時に吸い出しやすい点だけ注意が必要です。
逆に、「ソイル」「赤玉土」「角の鋭い砂利」「ガラス製サンド」は、ドジョウの健康を損なうリスクが高いため、避けたほうが無難です。
ドジョウが底砂に潜り、顔だけひょっこりと出してこちらを見ている姿や、砂をモフモフと掘り返しながら餌を探す姿は、本当に愛らしく、見ていて飽きないものです。その行動は、彼らが安心して暮らせる「良い底砂」があって初めて見られるものです。ぜひ、あなたのドジョウに最高のベッドとなる底砂を選んであげてくださいね。


