グッピーにおすすめの水草|稚魚の隠れ家になる種類を比較
グッピー水槽に水草を入れたいけれど、どの種類を選べばいいのか分からない。そんなところで手が止まっていませんか。
水草売り場には数十種類が並んでいて、値段も数百円から千円以上までさまざま。しかも「CO2添加が必要」「強光が必要」といった注釈が付いているものもあり、初めてだと選びようがないと感じるはずです。
ただ、グッピー水槽に限れば選ぶ基準はかなり絞れます。グッピーが水草に求めるのは、美しい水景ではなく「稚魚の逃げ場」だからです。細かい葉が密に茂ること、丈夫で枯れにくいこと、この2つを満たせば役目は果たせます。
この記事では、グッピーに向く定番の水草を性質ごとに比較したうえで、光やCO2の条件、入れる量、そして導入前に確認すべき農薬や貝の持ち込みまで通しで整理していきます。
- グッピー水槽に水草を入れると何が変わるのか
- 定番4種類の育てやすさと稚魚を守る力の違い
- 照明やCO2の条件から選ぶときの見方
- 入れる量とレイアウト、導入前の注意点
グッピー水槽に水草を入れる3つの意味

まず、水草が水槽で何をしているのかを整理しておきます。ここが分かると、選ぶ基準も自然に決まってくるからです。
グッピー水槽における水草の役割は、大きく3つあります。稚魚の隠れ家、水質への働きかけ、そして酸素のやりとりです。
この3つのうち、グッピーにとって圧倒的に大きいのが1つめです。ほかの熱帯魚なら水草は景観や落ち着きのためですが、卵ではなく稚魚を産むグッピーの場合、水草の有無がそのまま次の世代の数に直結します。だから選ぶ基準も「見た目」ではなく「密度」になるわけですね。
稚魚の隠れ家になり生存率が上がる
いちばん実用的なのがこれです。
グッピーは卵ではなく稚魚を産む卵胎生の魚で、生まれた稚魚は全長5mm前後しかありません。困ったことに、親を含む同じ水槽の魚がこの稚魚を追いかけます。何も置いていない水槽では、生まれた数の多くが数日で姿を消してしまうわけです。
ここに水草があると状況が変わります。葉が細かく密に茂った場所は、稚魚だけが入り込めて成魚が入れない空間になります。追われても逃げ込めるので、生き延びる数が目に見えて増えます。
大切なのは「葉の細かさ」と「密度」です。葉が大きくて隙間の空いた水草では、隠れ場所になりません。マツモやウィローモスのように、細い葉が絡み合うタイプが向いているのはこのためですね。
もうひとつ、水草には副次的な働きもあります。茂った葉の表面には微生物が付き、稚魚がこれをついばむのです。人工の餌が口に入らない生後数日のあいだ、この微生物が命綱になることがあります。人工水草にはない、生きた水草ならではの利点でしょう。
稚魚を守る方法は水草だけではありませんが、いちばん手間がかからないのは確かです。隔離ケースとの使い分けについてはグッピーの共食い対策の記事で整理しています。
硝酸塩を吸ってコケの材料を減らす
2つめが水質への働きかけです。
魚のフンや食べ残しは、ろ過の過程でアンモニア、亜硝酸、硝酸塩へと変わっていきます。硝酸塩は分解の終点なので、放っておくと水換えまで減りません。
この流れは、水槽という閉じた系では避けられません。餌を入れる以上、窒素は必ず入ってきます。出口は水換えか、生き物に取り込ませるかの2つしかないわけです。
水草はこの硝酸塩を栄養として吸収します。つまり水槽に水草があると、硝酸塩の増え方がゆるやかになるわけです。同時にコケの材料も奪うので、ガラス面のコケが出にくくなる効果も期待できます。
ただし過度な期待は禁物でしょう。水草が吸える量には限りがあり、水換えを不要にできるほどではありません。あくまで「増え方をゆるめる」補助的な働きだと考えてください。
効果を出したいなら、成長の早い水草を選ぶのがコツです。マツモやアナカリスのようにぐんぐん伸びる種類ほど、栄養を多く吸います。伸びた分をトリミングして水槽の外へ出すことで、はじめて栄養が系外へ持ち出されるという理屈ですね。
逆に、成長の遅い水草には水質浄化の力をあまり期待できません。アヌビアス・ナナのように何か月もかけてゆっくり葉を増やす種類は、吸う栄養もその分だけ少なくなります。景観や休憩場所としては優秀なので、目的で使い分けるのがよいと思います。
トリミングして切った分をそのまま水槽に浮かせておくと、枯れて栄養が戻ります。「吸わせて捨てる」までがワンセットだと考えてください。
昼は酸素を出し夜は消費する側に回る
3つめが酸素です。ここは誤解されやすいので、少し丁寧に見ておきます。
照明が点いているあいだ、水草は光合成をして二酸化炭素を吸い、酸素を出します。ここまではよく知られている通りです。
ところが消灯すると光合成は止まり、水草は魚やバクテリアと同じように酸素を消費する側へ回ります。つまり夜間の水槽では、水草が多いほど酸素の減りが早くなるということです。
この性質は、水草を大量に入れた過密水槽で問題になります。とくに夏場は水温が上がって水に溶ける酸素の量が減るので、朝方に魚が水面で口をパクパクさせる、という形で表面化することがあります。
対策はそれほど難しくありません。夜間だけエアレーションを効かせる、水草の量を抑える、水面が動くようにろ過器を調整する。このいずれかで解消することがほとんどです。
ちなみに、水草が出す気泡が見える状態は光合成が活発なサインです。葉から小さな泡が上がっていれば、その水槽では光と栄養が足りているということ。逆にまったく気泡が出ないなら、光量か栄養のどちらかが不足している可能性があります。
「水草を入れれば酸素が増えるからエアレーションは不要」という説明を見かけますが、これは昼だけの話です。夜の分も含めて考えてください。
グッピー向け水草の比較
それでは、実際に手に入りやすい水草を比較していきます。
ここで取り上げるのは、どれもショップで通年手に入り、CO2添加なしで育つ定番です。値段や入荷状況は店舗によって変わるので、購入前に確認してください。
比較の軸は4つ置いています。どこに置くタイプなのか(浮かせる・植える・活着させる)、稚魚を守る力はどうか、育てやすさはどうか、そして注意すべき点は何か。この順で見ていくと、自分の水槽に足りない役割がはっきりします。
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| 水草 | 置き方 | 稚魚を守る力 | 育てやすさ | 注意したい点 |
|---|---|---|---|---|
| マツモ | 浮かせる/軽く沈める | ◎ 葉が細かく密 | ◎ 底床もCO2も不要 | 光が弱いと下葉が落ちる。伸びるのが速い |
| アナカリス | 浮かせる/植える | ○ 葉はやや大きめ | ◎ 丈夫で安価 | 餌が足りないと食べられることがある |
| ウィローモス | 流木・石に活着 | ◎ 底面の逃げ場に | ○ 成長は遅め | 茂りすぎるとゴミが溜まる |
| アマゾンフロッグビット | 水面に浮かべる | ○ 根が垂れて隠れ家に | ◎ 増えるのが速い | 増えすぎると照明を遮る |
| アヌビアス・ナナ | 流木・石に活着 | △ 葉が大きい | ◎ 低光量に強い | 隠れ家というより景観・休憩場所 |
評価はあくまで一般的な傾向です。同じ種類でも育つ環境で差が出るので、最終的には自分の水槽での様子が判断材料になります。
マツモは安くて丈夫な浮かせる定番
グッピー水槽で最初に候補になるのがマツモです。
理由は3つあります。葉が細く密なので稚魚の隠れ家として優秀なこと、根を張らないので底床がなくても育つこと、そして安価で入手しやすいことです。
成長のしかたも独特です。マツモには根がなく、茎の途中から細い仮根のようなものを出すだけ。土に根を張らないので、水槽のどこに置いても、置いた場所で育ちます。この気楽さが初心者向きと言われる理由でしょう。
使い方も簡単で、束のまま水面に浮かべておくだけで構いません。おもりを付けて沈めれば、中層に茂みを作ることもできます。ベアタンクで飼っている水槽でも使えるのは大きな利点でしょう。
弱点は成長の速さです。条件が合うとどんどん伸びるので、放っておくと水面を覆ってしまいます。定期的に切って減らす手間は必要になります。
もうひとつ、光が弱い環境では下の方の葉が落ちて棒のようになることがあります。これは寿命ではなく光量不足のサインなので、照明を見直すか、上の元気な部分だけ残して切り戻してください。
切った断片からも育つのがマツモの面白いところです。10cmほどに切って浮かべておけば、それぞれが独立して伸びていきます。増やしたいときは買い足すより切って分ける方が早いでしょう。
入手時の注意としては、束ねてある針金や鉛の重りを外してから入れることです。付けたままだと巻かれた部分が蒸れて溶け、そこから枯れが広がることがあります。
エビを混泳させているなら、無農薬表記のある株を選んでおくと安心です。本数の目安は、30cm水槽なら数本、60cm水槽なら10本前後から。伸びたら切って増やせるので、最初から大量に買う必要はありません。入荷状況や価格は変わることがあるので、購入前にご確認ください。
アナカリスは丈夫だが食べられることも
アナカリス(オオカナダモ)も定番のひとつです。
マツモと同じく安価で丈夫、底床がなくても育ちます。葉がやや大きいぶん稚魚を隠す力ではマツモに一歩譲りますが、水質浄化の面では成長が早いぶん働いてくれます。
入手のしやすさでも群を抜いています。理科の実験材料としても使われる種なので、アクアショップだけでなくホームセンターの熱帯魚コーナーでも見かけます。値段も1束数百円程度で収まることが多いはずです。
気をつけたいのは、グッピーに食べられることがある点です。葉がやわらかいので、餌が足りていない水槽では食害を受けます。葉が虫食いのように欠けてきたら、餌の量を見直すサインかもしれません。
そしてもうひとつ、アナカリスには扱いのうえで知っておくべき事情があります。この種は水質汚濁に強く栄養繁殖が盛んで、在来の水草と競合するため、環境省と農林水産省による「生態系被害防止外来種リスト」で重点対策外来種に位置づけられています(出典:国立環境研究所 侵入生物データベース オオカナダモ)。
飼育に使うこと自体は問題ありませんが、切った分を川や池に捨ててはいけません。断片からでも再生する性質があるため、少量でも定着してしまいます。処分の考え方は環境省 生態系被害防止外来種リストのページで確認できます。
不要になった水草は、乾燥させてから可燃ごみとして処分するのが基本です。生きたまま屋外の水路や池へ流すこと、庭の水たまりに置くことは避けてください。自治体によって分別のルールが異なるので、お住まいの地域の案内をご確認ください。
ウィローモスは活着させて稚魚の床にする
ウィローモスは、流木や石に巻き付けて活着させるタイプの水草です。
いちばんの持ち味は、底面近くに密な茂みを作れることでしょう。マツモやアマゾンフロッグビットが水面側の隠れ家になるのに対し、ウィローモスは底側を担当します。両方あると水槽の上下に逃げ場ができるので、稚魚の生存率はさらに上がります。
育てるうえでの条件はゆるく、CO2添加も強い光も要りません。放っておいても少しずつ広がっていきます。
ただし成長が遅いので、買ってすぐに効果が出るわけではありません。しっかり茂るまでには数か月かかると考えておいてください。急ぐなら最初から量を多めに入れる方が現実的です。
巻き付ける作業には、木綿糸かモスコットンを使います。数か月で活着すると糸は不要になり、木綿なら自然に切れてなくなるので取り除く手間もありません。釣り糸のような溶けない素材は、後々ヒレに引っかかることがあるので避けましょう。
巻き付ける作業が面倒なら、あらかじめ流木に活着させてある株を選ぶ手もあります。届いたその日から底の隠れ家として機能するので、稚魚が生まれる前に間に合わせたいときに向いています。サイズや状態は入荷ごとに差があるため、商品ページで確認してから選んでください。
もうひとつの注意点は、茂りすぎると内部にゴミが溜まることです。半年から1年に一度は薄く刈り込んで、中に水が通るようにしてあげるとよいでしょう。
アマゾンフロッグビットは水面の日陰を作る

アマゾンフロッグビットは、水面に浮かべて使う浮草です。
丸い葉の下に細かい根が垂れ下がり、これが稚魚の隠れ家になります。水面付近は成魚も集まる場所なので、そこに逃げ場があるのは実用的です。
浮草にはもうひとつ効用があります。水面に日陰を作ることで、水槽全体の光量が落ち着くのです。コケが出やすい水槽では、浮草を少し増やすだけで落ち着くこともあります。
増えるのが速く、栄養をよく吸うのも利点でしょう。硝酸塩を減らしたいときには効率のよい選択になります。増えた株はそのまま取り除けるので、栄養を系外へ出す作業も簡単です。
一方で、増えすぎると水面を覆って照明を遮ります。下に植えた水草が光不足で枯れる原因になるので、水面の3分の1程度に抑えるくらいがちょうどよいと考えています。
また、水面が動く環境では葉が濡れて溶けることがあります。ろ過器の吐出口が直接当たらない位置に置くか、水流を弱めてください。
浮草は増えるのが速いので、最初は少量から始めるのが無駄になりません。無農薬表記のあるものを選べば、エビのいる水槽にもそのまま入れやすくなります。株数や状態は入荷によって変わるので、販売ページの説明をご確認ください。
育つ条件で選ぶ(光・CO2・底床)
ここまでの種類はすべて「初心者でも枯らしにくい」ものを挙げてきました。その共通点を整理しておくと、売り場で別の水草を見たときにも判断できるようになります。
見るべき条件は3つ。CO2の要否、必要な光量、そして底床の要否です。
もうひとつ言えば、底床の要否はレイアウトの自由度にも関わります。根から養分を吸うタイプの水草は底床がないと育ちませんが、浮かせるタイプと活着タイプは底床がなくても大丈夫です。ベアタンクで飼っている水槽や、掃除のしやすさを優先したい場合は、後者だけで組み立てられます。
底床を敷いているなら選択肢は広がりますが、必ずしも植える必要はありません。植えるタイプは水換えや掃除のときに抜けやすく、そのたびに植え直す手間が出ます。最初は浮かせる・活着させるだけで始めて、慣れてから植栽に手を広げるのが無理のない順番だと思います。
CO2なし・低光量で育つ種類を選ぶ
水草の育成で最初の分かれ道になるのが、CO2添加の要否です。
CO2を添加すると光合成が活発になり、成長が早くなります。しかしボンベや添加装置が必要で、費用も手間もかかります。グッピーを飼うことが目的なら、ここまで踏み込む必要はないでしょう。
幸い、上で挙げた種類はすべてCO2なしで育ちます。マツモ、アナカリス、ウィローモス、アマゾンフロッグビット、アヌビアス・ナナ。この範囲で選んでおけば、装置を追加せずに済みます。
光量についても同様です。水槽に付属してくる標準的なLEDで足りる種類を選んでください。逆に「要強光」と書かれた水草は、専用の照明を買い足すことになるでしょう。
照明選びで迷ったときは、水草用ライトの選び方を整理した記事が参考になります。照明の代用で失敗しやすい条件をまとめてあります。
もうひとつの分かれ道が、底床(砂利やソイル)の要否です。
根から養分を吸うタイプの水草は、底床がないと育ちません。逆に、浮かせるタイプと活着タイプは底床がなくても大丈夫です。
グッピーをベアタンク(底床なし)で飼っている場合や、掃除のしやすさを優先したい場合は、後者だけで組み立てられます。マツモとアマゾンフロッグビットを浮かべ、流木に巻いたウィローモスを沈める。これだけで上下に隠れ家ができます。
底床を敷いているなら選択肢は広がりますが、必ずしも植える必要はありません。植えるタイプは水換えや掃除のときに抜けやすく、そのたびに植え直す手間が出ます。
活着タイプの代表格については、アヌビアス・ナナとミクロソリウムを比較した記事にまとめてあります。どちらも低光量に強く、丈夫さでは群を抜いています。
入れる量とレイアウトの決め方
種類が決まったら、次は量と配置です。ここを間違えると、せっかくの水草が逆効果になることがあります。
考え方はシンプルです。稚魚の逃げ場を作りつつ、成魚が泳ぐ空間も残しておく。この2つを両立させます。
稚魚を守るなら水面と底の2層に置く
稚魚を守る目的なら、配置には型があります。水面と底の両方に隠れ家を作ることです。
生まれたばかりの稚魚は水面付近に集まる傾向があります。ここに浮草やマツモの茂みがあると、まず最初の危険をやり過ごせます。
この時期に大切なのは「隙間の細かさ」です。成魚の体は太くても2〜3mmあるので、それより狭い隙間があれば入ってこられません。マツモの茂みや浮草の根が有効なのは、この寸法の差を利用しているからですね。
一方、少し育って泳ぎが強くなると水槽全体を動き回るようになります。このとき底側にウィローモスの茂みがあれば、追われたときに潜り込めます。
上下2層にしておくと、成長段階に関係なく逃げ場があることになります。片方だけだと、追い出された稚魚が行き場を失うわけですね。
間の中層は、あえて空けておいて構いません。成魚が泳ぐスペースになりますし、餌が行き渡りやすくもなります。
もうひとつ、隠れ家は「1か所にまとめる」より「2〜3か所に分ける」方が有効です。1か所だけだと成魚がその前で待ち構える形になり、稚魚が出られなくなります。離れた場所に逃げ場があれば、追われても次の場所へ移動できます。
水槽の奥行き方向にも変化を付けると効果的です。手前は開けて奥に茂みを寄せると、鑑賞しやすさと隠れ家を両立できます。正面から観察するときに稚魚が見えないのは不安かもしれません。ですが見えている状態は追われている状態でもあるので、あえて見えにくい場所を作った方が結果はよくなるのです。
最小構成は「浮かべたマツモ + 流木に巻いたウィローモス」の2点です。どちらも底床が要らず、CO2も強い光も不要。これだけで上下の逃げ場が完成します。
入れすぎると泳ぐ場所と夜の酸素が減る
水草は多いほどよい、というものではありません。
入れすぎたときに起きるのは3つです。泳ぐスペースが減ること、夜間の酸素消費が増えること、そして水の流れが滞って底にゴミが溜まりやすくなることです。
目安としては、水槽を正面から見て水草が占める面積が3分の1から半分程度。水面については、浮草が覆う割合を3分の1程度に抑えると照明も届きます。
ここで言う「面積」は、茂みの濃さも含めた感覚的なものです。マツモを水面いっぱいに広げれば見た目は3分の1でも、実際には水面がほぼ塞がっているということが起こります。上から見た状態でも一度確認しておくと、判断を誤りにくくなります。
もし夜間や早朝に魚が水面へ集まるようになったら、量が多すぎるサインかもしれません。水草を減らすか、夜間のエアレーションを検討してください。
量を増やすなら、一度に入れずに段階を踏むのが安全です。最初は控えめに入れて2週間ほど様子を見る。魚の泳ぎ方や朝の様子に変化がなければ、そこから足していく。この進め方なら、入れすぎに気づかないまま進むことがありません。
掃除のしやすさも考えておきましょう。水草を多く入れるほど、底のゴミを吸い出す作業がやりにくくなります。プロホースを差し込む余地が残るように配置しておくと、後々の管理が楽になります。
枯れた葉をそのままにしておくのもよくありません。分解の過程で水を汚しますし、酸素も消費します。黄色くなった葉や溶けかけた部分は、見つけたときに取り除いてください。枯れる原因の切り分けは水草が枯れるときの手順をまとめた記事にあります。
導入前後に必ず確認すること

最後に、買ってきた水草をそのまま入れる前に確認しておきたい点をまとめます。
ここを飛ばすと、水草を入れたつもりが別のものを持ち込むことになりかねません。とくにエビを混泳させている水槽では影響が大きくなります。
農薬とスネイルの持ち込みを防ぐ
市販の水草には、害虫対策のために農薬が使われていることがあります。
魚には影響が出にくい濃度でも、エビには強く効くことが知られています。ミナミヌマエビやヤマトヌマエビを一緒に飼っているなら、無農薬表記の株を選ぶか、しばらく別容器で管理してから入れる方が安全でしょう。
見分け方としては、パッケージや値札に「無農薬」「エビシュリンプ対応」といった表記があるかを確認します。表記がない株が必ず農薬付きというわけではありませんが、エビがいる水槽へ入れるなら表記のあるものを選ぶ方が確実でしょう。
抜けるまでの期間や、水槽に入れる前の下処理については水草の農薬が抜ける期間を調べた記事で詳しく扱っています。エビがいる水槽では必ず目を通しておいてください。
もうひとつが貝の持ち込みです。水草に付いた小さな巻貝の卵は目視で見つけにくく、気づいたときには水槽中に増えていた、ということが起こります。
防ぐには、入れる前に葉と茎を流水でよくすすぎ、透明なゼリー状の卵が付いていないか確認します。ライトに透かすと見つけやすいはずです。
持ち込みを完全に防ぐのは難しいので、増えてしまったときの対処も知っておくと気が楽になります。小型の巻貝であればグッピーには無害で、コケや残餌を食べる役割も果たします。数が増えすぎたときだけ、目についたものを取り出して減らせば十分でしょう。
もう一点、購入した水草はしばらく様子を見てから本水槽へ入れるのが理想です。別のバケツや小型容器で数日置くだけでも、農薬と貝の両方に対する備えになります。急がなければ、この一手間が後の手間を大きく減らしてくれるはずです。
グッピーの水草に関するよくある質問(FAQ)
グッピー水槽に水草は必ず必要ですか?
必須ではありません。水草がなくてもグッピーは飼育できますし、掃除のしやすさを優先してベアタンクで飼う方法もあります。
ただし繁殖を考えているなら、水草があるかないかで稚魚の生存率が大きく変わります。増やすつもりがなく、隔離ケースも使わないのであれば、水草なしという選択も成立するでしょう。
人工水草でも稚魚の隠れ家になりますか?
隠れ家としては機能します。枯れる心配がなく、農薬や貝を持ち込むこともないので、その点では扱いやすい選択肢です。
ただし硝酸塩を吸う働きや、稚魚が微生物をついばむ場としての役割はありません。隠れ家だけが目的なら人工水草、水質面の働きも期待するなら生きた水草、という使い分けになります。硬い素材のものはヒレを傷つけることがあるので、やわらかいタイプを選びましょう。
水草を入れたら水が緑色に濁ってきました
植物プランクトンが増えている状態で、栄養と光が過剰なときに起こります。水草そのものが原因というより、光の当たりすぎか栄養の余りを疑ってください。
まず照明時間を6〜8時間程度に抑え、餌の量を見直します。窓際に置いている水槽なら、直射日光が当たらない場所へ移すだけで収まることもあります。改善しない場合は水換えの頻度を上げる番でしょう。
増えすぎた水草はどう処分すればいいですか?
乾燥させてから可燃ごみに出すのが基本です。分別のルールは自治体によって違うので、お住まいの地域の案内を確認してください。
いちばん避けたいのが、川や池、側溝への投棄です。アナカリスのように断片から再生する種類は、少量でも定着して在来の水草と競合します。知人に譲る場合も、屋外の池ではなく室内水槽で使う人に渡すのが安全でしょう。
水草があれば水換えは減らせますか?
硝酸塩の増え方はゆるやかになりますが、水換えを不要にできるほどではありません。水草が吸収できる量には限りがあるためです。
また水換えには、硝酸塩を減らす以外の役割もあります。微量元素の補給や、蓄積した有機物の除去です。水草を入れたからといって頻度を大きく落とすのではなく、水質を測りながら少しずつ調整する方が安全でしょう。
まとめ|グッピーの水草は細かい葉と丈夫さで選ぶ
グッピー水槽の水草選びは、美しさより「稚魚の逃げ場になるか」で決まります。葉が細かく密に茂ること、CO2なしで枯れないこと。この2点を満たす種類なら、まず失敗しません。
具体的にはマツモ、アナカリス、ウィローモス、アマゾンフロッグビットの4種類が定番です。マツモと浮草が水面側、ウィローモスが底側を担当するので、上下2層に置くと稚魚の生存率が上がります。
水草には硝酸塩を吸う働きもありますが、水換えを不要にできるほどではありません。また夜間は酸素を消費する側に回るので、入れすぎには注意してください。目安は正面から見て3分の1から半分、浮草は水面の3分の1程度です。
導入前には、農薬と貝の持ち込みを確認しておきましょう。とくにエビと混泳させるなら、無農薬表記を選ぶか別容器で数日管理してから入れるのが安全です。
そして増えすぎた分の処分にも気を配ってください。アナカリスのように外来種リストに載っている種類は、屋外へ流すと在来の水草と競合します。乾燥させて可燃ごみへ、が基本の扱いです。
水槽の立ち上げから用品選びまで確認したい方はグッピーの飼い方ガイドを、増えた稚魚の行き先に悩んでいるならグッピーが増えすぎたときの対処法もあわせてどうぞ。




