グッピーと混泳できる魚は?相性のよい種類と避けたい魚
グッピーの水槽が落ち着いてくると、次に考えたくなるのが混泳です。もう少し華やかにしたい、底のコケを食べてくれる魚がほしい、泳ぐ層の違う魚を入れて立体感を出したい。理由はさまざまですが、選び方を間違えると水槽が荒れます。
グッピーの混泳で難しいのは、相手が強いか弱いかだけでは決まらないという点です。大きなヒレを持つオスは狙われやすく、生まれた稚魚は多くの魚にとって餌になり、そして水質の好みが合わない魚とは長く同居できません。この4つを条件として持っておくと、候補はかなり絞れます。
この記事では、混泳の可否を決める条件を整理したうえで、相性のよい魚と避けたい魚を具体的に挙げていきます。そのうえで、トラブルが起きたときの対処と、実際に始めるときの手順までをまとめます。特定の魚種との組み合わせについては、それぞれの記事も用意しています。
- 混泳できるかどうかを決める4つの条件
- 相性のよい魚とエビ・貝の具体的な候補
- 混泳で起きるトラブルと避けたほうがいい魚
- 混泳を始める手順と最初の数日に見るところ
グッピーの混泳を決める条件

混泳の可否は、印象ではなく条件で判断できます。見るのは4つです。水温、水質、体格と口の大きさ、そして気性です。このうちどれか1つでも大きく外れていれば、その組み合わせは長続きしません。
とくにグッピーで注意したいのが、ヒレを狙われやすいという体の特徴です。オスの大きく広がった尾びれは、ほかの魚から見ると目立つ動くものです。ヒレをかじる習性のある魚と同居させると、まず確実に傷つきます。
この章では、水温、水質、体格と口の大きさ、そして気性という順に見ていきます。候補の魚を思いついたら、この4つに当てはめてみてください。1つでも引っかかるなら、別の候補を探したほうが早いです。無理に条件を曲げても、あとで水槽全体に無理が来ます。
水温と水質が重なるか
まず確認するのが水温です。グッピーは一般に23〜26度あたりで飼育され、繁殖を狙うなら25〜26度が目安とされます。混泳相手にも同じ水温帯が合っているかを見てください。片方に合わせると片方が弱る、という組み合わせは避けます。ジェックスの飼育解説でも「グッピーが最も活発に活動する水温は23~26℃です」と案内されています(出典:ジェックス 初心者さんにおすすめ!グッピーの飼い方について)。
意外に見落とされやすいのが水質です。グッピーは中性から弱アルカリ性、やや硬めの水を好むとされます。一方、南米原産の小型カラシンの多くは弱酸性で軟らかい水を好みます。どちらも生きられる中性付近に落ち着かせるのが現実的な着地点ですが、双方にとって最適ではないという前提は持っておいてください。
水質を無理に動かすのはおすすめしません。弱酸性に寄せようとして流木やピートを大量に入れる、逆に弱アルカリへ寄せようとしてサンゴ砂を入れる。こうした操作は値を動かしますが、同時に不安定にもします。混泳では、最適を追うより安定を優先するほうが結果が良くなります。pHの考え方はグッピーに適したpHは?で整理しています。
水温については、季節による変動も見ておいてください。夏に30度近くまで上がる水槽と、冬に20度を下回る水槽では、通年で快適に過ごせる魚の範囲が変わります。ヒーターと、必要に応じて水温を下げる手段を持っているかどうかで、選べる相手の幅も変わってきます。相手の適水温がグッピーより狭い場合は、その魚の範囲に合わせて管理することになります。
体格と口の大きさで決まること
次に体格です。判断の基準は体の大きさそのものではなく、口の大きさになります。相手の口にグッピーが入るなら、いつか食べられます。成魚の全長はオスで3〜4cm、メスで4〜6cmほどなので、口を大きく開ける中型以上の魚とは基本的に同居できません。
さらに重要なのが稚魚です。グッピーは繁殖力が高く、放っておいても稚魚が生まれます。生まれた稚魚は体長5〜8mmしかないので、口に入るサイズの魚であれば、ほとんどの種が捕食します。混泳水槽で稚魚を残すのは、単独飼育よりずっと難しくなります。
逆に言えば、増やしたくない場合には混泳が有効に働くこともあります。増えすぎを抑えたいなら、あえて稚魚を食べる魚を入れておくという考え方もありえます。ただしこれは、生まれた稚魚がどうなるかを承知したうえでの選択です。増えすぎの対処はグッピーが増えすぎる原因と対処法にまとめています。
体格については、成長したときの姿を必ず調べてください。ショップで売られている個体は幼魚のことが多く、購入時のサイズは判断材料になりません。3cmで売られていた魚が15cmまで育つ、というのは珍しくないことです。商品説明や図鑑で「最大全長」を確認し、その数字で混泳の可否を決めてください。育ったあとで手放すことになると、引き取り先を探す手間も生じます。
気性とヒレへの興味を見る
4つめが気性です。ここでいう気性は「凶暴かどうか」ではなく、「他の魚のヒレに興味を示すかどうか」と考えてください。体が小さくても、ヒレをかじる習性のある魚はグッピーと合いません。
代表例がスマトラ(バルブの仲間)です。気性が荒く、グッピーに限らず多くの熱帯魚のヒレをかじると言われています。同じ理由で、ヒレの長い魚を追いかける習性を持つ種は避けたほうが無難です。
もうひとつ、同種と勘違いして攻撃するケースもあります。グッピーのオスは尾びれが大きく色が派手なため、ベタのように縄張り意識の強い魚からは同種の対抗個体に見えることがあります。ベタとの組み合わせについてはグッピーとベタの混泳が難しい理由で詳しく扱っています。
4つの条件:①水温が23〜26度で重なるか ②水質を中性付近で折り合えるか ③相手の口にグッピーや稚魚が入らないか ④ヒレに興味を示す習性がないか。この4つを満たす魚だけが候補になります。見た目や人気で選ばないでください。
相性のよい魚と避けたい魚

条件がわかったところで、具体的な候補を見ていきます。よく挙げられるのは、泳ぐ層が違う魚、体格が近く温和な魚、そして水を汚さない掃除役です。
選ぶときのコツは、グッピーと同じ層を泳がない魚から探すことです。グッピーは主に中層から上層を泳ぐので、底層で生活する魚を入れると生活圏が重なりません。競合が減れば、それだけトラブルも減ります。
ここでは小型魚、エビと貝、そして避けたい魚の順に整理します。なお、どの組み合わせも「絶対に大丈夫」とは言えません。個体差があり、同じ種でも性格に幅があります。導入後の観察は必ず行ってください。ここで挙げる相性は、あくまで一般的な傾向としての目安です。
混泳しやすい小型魚
いちばん定番なのが小型カラシンの仲間です。ネオンテトラ、カージナルテトラ、グローライトテトラ、ラミーノーズテトラなどが挙げられます。体格が近く温和で、群れで泳ぐため水槽に動きが出ます。ただし前述のとおり、水質の好みはグッピーとずれるので中性付近で折り合う形になります。
底層の魚では、コリドラスがよく選ばれます。生活圏が底のほうで重ならず、性格も温和です。オトシンクルスも同様で、こちらはガラス面や葉のコケを食べてくれます。泳ぐ層が違う魚は、それだけで相性がよくなると考えてください。
同じ卵胎生(卵ではなく、母魚の体内である程度育てた稚魚をそのまま産む方式)の仲間であるプラティやモーリーも候補に挙がります。水温や水質の好みが近く、性格も比較的おだやかです。ただし繁殖力が高い点はグッピーと同じなので、両方が増えると水槽の許容量をすぐ超えます。プラティとの組み合わせについてはグッピーとプラティの混泳で本当に注意すべき点で扱っています。
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| 相手 | 泳ぐ層 | 相性 | 気をつけること |
|---|---|---|---|
| 小型カラシン(ネオンテトラ等) | 中層 | 良い | 水質の好みがずれる・中性付近で折り合う |
| コリドラス | 底層 | 良い | 底砂は角のない細かいものを選ぶ |
| オトシンクルス | 底層・ガラス面 | 良い | コケが尽きたら専用の餌を用意する |
| プラティ・モーリー | 中層・上層 | 良い | どちらも増えるので許容量を超えやすい |
| ミナミヌマエビ | 底層 | 条件つき | 稚エビは食べられる・隠れ家を厚くする |
| 石巻貝 | 底層・ガラス面 | 良い | 淡水では幼生が育たず増えすぎる心配は少ない |
| ラムズホーン | 底層・ガラス面 | 良い | 雌雄同体で繁殖力が強く増えすぎやすい |
| スマトラ | 中層 | 避ける | ヒレをかじる習性がある |
| ベタ | 中層・上層 | 避ける | オスの尾を同種と誤認して攻撃する |
| エンゼルフィッシュ等の中型魚 | 中層 | 避ける | 成長すると口にグッピーが入る |
| 金魚 | 全層 | 避ける | 適水温が違う・口に入る |
群れで泳ぐ魚を入れる場合は、匹数にも注意してください。小型カラシンの多くは群れで安心する性質があり、1〜2匹だけ入れると落ち着かず、他の魚を追いかけることがあります。入れるなら5匹以上、できれば10匹前後というのが一般的な目安です。ここでも先に効いてくるのが水量で、群れを作れる数を入れられるかどうかが水槽サイズで決まります。
エビや貝との組み合わせ
掃除役としてよく入れられるのが、ミナミヌマエビやヤマトヌマエビ、そして石巻貝です。いずれもグッピーを襲うことはなく、底やガラス面の掃除に役立ちます。水を汚しにくいのも利点です。
貝を入れるなら、増え方の違いを知っておいてください。石巻貝は水槽内で産卵しますが、幼生が育つには汽水が必要とされ、淡水だけの水槽では増えていきません。ガラス面に白い卵が点々と残るのが難点ですが、数が増えて困ることはほぼありません。一方のラムズホーンは雌雄同体で淡水だけで繁殖するため、餌が多い環境では一気に増えます。掃除役として入れるなら、増えない石巻貝のほうが管理は簡単です。
注意点は、稚エビのほうが食べられるという点です。ミナミヌマエビは水槽内で繁殖しますが、生まれた稚エビは小さく、グッピーにとっては餌になります。稚エビを残したいなら、細かい水草の茂みを厚く作る必要があります。逆に、増やす目的がないなら成体だけを維持する形でも問題ありません。
もうひとつ、薬を使うときの注意があります。魚の治療に使う薬剤のなかには、エビや貝に強く影響するものがあります。混泳水槽で病気が出たときは、薬を入れる前に対象生体の適合を必ず確認してください。判断に迷うときは、魚を診られる専門家や販売店へ相談するのが確実です。
避けたほうがいい魚
避けたい魚は3つのグループに分けられます。ひとつめが、ヒレをかじる習性のある魚。スマトラがその代表で、グッピーだけでなく多くの熱帯魚のヒレを狙うと言われています。
ふたつめが、口が大きくなる魚です。エンゼルフィッシュのような中型のシクリッドは、幼魚のうちは問題なくても成長すると口にグッピーが入るようになります。購入時のサイズではなく、成魚のサイズで判断してください。肉食性の強い魚も同様です。
みっつめが、水温や水質の好みが大きく違う魚です。金魚は代表例で、グッピーより低い水温を好み、体格も大きくなります。「同じ淡水魚だから一緒に飼える」という発想は、ここでは通用しません。丈夫な魚どうしでも、快適な範囲が重ならなければ混泳は成立しません。
この3グループに加えて、フグの仲間にも注意が必要です。小型で人気のあるアベニーパファーは、見た目の愛らしさとは裏腹に他の魚のヒレをかじることが知られており、単独飼育がすすめられることの多い魚です。「小さいから大丈夫」という判断が通用しないのは、この魚がわかりやすい例だと思います。体の大きさではなく習性で判断する、という原則をここでも思い出してください。
混泳で起きるトラブルと対処

条件を満たす魚を選んでも、トラブルがまったく起きないわけではありません。個体差があり、水槽の広さや隠れ家の量によっても結果は変わります。起きやすいことを知っておくと、早く手を打てます。
グッピーの混泳で多いのは3つです。ヒレがかじられる、餌が行き渡らない、そして稚魚が食べられる。いずれも死に直結するというより、じわじわ状態を悪くするタイプの問題です。だからこそ気づきにくいという面もあります。数日おきに水槽をじっくり見る時間を取っておくと、早い段階で気づけます。
ここではそれぞれの見分け方と対処を整理します。共通するのは、原因を特定してから手を打つという点です。混泳をやめる判断も含めて、選択肢を持っておいてください。
ヒレがかじられるとき
まず疑うのは、ヒレをかじる習性のある魚が入っていないかです。該当する魚がいるなら、対処は分けるしかありません。隠れ家を増やしても、追いかけられる状況そのものは変わらないためです。
該当する魚がいないのにヒレが傷む場合は、グッピーのオス同士の小競り合いか、病気の可能性があります。かじられた傷は切り口が比較的まっすぐで、病気で溶けた場合は縁が白っぽく濁ってギザギザに欠けるのが典型とされます。ただし進行の段階によっては見分けが難しく、あくまで目安です。他の個体にも同じ症状が出ているなら、病気を疑ってください。
傷ついた個体は、静かな環境で隔離して観察します。水質を保てば自然に回復することもありますが、悪化するようなら魚を診られる専門家や販売店へ相談してください。自己判断で複数の薬を混ぜて使うことは避けてください。混泳水槽では、他の生体への影響も考える必要があります。
もうひとつ、ヒレの傷が水質から来ている可能性も忘れないでください。水が汚れた状態が続くと、傷が治りにくくなり、そこから状態が悪化することがあります。混泳水槽は単独飼育より生体が多いぶん、水の汚れも早く進みます。ヒレのトラブルが出たときは、犯人探しと並行して水換えの頻度も見直してください。
餌が行き渡らないとき
混泳では、餌の取り合いが起こります。泳ぎの速い魚や大きな魚が先に食べてしまい、グッピーに回らないという状況です。とくに底層のコリドラスは、上で食べ切られると餌が沈んでこないことがあります。
対処は、餌の落とし方を変えることです。水面に浮くタイプと沈むタイプを併用する、落とす場所を水槽の左右に分ける、といった工夫で行き渡りやすくなります。それでも足りないときは、回数を増やして1回の量を減らします。
痩せている個体が出ていないかは、定期的に確認してください。背中側から見て体の輪郭が細い個体は、餌が取れていない可能性があります。1日1〜2回、数分で食べ切る量という基本は、混泳でも変わりません。
餌の内容も見直す価値があります。混泳相手によっては、グッピー用のフレークだけでは足りないことがあります。コリドラスやオトシンクルスは底に沈む餌が必要ですし、オトシンクルスは水槽のコケが尽きると餌がなくなります。相手の魚が何をどこで食べるのかを調べたうえで、必要なら専用の餌を足してください。「入れておけば勝手にコケを食べてくれる」と考えていると、その魚が痩せていきます。
稚魚が食べられるとき
混泳水槽では、生まれた稚魚はほぼ確実に減ります。グッピーの親自身も食べますし、混泳相手にとっても格好の餌になります。数を残したいなら、対策が必要です。
いちばん確実なのは隔離です。産卵箱や別容器に移せば、混泳相手からも守れます。ただし母魚を長く狭い容器へ入れるのは負担になるので、出産の兆候が出てから移し、産み終わったら戻してください。
隔離まではしたくない場合は、水草の茂みを厚くするという方法があります。ウィローモスやマツモのように葉が細かい水草を水面付近に多めに入れると、稚魚が潜り込める場所ができます。残る数は読めませんが、母魚に負担がかからないのが利点です。水草の選び方はグッピー水槽におすすめの水草5種にまとめています。
もうひとつの手段として、混泳相手のほうを一時的に別容器へ移すという考え方もあります。出産が近いメスがいるとき、数日だけ相手の魚を移しておけば、生まれた稚魚が水草へ潜り込むまでの時間を稼げます。母魚を狭い産卵箱へ移すより負担が小さく、水槽全体としても穏やかです。移せる容器があるなら、選択肢に入れておいてください。
混泳を始める手順

候補が決まったら、実際に入れる段取りを考えます。ここを丁寧にやるかどうかで、最初の1週間の落ち着き方が変わります。急いで入れて失敗するのは、もったいない話です。
手順の基本は3つです。先に水槽の余力を計算する、隠れ家を用意してから入れる、そして数日間しっかり観察する。どれも特別な道具は要りません。むしろ、道具より段取りで決まる部分が大きいところです。急いで入れて数日後に分けることになると、双方に無駄な負担がかかります。
この章では、水槽サイズと数の決め方、導入の順番、そして観察のポイントを見ていきます。混泳は「入れて終わり」ではなく、入れたあとの数日で決まります。
水槽サイズと数の決め方
混泳を始める前に、水槽の余力を数えてください。グッピーだけで適正数に近い状態なら、混泳相手を入れる余地はありません。過密は水質の悪化とストレスを同時に招き、混泳トラブルの土台になります。
目安として、混泳を考えるなら45cm以上、余裕をもたせるなら60cm水槽が扱いやすくなります。水量が増えるほど水質は安定し、逃げ場も作りやすくなります。小型水槽で種類を増やすのは、いちばん難易度が高い進め方です。水槽サイズごとの適正数はグッピー水槽は何匹が適正?で計算の手順を示しています。
混泳を前提に立ち上げるなら、最初から60cmクラスを選んでおくと後が楽です。ろ過も照明もセットになったものなら、必要な器具を買い忘れる心配もありません。
ろ過の能力も合わせて確認してください。生体が増えれば、そのぶん出る排泄物も増えます。ろ過器の対応水量が水槽サイズぎりぎりの場合、混泳で数を増やすと処理が追いつかなくなります。器具の表示にある対応水量は、標準的な飼育数を想定した値です。混泳で密度を上げるなら、一段上の能力を選ぶか、水換えの頻度を上げて補う必要があります。フィルターの方式ごとの違いはグッピー用フィルターの選び方で整理しています。
導入の順番と隠れ家
新しい魚を入れる前に、隠れ家を増やしておいてください。水草の茂み、流木の陰、土管などがあると、追われた魚が逃げ込めます。隠れ家は混泳のトラブルを減らす、いちばん安上がりな対策です。
導入の順番としては、すでにグッピーがいる水槽に後から入れる形が一般的です。この場合、先住のグッピーが縄張りを持っていることは少ないので、大きな問題にはなりません。ただし、新しい魚は輸送で体力を落としているので、時間をかけて水合わせをしてください。袋の水を水槽へ入れないこと、温度を先に合わせることの2点を守ってください。
可能であれば、新しい魚は別容器で1〜2週間ほど様子を見てから合流させると安心です。病気を持ち込むリスクを下げられます。混泳水槽で病気が広がると、薬を使いにくい生体が入っているぶん対処が難しくなります。
隠れ家は「入れる」だけでなく「見えない場所を作る」と考えると効果が上がります。水槽を正面から見て奥まで見通せる状態だと、追われた魚に逃げ場がありません。背の高い水草を後方に、低い水草を前方にというレイアウトにするだけで、視線の通らない場所ができます。
入れる数は、一度にまとめてではなく分けたほうが安全です。ろ過が処理できる量は急には増えないので、生体を一気に増やすと水質が崩れます。まず数匹入れて1〜2週間様子を見て、水質が安定していることを確かめてから次を足す。この進め方なら、失敗しても影響を小さく抑えられます。
最初の数日に見るところ
導入後の数日は、朝と夜に水槽を見てください。確認するのは3つです。特定の個体が追われ続けていないか、ヒレに傷ができていないか、そして全員が餌を取れているか。
問題が見えたら、早めに対処します。追われている個体が1匹だけなら隠れ家を増やす、複数いるなら組み合わせ自体を見直す。ヒレの傷が続くなら、原因の魚を特定して分けます。様子を見すぎると、傷んだ個体が戻らなくなります。
混泳をやめるという判断も、失敗ではありません。相性は個体差もあり、条件を満たしていてもうまくいかないことがあります。もとの単独飼育に戻す、あるいは別の魚に替える。どちらも普通の選択です。水槽の中の魚が落ち着いて暮らせることが優先で、種類の多さは目的ではありません。
混泳で失敗しやすい3つ:①水槽サイズを変えずに種類だけ増やす ②隠れ家がないまま新しい魚を入れる ③購入時のサイズで判断して、成長後の口の大きさを見ていない。いずれも導入前に防げるものばかりです。
導入前チェック:①水量に余力があるか計算した ②隠れ家を先に増やした ③相手の成魚サイズと口の大きさを調べた ④群れで泳ぐ魚なら5匹以上入れられる ⑤数日間の観察時間を確保できる。5つそろってから購入してください。
グッピーの混泳に関するよくある質問(FAQ)
グッピーと混泳しやすい魚はどれですか?
よく挙げられるのは、小型カラシン(ネオンテトラ、カージナルテトラ、グローライトテトラなど)、コリドラス、オトシンクルス、そして同じ卵胎生のプラティやモーリーです。いずれも体格が近く温和で、コリドラスやオトシンクルスは泳ぐ層が違うため生活圏も重なりません。
ただし小型カラシンは弱酸性で軟らかい水を好み、グッピーは中性から弱アルカリ性を好むとされるため、水質の好みはずれます。どちらも生きられる中性付近で折り合わせる形になり、双方にとって最適ではないという前提は持っておいてください。また、どの組み合わせでも個体差があるので、導入後の観察は必ず行ってください。
グッピーと混泳できない魚はどれですか?
3つのグループに分けられます。①ヒレをかじる習性のある魚(スマトラなど)②成長すると口が大きくなる魚(エンゼルフィッシュなどの中型シクリッド、肉食性の魚)③水温や水質の好みが大きく違う魚(金魚など)。
ベタも避けたほうがよい組み合わせです。グッピーのオスは尾びれが大きく色が派手なため、縄張り意識の強いベタからは同種の対抗個体に見えることがあります。判断するときは、購入時のサイズではなく成魚のサイズで考えてください。幼魚のうちは問題なく見えても、成長してから食べられるケースがあります。
混泳させると稚魚は残りませんか?
単独飼育より大きく減ります。グッピーの親自身も稚魚を食べますし、混泳相手にとっても口に入るサイズの動くものは餌になります。生まれた稚魚は体長5〜8mmしかないため、ほとんどの小型魚が捕食します。
数を残したいなら、産卵箱や別容器での隔離がいちばん確実です。隔離までしたくない場合は、ウィローモスやマツモなど葉の細かい水草を水面付近に厚く入れると、稚魚が潜り込める場所ができます。残る数は読めませんが、母魚に負担がかからないのが利点です。逆に増やしたくない場合は、混泳が自然な歯止めとして働くこともあります。
混泳するには何cmの水槽が必要ですか?
目安としては45cm以上、余裕をもたせるなら60cm水槽が扱いやすくなります。水量が増えるほど水質が安定し、隠れ家も作りやすくなるためです。小型水槽で種類を増やすのは、いちばん難易度の高い進め方になります。
大切なのは、いま飼っているグッピーの数に対して余力があるかどうかです。すでに適正数に近い状態なら、混泳相手を入れる余地はありません。過密は水質悪化とストレスを同時に招き、混泳トラブルの土台になります。種類を増やす前に、水量あたりの匹数を一度計算してみてください。
混泳を始めたあと、何を見ればいいですか?
最初の数日は朝と夜に3つを確認してください。①特定の個体が追われ続けていないか ②ヒレに傷ができていないか ③全員が餌を取れているか。この3つのどれかに問題があれば、早めに手を打ちます。
追われている個体が1匹だけなら隠れ家を増やす、複数いるなら組み合わせ自体を見直します。ヒレの傷が続くなら、原因の魚を特定して分けてください。様子を見すぎると、傷んだ個体が戻らなくなることがあります。なお、混泳をやめるという判断も失敗ではありません。条件を満たしていてもうまくいかないことはあり、単独飼育に戻すのは普通の選択です。
まとめ|条件で選び、数日で確かめる
グッピーの混泳は、相手の性格の印象ではなく条件で判断できます。水温が23〜26度で重なるか、水質を中性付近で折り合えるか、相手の口にグッピーや稚魚が入らないか、そしてヒレに興味を示す習性がないか。この4つを満たす魚だけが候補になります。
候補として挙がりやすいのは、小型カラシン、コリドラス、オトシンクルス、プラティやモーリー、そして掃除役のエビや貝です。泳ぐ層が違う魚ほど生活圏が重ならず、トラブルが減ります。逆に避けたいのは、ヒレをかじる魚、成長して口が大きくなる魚、そして水温や水質の好みが大きく違う魚です。
始めるときは、水槽の余力を先に数えて、隠れ家を用意してから入れてください。混泳を考えるなら45cm以上、余裕をもたせるなら60cmが扱いやすい大きさです。新しい魚は時間をかけて水合わせをし、可能なら別容器で1〜2週間様子を見てから合流させると安心です。
そして最初の数日は、追われている個体がいないか、ヒレに傷がないか、全員が餌を取れているかを朝と夜に確認してください。問題があれば早めに手を打ち、それでも合わなければ組み合わせを見直します。混泳をやめる判断も失敗ではありません。魚が落ち着いて暮らせることが優先で、種類の多さは目的ではないからです。


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